朝鮮半島が新年早々、激しく動き出した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が新年の辞で、ドナルド・トランプ米政権を「核・ミサイル」で脅す一方、「従北」で知られる韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権を取り込む姿勢を見せたのだ。新たな弾道ミサイル発射の兆候も確認されるなか、韓国は南北対話の方針に傾いている。
「核・ミサイル」の放棄がないまま韓国が対北支援に踏み切れば、米国への「裏切り」でしかない。米国が韓国を見放す可能性も出てきた。
「われわれは、最高指導部の意図に従って真摯(しんし)な立場と誠実な態度で南朝鮮側と緊密に連携し、(平昌=ピョンチャン=冬季五輪への)わが代表団の派遣に関する実務的な問題を論議していくであろう」
北朝鮮の対南窓口機関、祖国平和統一委員会の李善権(リ・ソングォン)委員長は3日、こう発表した。同日午後には、南北軍事境界線のある板門店(パンムンジョム)で、南北の連絡ルートが約1年11カ月ぶりに再開した。
昨年まで韓国を非難し続けてきた北朝鮮は年明け、立場を一転させた。
正恩氏は1日の新年の辞で、2月に開幕する平昌五輪について、「代表団派遣を含め、必要な措置を取る用意があり、北南当局が緊急に会うこともできる」と表明した。
一方、トランプ米政権には、米本土全域が北朝鮮の核攻撃圏内にあると主張し、「核のボタンが私の事務室の机上に常に置かれていることは、威嚇ではなく、現実だとはっきり理解すべきだ」と警告した。
平昌五輪を「エサ」にして、米韓関係の分断を図ろうとしている狙いが透けてみえるが、文政権は危険な誘いに乗った。
文大統領は2日、正恩氏の発言を「歓迎する」と表明し、南北対話の早期再開と北朝鮮の五輪参加に向けた準備を指示した。韓国政府は、南北当局者の高官級会談を9日に板門店で開催するよう北朝鮮側に提案した。
韓国の前のめりな姿勢に、米国は懐疑的だ。
トランプ大統領は2日、ツイッターに「ロケットマン(正恩氏)が初めて韓国との対話を求めている。良いニュースかもしれないし、そうでないかもしれない。様子をみよう!」と書き込んだ。
ニッキー・ヘイリー国連大使は同日、「北朝鮮がすべての核兵器を放棄する何らかの措置を取らない限り、いかなる対話も真剣に受け止めることはない」と断言した。
複数の米メディアは、北朝鮮が今週または来週にも、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射する可能性があると報じている。
こうしたなか、米政府関係者と北朝鮮当局者が昨年12月、北京で極秘協議を行っていたことが分かった。トランプ政権内で「対北融和派」が巻き返したとの見方もある。
北朝鮮の魂胆をどう分析すべきか。
麗澤大学の西岡力客員教授は「国際社会の制裁が一定程度効いてきて、北朝鮮国内に動揺が起きている。このため、国際包囲網の中で、一番弱い韓国に平昌五輪を口実に接近してきたのだろう。北朝鮮への接触自体は非難できないが、何らかの見返りを出すようなことをすれば、米国などへの『裏切り』となる。米国が韓国を制裁の対象にすることも考えられる」と指摘し、続けた。
「米国は韓国を守るというよりも、自国を守るために、北朝鮮の『核・ミサイル開発』をやめさせなければならない。韓国を抜きにした軍事作戦を、より一層考えるようになるかもしれない」
韓国の態度次第では、日本もこれまで以上の覚悟が求められる。infoseek newsより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年1月5日金曜日
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