2016年1月17日日曜日

金融のメルトダウン

今、世界中で株式市場の急落、原油・天然ガスの暴落、銅価格の急落等々、先進国だけではなく、新興国にも影響がある事象が発生しており、今や世界同時破たんが進んでいると言えます。

この動きにいち早く気付いた企業は、拡大した「戦線」を一気に縮める動きに入っており、店舗の閉鎖、人員の削減、不稼働資産の売却等を実行し、赤字部門を閉めはじめ現金流出を抑えています。

世界的金融機関も、保有する有価証券を減らし現金化比率を高め、仮に暴落が襲ってきましても対応ができるような体制にしているところもあります。

あるスイスのプライベートバンクは、有価証券の保有高を昨年末に70%から10%以下に減らして現金を積みあげたと言われており、今や現金比率が90%近くになっているとされています。

それほど極端ではないにしろ、今や我先に株券・国債・社債を売却している金融機関が多いと言われており、いつでも融資金の返済要求に対応できるか、事前に繰り上げ返済を行って負担を軽くし始めていると言われているのです。

今、世界で起こっていることは≪信用収縮≫であり、お金が消えていっている事態ですが、この点を誤っているととんでもない間違いをします。

今年に入ってから、世界的株式市場の急落、原油価格の暴落等々でいったいどれだけの時価総額が吹き飛んだでしょうか? 少なく見積もっても数百兆円が消えてなくなっていると言えます。
実際には不動産の値下がりも発生しており、数百兆円では済まない程の金融(信用)収縮が発生している可能性もあります。

リーマンショック後に起こりました世界的金融緩和で膨大な信用拡大・株の暴騰・不動産の暴騰・商品市況の急騰が起こっていましたが、これが金融収縮となれば当然反対のことが起こります。

即ち、株の暴落、不動産の暴落、商品市況の暴落となります。

この中で、いち早く起こりましたのが<商品市況の暴落>です。 金・プラチナの暴落に始まり、今、<原油価格が暴落>しています。そして今ようやく<株式の暴落>が始まったのです。 残るは<不動産>ですが、これが一番最後に暴落しますので一般にはわかりませんが、一旦落ち始めれば買いが殆ど入らないために半端ない落ち方をします。

今起こっているのは株式の暴落ですが、今後上下動を繰り返しながら今年春から本格的な暴落が始まり、逃げ遅れたそうそうたる銀行・投資銀行・証券会社・ファンド等が破たんしていくはずです。

特に、日本の金融機関は危機感が全くありませんから、この春以降に発生します世紀の金融破綻など想定せずに、目先(3月決算)の収益を確保するために、債権を決算前にどんどん積みあげていくでしょうから、世界の「ごみ溜め」になる可能性があり、十分「債権」が積みあがった段階で、金融メルトダウンが襲ってきた場合、メガバンクの中から決済不能が発生する事になるかも知れません。

信用収縮は銀行がお金を返すことを意味していますが、メガバンクは10%程しか自己資金がなく、残り90%は外部資金を利用していますが、この90%の返済を求められた場合、金融混乱期にはどこも貸してくれません。

今はまだ”ジャパンプレミアム”はそれほど発生していませんが、いずれ”ジャパンプレミアム”が急拡大していき、最後の段階では年利10%でも借り入れることが出来ない事態になり、日銀特融等が議論されるはずですが、問題は日銀が持っている外貨をすべて使えないことになります。

日本は100兆円を超える外貨準備高をもっていますが、メガバンク・生保・損保・商社等が世界で投融資している金額からすれば微々たる金額であり、世界的金融収縮が襲ってきた場合、日銀に駆け込めば一瞬で外貨準備高が消滅することになります。

そのような消滅させるという事態はできるはずもありませんから、当然のこととして資金難に陥り、破たんする金融機関・商社が続出することになります。

 勿論、その前には換金できるものはなんでも換金するでしょうから、株・国債・債券は暴落することになります。

信用収縮が進むという恐ろしさをお分かり頂けたと思います。しかもこの収縮は一瞬で起こります。
銀行間ではオーバーナイト取引で金利が年利100%を超えることも十分あり得るのです。

この4月以降に襲ってきます世界的金融恐慌・メルトダウンが我々の社会を根本的に変えることになるはずであり、今からその準備をしておくべきだと言えます。

世界最大の借金大国である日本が一瞬で破たんすることもあり得る程の信用収縮が4月以降に襲ってくることを今は誰も指摘しませんが、この事態が起こった際には、誰も対処ができないはずです。それほど事態は急速に進むからです。 NEVADAより

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