2018年1月31日水曜日

喜ぶべきか、悲しむべきか「日本に洛陽を盗まれ、そのおかげで今も現存」

京都は別称として洛陽と呼ばれることがある。洛陽はもともと中国にある都市だが、中国人は京都に来てどんな感想を持つのだろうか。中国メディアの今日頭条は27日、「日本に洛陽を盗まれた」とする記事を掲載し、中国人に対して、これを読んで皆深く反省するべきだと訴えた。

桓武天皇の時代に建設された平安京だが、記事は、西側(右京)を「長安」、東側(左京)を「洛陽」としたものの、右京は湿地帯であったためほどなく廃れ、左京だけが残ったと紹介。その後、1000年以上も京都のことは洛陽と呼ばれてきたと伝えた。

中国には現在でも河南省に洛陽市がある。かつては歴代9王朝が相次いで都を置いたことから、「九王朝の古都」と呼ばれるほど栄えたというが、今ではすっかりその面影はない。記事は、中国では失われてしまったかつての洛陽が京都には残っており、絵で描いたように美しく「夢にまで見た唐」だと絶賛。京都御所、醍醐寺、妙心寺、金閣寺、嵐山など多くの写真を掲載し、「1000年前の中国の古都が完ぺきに保存」されていると、感動をそのままに伝えた。

また記事は、京都にはあちこちに「洛陽」という文字が刻まれているのを見ることができるとも紹介。学校の名前に洛陽が残っているほか、バスの名前は洛バスで、多くの商品名にも洛陽にちなんだ名前が付けられている。そのため、中国人は京都で「唐にタイムスリップ」したような感覚に襲われるという。

記事は最後に、「我々は喜ぶべきか悲しむべきか」と複雑な心理をのぞかせて締めくくった。日本以上に歴史のある中国だが、その貴重な文化や建築物、伝統などの多くが失われてしまっているのは実に残念なことだ。本国では見られなくなった唐の名残を京都で見るというのは、多くの中国人にとって複雑な心境なのかもしれない。サーチナより

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