2018年1月28日日曜日

日中外相会談始まる 河野太郎氏、潜水艦潜没航行に抗議

河野太郎外相は28日、北京の釣魚台迎賓館で中国の王毅外相と会談した。河野氏は、中国海軍の潜水艦が今月中旬に尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域を潜没航行したことに直接抗議する。また、北朝鮮問題で圧力を最大限にまで高めるよう中国の協力を求める。両外相は日本での日中韓サミット早期開催や首脳間の相互訪問実現に向け協力することも確認する見通しだ。
 
河野氏は、28日午後には李克強首相、中国外交担当トップの楊潔●(よう・けつち)国務委員とも会談する。

外相会談の冒頭、王氏は河野氏の訪中を歓迎する一方、「中日関係は少なからぬ妨害にも直面している。水の流れをさかのぼって船が進むように進まなければ、後退してしまうことが常だ」と指摘した。

河野氏は「今年は首脳の往来をはじめ、全面的な関係改善を進めていく中で、信頼関係を強化していきたい」と強調した。また「北朝鮮問題は、いまや国際社会全体にとって喫緊の課題になった」と述べた。

河野、王両氏の会談は昨年8月のフィリピン、9月の米国に続き3回目で、日本の外相の訪中は1年9カ月ぶり。

河野氏は中国潜水艦の潜没航行について「緊張を一方的に高める行為」として懸念を表明し、東シナ海での偶発的衝突を防ぐ「海空連絡メカニズム」の早期運用開始も求める。中国当局が情報公開がないまま拘束している地質調査会社の社員ら邦人8人の早期釈放も求めることにしている。

北朝鮮問題では、国連安全保障理事会の制裁逃れのため公海上で積み荷を移し替える「瀬取り」に関与していたパナマ船籍が中国と関係があることを念頭に、安保理決議の着実な履行を要請しているもようだ。

一方、両外相は日中関係の「全面的な改善」に向け協力することで一致。企業駐在員の年金保険料二重払いを解消する「社会保障協定」の締結で大筋合意する見通しだ。日本企業の中国進出を促すため知的財産権や金融分野での環境整備についても意見交換する。

中国側は現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に関し、日本の協力を要請。両外相は第三国でのビジネスで日中協力の在り方について協議する。河野氏は気候変動、感染症対策、テロ対策、軍縮・不拡散などの地球規模課題で、日中両国が協力を強化することを提案することにしている。産経ニュースより

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