2016年1月11日月曜日

B-52韓国内を低空飛行

北朝鮮の核兵器実験を受けて、米軍はB-52戦略爆撃機を10日正午頃、韓国烏山周辺で韓国軍の戦闘機と共に低空飛行を実行しました。

米韓両軍の発表によると、米領グアムのアンダーセン空軍基地配備の飛行を実施。米軍のF16戦闘機と韓国軍のF15戦闘機が護衛しました。B-52はその後、グアムに戻ったと言います。聯合ニュースは核ミサイルを搭載していると報じましたが、今回は積んでいなかったようである。

太平洋軍のハリス司令官は、声明で韓国と日本という同盟国に対する防衛義務を履行し、米本土を守る為に米国の断固とした決意を示すものだと述べ、北朝鮮に対する示威行動であることを明言。

さらに、北朝鮮の核実験は国際義務に明確に反している。アジア太平洋の米軍は、安定と平和を維持するため、地域の全同盟・パートナー各国と引き続き協力していくと強調しました。韓国空軍作戦司令官も声明を出し、米韓空軍は緊密な情報共有、強力で精密な火力で、敵の挑発の意志を無力化させると表明しました。

B-52は2013年2月の核実験後の同年3月にも韓国で飛行しました。

デイリーNKでは

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は9日、「正義の水爆」が「最強の核抑止力を願う民族史的悲願をかなえてくれた」とする論評を配信した。

論評は、米国が1950年に始まった朝鮮戦争で、原爆使用を計画したと言及。また、韓国には米国の核兵器が配備され「数十年間もわが共和国に反対する核戦争演習を行った」と指摘している。

さらに、米国は「停戦協定を平和協定に切り替えて朝鮮半島で戦争の危険を取り除いて緊張を緩和し、平和的環境をつくるべきだという共和国の要求にあくまでも顔を背けて」いると非難。

その上で「小国であるほど、そして帝国主義勢力の直接的な侵略脅威を受けている国であるほど、軍事力の強化にさらなる力を入れなければならない」のが歴史的教訓であると主張している。

朝鮮中央通信の論評全文は次のとおり。
朝鮮の選択は至極正当だ 朝鮮中央通信社論評 
 【平壌1月9日発朝鮮中央通信】こんにち、朝鮮は水爆を保有した最強の核保有国の前列に堂々と立つことになった。

朝鮮労働党は、全朝鮮民族の運命と地域の平和守護に対する責任感による戦略的意志から水爆保有を決断した。

正義の水爆は、共和国を圧殺しようとする米国とその追随勢力に峻(しゅん)厳な鉄槌(つい)を下し、最強の核抑止力を願う民族史的悲願をかなえてくれた。朝鮮人民にとって、強力な抑止力に対する渇望はどの民族よりも強かった。

それは、朝鮮人民が長い歳月、帝国主義者の侵略戦争策動の被害者として計り知れない不幸と苦痛をなめ、現時期にも最大の核戦争策動のいけにえになっているからである。

世界的に、わが民族のように米国の核脅威・恐喝を最も直接的に、最も長い間、受けてきた民族はない。

1950年6月、朝鮮戦争を挑発した米国はわが国に原爆を投下する計画を露骨にあらわにした。1950年11月30日、当時米大統領であったトルーマンは朝鮮戦線での原爆使用について公に暴言を吐き、同日、米戦略航空隊には「極東に即時の原爆投下のために爆撃機を飛ばせるように待機」するように指示を下達した。

南朝鮮に対する米国の核兵器配備は日ごとに増大して、その数が1970年代には1000個余りに及び、1990年代には1720個を超えた。

南朝鮮とその周辺で「フリーダム・ボルト」「チーム・スピリット」「連合戦時増援演習」「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル」「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」などに名称を変えて、数十年間もわが共和国に反対する核戦争演習を行った。

オバマ行政府時代になって、原子力空母打撃集団と核戦略飛行隊を含む核打撃手段で核脅威・恐喝策動をいっそう強めることによって、朝鮮半島は世界最大のホットスポット、核戦争の発火点と化した。

米国は、停戦協定を平和協定に切り替えて朝鮮半島で戦争の危険を取り除いて緊張を緩和し、平和的環境をつくるべきだという共和国の要求にあくまでも顔を背けて核戦争演習策動を絶え間なく繰り広げながら、任意の時刻に朝鮮半島で核戦争を起こそうとしている。

わが共和国は、米国の凶悪な核戦争企図を粉砕し、朝鮮半島の平和と地域の安全を保障し、繁栄強国建設のために努力の限りを尽くしている。

米国の増大する核脅威・恐喝に対処した自衛的措置として今回、核戦力発展のより高い段階である初の水爆実験を成功裏に断行した。

歴史的教訓は、小国であるほど、そして帝国主義勢力の直接的な侵略脅威を受けている国であるほど、軍事力の強化にさらなる力を入れなければならないということを哲理として刻み付けさせている。
強力な核抑止力は、外部勢力の侵略策動を粉砕して国の平和と安全、強盛国家建設のための万能の霊剣である。
朝鮮の選択は至極正当である。

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