2017年2月25日土曜日

英とアイルランド国境

欧州連合(EU)のユンケル欧州委員会は、英国のEU離脱交渉において、アイルランドと英領北アイルランド間の国境を可能な限り開かれたものに維持するよう求めていく考えを示す。ブリュッセルで同日行われたアイルランドのケニー首相との会談で明らかにしました。

同国境は英国のEU圏離脱後、EU圏と英国にとって唯一の陸上の境界となります。英国とアイルランドは長年にわたり、北アイルランドの帰属をめぐって争ってきました。1998年のベルファスト合意でアイルランド側が領有権を放棄し、和平が実現。英国のEU離脱決定後は、厳格な国境管理の再開などにより両国間の対立が再燃する可能性があります。

ユンケル氏は会談後、北アイルランドとアイルランド共和国の間に強固な国境は望んでいないと表明。可能な限り開かれた陸上の国境を求めると語る。

ケニー氏は国境の扱いについて実務的ではなく、政治的な配慮を行うよう要請。将来的には北アイルランド住民がEU残留や再加盟を求めた場合は、早急に認める旨を英国との離脱交渉で文章化するよう求めました。

昨年6月の国民投票の中、アイルランドと強い結び付きを持つ北アイルランドでは56%がEU残留を支持、離脱支持を上回りました。

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