東京農工大学は、蜂蜜のような非常に粘り気の強い液体を射出できる装置を新たに開発したと発表した。この成果は、3Dプリンタや金属配線などの次世代インクジェット技術をはじめ、無針注射や細胞印刷など幅広い分野での応用が期待されるという。
同研究は、東京農工大学大学院工学研究院先端機械システム部門の田川義之准教授と同大学院博士後期課程在籍の大貫甫氏、同大学院博士前期課程在籍の大井雄登氏らの研究チームによるもので、同研究成果は、1月31日付で「Physical Review Applied」に掲載された。
液体を射出する技術は、インクジェットプリンタを始めとした広い分野で利用されている。既存の手法では、液体を小さな穴から押し続けることで液体ジェットを射出しているが、水のような粘り気のない液体に限定されていた。また、液体塗布時の滲みや希釈インクによる発色性の悪化など品質の低下が非常に大きな問題となっていた。同研究チームは、この課題解決のため、蜂蜜のような粘り気の強い(粘度が高い)液体も射出可能な装置の開発および射出メカニズムの解明に取り組んできたという。
同研究では、液体射出の駆動力として、液体容器に打撃を与える手法に着目。開発した装置ではこれに加え、液体の入った容器内に細管を挿入し、細管内部の液面を下げる工夫を施した。これにより、細管内の液体を非常に効率良く加速できることが発見された。その結果、水の1,000倍の粘度を持つ液体やマニキュアのような特殊な液体の射出に成功。さらに、この高粘度液体の射出メカニズムが、高速度カメラおよび数値シミュレーションにより明らかにされたため、射出の様子も理論的に予測可能となった。
同研究で開発された装置は、3Dプリンタや金属配線などに用いられる液体樹脂や金属など非ニュートン流体と呼ばれる特殊な液体も射出できる見込みがあるという。さらに、生体液などの小さな粒子を含んだ液体など、様々な液体の射出を行える同装置は、生体印刷や無針注射など医療分野の技術発展への貢献も期待できるということだ 。
マイナビニュースより
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2018年2月6日火曜日
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