2016年1月1日金曜日

サウジアラビア歳入減に対応

世界最大の原油輸出国サウジアラビア政府は12月28日、2016年予算を公表し、今後5年間の石油製品、電気、水道の補助金を削減する事を明らかにしました。15年の歳入の73%が石油関連というサウジアラビア。今回の措置は、原油価格の低迷が続くことを見込んで、歳入減に対応したものです。政治問題としても注目を集めています。

ロイター通信は、サウジアラビアについて国政選挙がなく、政治的正当性を石油収入の再配分に頼っている国と特徴付け、社会福祉の措置として石油製品など低水準に抑えてきました、と説明。補助金削減を政治的に敏感なステップと伝えました。

さっそく予算公表翌日からガソリン代が1.5倍になりました。サウジアラビアで女性の地位向上へ活動する女性は、サウジアラビア国民は豊というのは誤解です。確かに教育、医療は無料ですが、福祉だけでまともに暮らせません。値上げが続くなら庶民は厳しい時を迎えます。

サウジアラビアはエジプトに巨額の援助をしている。一方でサウジアラビア国内では値上げというのは問題だとの声も伝えられています。

かさむ戦費も注目点です。16年予算で最大の割合は軍事費関連。15年の歳出超過の内200億リヤル(6412億円)は、イエメンへの軍事介入で最大にしたものだといいます。シリアの反体制派への支出も見込まれます。

サウジアラビアは軍事費支出で世界第4位です、ストックホルム国際平和研究所によると、国内総生産(GDP)比では10%に上ります。

15年の赤字はGDPの15%。原油収入が23%落ち込みました。政府は歳出削減の他、政府の一部部門の段階的民営化や付加価値税の導入をはかり、赤字を削減する意向です。

原油も売れなければ、ただの原油である。原油だけに収入を頼っている国には厳しいのではないかと思う。

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