2016年7月8日金曜日

英 不動産ファンドマヒ状態

欧州連合(EU)離脱を決めた英国の商業用不動産に投資するファンドの取引停止が相次いでいる問題で、新たに英資産運用会社ヘンダーソン・グローバル・インベスターズなど4社が6日、解約の急増を理由に取引停止を発表しました。これまでに凍結されたファンドの運用額は全体の5割以上で、英不動産ファンド市場はほぼマヒ状態となりました。

運用会社が解約請求に応じるための資産の売却を急げば、商業用施設の価格が大きく下がり、英国の不動産バブルが弾けるとの懸念が浮上しています。銀行による不動産融資も見直しが必至です。

ロイター通信によれば、停止されたファンドの資産運用額は計約180億ポンド(2兆3400億円)英不動産ファンド規模は250億ポンド~350億ポンドとされ、5割~7割りに達します。

英イングランド銀行によると、商業用施設不動産ファンドは年々増加。ただ、いつでも資金を引き出し可能とうたいながら、現金化に時間がかかる不動産に投資する仕組みを疑問視する声も上がっています。

英国では2008年前後の金融危機時もファンドの解約が一部停止され、不動産価格が下落しました。

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