北朝鮮の金正恩労働党委員長の兄・金正男氏が2月13日、マレーシアで殺害された後、中国当局がこれまでとは異なった反応を示していることから、専門家は今後、中国当局が北朝鮮に対して、厳しい姿勢で臨むかどうかに注目が集まっている。
中国当局は、3つの反応がこれまでと違うとされている。まず、香港に本部を置く中国人権民主運動情報センターによると、中国当局は金正男氏が死亡したと伝えられた後、不測に備えて中国と北朝鮮との国境に約1000人の兵力を増員した。
また、2月15日に中国外交部の定例記者会見において、記者から金正男氏の殺害に関する質問に対して、外交部の耿爽・報道官は「中国側は事件の動向を密接に注視している」と回答した。記者の金正男氏の妻子は現在マカオにいるかどうかとの質問に対して、耿報道官は「関連情報を把握していない」と答えた。
しかし、金氏の妻子に関する質問への報道官の返答は、外交部のプレスリリースに反映されておらず、当局に削除されたと推測される。当局は金正男氏の突然の死に対し、非常に慎重になっているとみられる。
さらに中国当局は、北朝鮮から輸入された無煙炭を突き返した。中国国内メディア「澎湃新聞」の2月15日の報道によると、北朝鮮から輸入された製鋼用の無煙炭のその中に含まれる水銀が基準値を上回ったため、このほど浙江省温州港から北朝鮮に送り返した。無煙炭の規模は1万6296トンで、総額約95万ドルで、昨年10月、温州港に運ばれたという。
この件について、15日の外交部定例記者会見では、耿報道官は「知らない」とし話した一方で、「全面的、着実にかつ正確に国連安保理の関連決議(対北朝鮮の制裁)を執行していく」と強調した。
ドイツ国際放送ドイチェ・ヴェレ(15日付)は、約1.6万トンの無煙炭が北朝鮮に送り返されたことは、中国当局は北朝鮮金正恩政権が金正男氏の死に関わっていることに不満を示していると分析し、今後も北朝鮮に対して、非公開で独自の制裁を実施するとの見解を示した。
現在マレーシア政府は、金正男氏の死亡に関して調査を進めている。金正恩氏が兄の毒殺の首謀者と確定されれば、中国当局と北朝鮮との関係が一段と緊迫化するとみられる。
大紀元日本より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年2月19日日曜日
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