2017年2月6日月曜日

EU首脳難民問題協議

議長国のマルタのムスカット首相は、トランプ政権の政策についてEU内に懸念があるとしつつ、欧州は原則問題で米国に対して沈黙を続ける事はできないと表明。

会議は、リビア支援について、同国の沿岸警備隊の訓練や資金援助、密航業者の摘発強化に加え、主要な難民流出国との対話を促進することを決定。イタリア政府によるリビア支援に向けた基金創設を歓迎し、各国にも協力を呼びかけました。

昨年来、欧州への難民流入数は減少傾向にあるようですが、渡航時の事故は後を絶たないと国連児童基金(ユニセフ)は、リビアを結ぶ地中海で今冬だけで190人の子どもを含む1200が死亡しているといいます。EUのトゥスク大統領は首脳会談に先立ち、リビアへの支援強化は、海や砂漠での人々の死を食い止めると訴えました。

会議では、今後の対米方針についても協議をしています。トゥスク氏はEU各国首脳に送った書簡で、中国の海洋進出やロシアの攻撃的な政策とあわせ、トランプ氏の姿勢をEUにとっての外的な脅威と指摘。これら全てがわれわれの未来を極めて不安定にするとの懸念を強めています。

フランスのオランド大統領は会議前に、EUのあるべき姿に米国大統領が圧力を加えることは受け入れられないと指摘。ドイツのメルケル首相も、EUが世界での役割を明確にすればするだけ米国との関係は管理しやすくなると述べ、対米関係でEUが主導権を保持する必要性を述べています。

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