2016年7月10日日曜日

若者は「安月給長時間労働でクルマ使う暇もないのが本音」

トヨタ自動車が小型スポーツカーの「86」を約4年ぶりに大幅改良し、8月1日に発売する。7月6日の産経新聞の記事によると、トヨタが小型スポーツカーを投入するのは国内自動車市場の縮小に対する危機感があるためだという。

特に若年層の車離れに懸念を抱いているようで、同社の嵯峨宏英専務役員は記事中で「(20代など)若年層がクルマに夢を持たないと産業が持続しない」と語っている。

「年収より高い車なんて買うわけが無い」「このご時世200万以上も出せない」
 
元々、86は「みんなが買えるスポーツカーをつくろう」という思いのもと開発された。今回の改良にあたっても、若者に是非買ってもらいたいという思いがあるのだろう。だが、ネットではこの「クルマに夢」発言に反発の声が相次いでいる。そもそも今の若い世代は車を買うお金がなかったり、維持費は賄えない、というのだ。

「安月給で長時間労働で車使う暇もないのに、なんで買わなきゃいけないのが本音だと思う」 「このご時世200万以上も出せないでしょ」「年収より高い車なんて買うわけが無い」記事によれば、86の車両価格は262万3320~325万800円。スポーツカーとしては低価格帯ではあるが、それでも若年層にはなかなか手が出ないのが現実だろう。内閣府の統計によれば、車の買い替えまでの年数は2人以上の世帯で8.1年。8年乗るとして、一番安いタイプであっても1年当たり約33万円だ。

さらに、維持費もかかってくる。ソニー損保が2015年に実施した「全国カーライフ実態調査」によれば、保険料、ガソリン代・燃料代、駐車場代、修理代といった車の維持費は平均月1万4300円。年間で約17万円だ。車両代を合わせると年約50万円になる。

国税庁の「2014年分民間給与実態調査」によると、20代後半の平均年収は344万円、30代前半では392万円となっている。最近は働きながら奨学金を返している人も多く、そこからさらに自動車のために年間数十万円支払うのは大変だろう。

2009年には「家庭用ゲーム機がいけない」と幹部発言

若者の車離れの背景には「車の必要性が減ってきたというのもある」という意見も出ていた。日本自動車工業会が4月に発表した「2015年度乗用車市場動向調査の概要」によれば、20代以下の社会人で車を持っていない人の59%が「車を買いたくない」と回答している。その理由として最も多かったのが、「買わなくても生活できる」(40%)だった。

これから増やしていきたいものを聞いた結果、「貯蓄」(50%)が最も高く、ローンを組みたくないという思いもあるようだ。実際、ネットでも「車みたいな消耗品をローンで買う奴ってなんなの?バカなの?死ぬの?」という声があがっていた。

トヨタは、2009年にも幹部が車離れについて、「家庭用ゲーム機がいけない。あんなリアルな遊びがあったら、車なんか要らなくなっちゃう」と発言し、「他の物のせいにするとか、もう末期だな」「売れなければ安くすればいいんじゃないの」と批判を集めていた。そもそも、なぜ若者が車を買わなくなっているのか、その前提がトヨタ側と当事者の若者側ですれ違っている可能性が高そうだ。
キャリコネニュースより

トヨタ自動車が内部留保を溜め込むから、若者の給与が上がらないではないですか。トヨタ自動車の内部留保を賃金引き上げに活用すれば、若者も車を買うのではないでしょうか。
私も、車をやめてバイクに乗り換えようかと思う。維持費がかかりすぎる。

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