6大会連続10度目の五輪出場を決めている日本は、“宿敵”韓国を3―2で破り優勝した。2点を先制される苦しい展開も、後半15分途中出場の“切り札”FW浅野拓磨(21)=広島=が同22、36分と2発、同23分のMF矢島慎也(22)=岡山=の得点もあり逆転勝ち。手倉森誠監督(48)率いる日本は下馬評を覆し、1次リーグから無傷の6連勝で有終の美。アジア王者として8月のリオ五輪に乗り込む。チームは31日に凱旋帰国する。
“勝てない世代”と言われた若き日本代表が、アジアの頂点を射止めた。ドーハの夜空に手倉森監督、選手たちの歓喜の声が響いた。ここまで五輪アジア最終予選34戦無敗(25勝9分け)の韓国を止め、全カテゴリーを見ても11年のアジア杯(カタール)のA代表以来のアジア制覇を達成。最高のフィナーレだった。
日本は、所属クラブの要請で離脱したMF南野を含め、準決勝のイラク戦から先発4人を変更。前半から相手のパスワークに手を焼くと20分、韓国MF権昶勲にシュートを打たれる。ボールはDF岩波の左膝に当たってコースが変わり、ゴール右へ。今大会初めて先制を許し前半を折り返した。
後半2分にFW陳ソンウに追加点を許したが、15分の浅野の投入を合図に試合を振り出しに戻す。22分、矢島のスルーパスに、抜け出した浅野が右足を合わせ今大会初得点で1点差。1分後の23分、DF山中の左クロスに矢島が頭を合わせ一気に同点とした。すると、36分、MF中島のパスに抜け出した浅野がゴール右に沈め勝ち越し。日本が誇るスーパーサブ浅野の2発で宿敵に劇的な逆転勝ちを飾った。
苦い記憶を消し去った。14年1月のチーム立ちあげ以来、国際試合で喫した3敗のうち2敗がイラク、1敗が韓国。準決勝でイラクには雪辱を果たし、残るは韓国だった。現役時代の86年アジアユース選手権で敗れ(2●4)、監督としても14年9月の仁川アジア大会で完封負け(0●1)した手倉森監督は「(関塚監督が率いた)ロンドン五輪では3位決定戦で韓国に敗れ、メダルを取るか取らないかの違いを教えられた。今大会は一つ一つリベンジしてきて、最後の最後にもう1か国倒したい相手がいる。ねじ伏せたい。最も負けられない国だ」と意気込み、有言実行を果たした。
国を背負う誇りが結束力を強めた。大会中のロッカールームには監督、選手が名前と抱負を書き込んだ日の丸が掲げられた。発案者のDF岩波は「このチームが勝つため、まとまりが必要。日の丸があればモチベーションは高まる」。狙いは的中し、DF亀川が「最後に笑おう」と記した通りの結果が待っていた。“最弱”とも呼ばれ、五輪連続出場も危ぶまれた若武者たちは、たくましく成長した。8月のリオ五輪、アジア覇者として、銅を獲得した68年メキシコ大会以来のメダルを、本気で狙う。
手倉森監督「2点取られたんで、開き直って仕掛けるしかない。でも、勝つことになってたのかなって、そんな気持ちですね。韓国に2点取られて、オレ自身が目覚ましてもらった。不可能はないんだというのをこのチームから受け取って、日本をサッカーで明るい国にしていきたい。(2月に五輪予選を控える)女子も頑張ってください」
FW浅野「やっと(点を)取れました。今までも点が取れなくて、チームを苦しめてしまった。日本のみなさんを待たせていたので、この舞台で(ゴールパフォーマンスの)ジャガーポーズできて、よかった。しっかり自分はできると信じて試合に入りました」 スポーツ報知より
韓国は日本戦になると実力の120%出して勝利すると、豪語していた。私も1点を取られたところまで見ていたが、これは日本の負けと思いスイッチを切った。翌朝、インターネットで速報を見ると、何と逆転勝利している。韓国も120%を出しても負けたのである。それなら150%の力を出せば勝てたかもしれない。日本は平常心で日・韓戦に臨んでいたと思う。
アジアの王者としてリオのオリンピックに挑んで貰いたいものである。
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