2016年7月8日金曜日

大企業の内部留保急増

2015年度中に内部留保を増やした上位100社の内部留保を合計すると、14年度の165.6兆円から15年度の179.8兆円へと1年間に14.8兆円も増やしています。

15年度の有価証券報告書から各企業の連結内部留保を集計しました。1年間で内部留保を最も増やしたのはトヨタ自動車で、14年度の17兆193億円から15年度は18兆2473億円も増やしています。

以下、増加額の多い順に三菱UFJフィナンシャルグループ7313億円、三井住友FGの4999億円などと続いています。増加上位10社で5.2兆円、100社で14.2兆円もの内部留保が増えています。

内部留保が増加した企業の多くで資産中の現金預金が急増しています。ただ、金融機関の現金預金の増加については、日銀が大量に国債などを購入してマネーを供給した結果です。

上位10社のうち、3メガバンクを除く7社について集計すると、内部留保増加額(3兆997億円)の72%に相当する2兆2303億円も現金預金が増加しました。

安倍首相は法人税を引き下げ、金融緩和をすすめれば、設備投資や賃金に回るとしてきました。安倍政権家で4兆円もの大企業減税がなされました。しかし、実際は内部留保が設備投資などに有効に使われず、余剰資金となっている。大企業は研究開発減税なども利用して、法人税の実質負担率は中・小企業よりも低くなっています。

大企業に中・小企業並の税負担を求めるとともに、大企業の法人実効税率を引き上げるだけで、6兆円もの財源を確保することができます。

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