2017年2月21日火曜日

中国各地で続く雇用難、廉価な労働力の時代はもはや戻らず

2017年2月20日、シンガポール華字紙・聯合早報は、現在中国では全国的に労働者の確保が難しい状況になっていると報じた。

記事によると、春節(旧正月)前の帰省ラッシュで発生した人材難が春節休み明け以降も続いており、全国的に労働集約型企業、加工企業の一般労働者のほか、技能人材も逼迫状況にあるという。

人材不足にはさまざまな原因が考えられ、中西部地域の経済発展の加速、働き口の増加、新世代の出稼ぎ労働者が持つ価値観の変化といった時代背景もあるようだ。また、沿海部で産業構造改革が遅れており、働き口としての企業のメリットが不明確なうえ、外来労働者の権益がしっかり保障されていない点も要因の1つとされている。

出稼ぎ労働者に代表される流動人口の数も徐々に減りつつある。国務院は今年初めに発表した「国家人口発展規画(2016〜2030年)」で、2020年に2億人以上とされる流動人口が2030年には1億5000万人から1億6000万人にまで減少すると予測している。記事は「かつて急発展を支えた廉価な労働力の時代は、もはや戻ってこない。中国各地で毎年最低賃金基準が引き上げられており、企業の労働賃金上昇を力強く後押ししている」と伝えた。 レコードチャイナより

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