東京都内の「秘島」青ヶ島。謎に包まれたその島の魅力とは
米国スミソニアン協会が運営するサイト「Smithsonian.com」では、「活火山の中にある眠る日本の街」という見出しで報じ、神秘的な島「青ヶ島」として紹介しています。
八丈島から68km離れた青ヶ島は、面積わずか5.98㎢の小さな島で、伊豆諸島最南端に位置します。
住所こそ東京ですが、東京からは358kmほど離れており、直行便がないため、八丈島を経由するアクセスとなります。
羽田空港から八丈島まで飛行機で渡った後は連絡船「あおがしま丸」を利用するのが一般的ですが、天候不良等による欠航の可能性も高いため、ヘリコプター「東京愛らんどシャトル」を利用する人も多いそうです。
ただ、ヘリコプターの乗客定員は9名と大変少なく、予約するのも一苦労とのこと。
決してアクセスのよい場所とは言えないこの島が、なぜ今注目を集めているのでしょうか。
女人禁制と無人島の歴史を持つ青ヶ島
青ヶ島の人口は2016年6月1日時点で168人、約100世帯が暮らしています。
いつ頃から人が住み始めたのかは明らかになっていませんが、島の伝説によれば、かつては男女が同じ島に住むと神の祟りがあると信じられた時代があり、女人禁制だった歴史をもつそうです。
また、1785年に発生した火山活動により、当時の全家屋63戸が焼失したのです。のちに「天明の大噴火」と呼ばれるこの噴火により島民の約3分の1が避難できずに死亡したと考えられており、1824年に名主の佐々木次郎大夫らが帰還を果たすまでの約40年間無人島と化しました。
島ではその後噴火は発生していませんが、それにしてもこんな大噴火の歴史をもつ島での生活は、何だか危険と隣り合わせで怖いですよね。
ちなみに青ヶ島は、火山噴火予知連絡会によると、常に再噴火の可能性があり、火山活動度ランクCの活火山に指定されています。
都会のオアシス青ヶ島の魅力
近年ではツアーも組まれ、多くの海外観光客も訪れているという青ヶ島ですが、ほかの観光地と比べて、何がどう違うのでしょうか。
Smithsonian.comによると、青ヶ島に在住15年の吉田昌信氏は、再噴火についてはあまり深刻にならないようにしていると語ります。
「常に警戒態勢を必要とされるといっても、結局のところ、前回の噴火から230年以上も噴火していないし、所詮人間は自然の脅威には勝てない。噴火の可能性を考えて不安になるよりも、ここでの生活を満喫したい」島民の間でさかんなアクティビティは魚釣り。
周りをフィリピン海に囲まれた青ヶ島では、ほかにもキャンプやスイミングなど、多くのアウトドアスポーツが楽しめます。
「温泉も湧いていて、『自然のサウナ』の火山の性質を利用して、持ち込んだ食料を調理することも可能」なのだそう。
夏の夜にはまるで自然のプラネタリウムのような「Milky way (天の川) 」も見ることができ、まさに自然の魅力満載ですね。MAG2NEWSより
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