2018年1月26日金曜日

平昌五輪、「韓vs米日」の対決の場に変質か

「慰安婦合意をどうするつもりなのか問い、北朝鮮との対話ムードには釘を刺しに行く」。

日本の安倍晋三首相が平昌(ピョンチャン)五輪開幕式への出席を突然決めた理由について25日付の日本メディアがこのように分析した。

朝日新聞は安倍首相の平昌行きを「慰安婦合意に否定的で北朝鮮との融和路線に傾いている文在寅(ムン・ジェイン)大統領との直談判に臨む」と表現した。

安倍首相は平昌行きを初めて公式化した24日付の産経新聞とのインタビューで「五輪は平和とスポーツの祭典で、日本は2020年五輪夏季主催国」と明らかにした。

しかし、韓国行きの飛行機に乗る安倍総理の胸の内は五輪の成功的開催を祈る祝賀使節団というよりは文大統領との先日のために戦場に立ち向かう将帥に近いように見える。

北朝鮮の核・ミサイル挑発の渦中に開く平昌五輪が韓半島(朝鮮半島)周辺列強の利害がぶつかる国際政治の激戦場に変質している。

刀を研いでいるのは日本だけでない。韓国の同盟国である米国も同じだ。米国も日本のように平昌五輪を契機に北朝鮮に対する国際社会の圧迫戦列が乱れることを懸念している。

米国代表団を率いて訪韓するマイク・ぺンス副大統領は日本側に「安倍首相が一緒に(平昌に)行ってくれたら非常に助かる」とSOSを出したという。また「トランプ米国大統領の意向」としつつ「米国と日本が共に韓国に行って韓・米・日の対北朝鮮共助を確認しよう」というメッセージが伝えられてきたのもこの頃だった。そして、このようなメッセージが安倍首相の平昌行きの決断に大きな影響を及ぼしたということだ。

実際、ホワイトハウスは23日(現地時間)の会見で「ぺンス副大統領は金正恩(キム・ジョンウン)が五輪期間にメッセージをハイジャックしないか深刻に懸念している」、「ぺンス副大統領は『メッセージ』という側面で五輪が(北朝鮮の)2週間の宣伝戦に変質しないようにするだろう」と強調した。

事前調整を通じてスクラムを組んで韓国の地を踏む2人は文大統領にどんな話をするだろうか。

朝日新聞は「五輪期間中に延期した韓米合同軍事演習を五輪閉幕後には着実に実施し、北朝鮮への経済制裁を(五輪後も)維持することを文大統領に要求するだろう」と伝えた。         

これに関しては平昌五輪を契機に韓国で韓・米・日の最高位(米国は副大統領)3者会談が開催されるかもしれないという報道も出てきた。米国側が要請したというこの会談がもし実現すれば北朝鮮に対する圧迫を強調する米・日と南北対話の動力を五輪以後も継続しようとする韓国の間に神経戦が行われる可能性もある。

韓国での「談判」を控え、日本は精巧に雰囲気作りをしている。日本政府は20日、北朝鮮船籍のタンカーとドミニカ共和国船籍の船舶が海上で貨物を移す場面を海上自衛隊の哨戒機が捕らえたと24日明らかにした。関連写真を外務省・防衛省ホームページに掲載したのはごく異例のことで、平昌五輪の平和ムードの中で対北朝鮮制裁に穴をあけられたということを浮き彫りにしようとする意図だ。

安倍首相の平昌行きを韓国政府に伝えた時期にも戦略的な考慮が隠れているという。読売新聞は「日本外務省が関連の立場を韓国に初めての通知したのは24日午前で、これは日本メディア(産経と読売新聞)に訪韓計画が報道された後だった。事実上の事後通告」と報じた。続けて、「このように外交的慣例から逸した対応をしたのは韓国政府に情報がもれれば韓国メディアが『友好ムード』を前面に押し出すのではないかと懸念したため」と伝えた。

「平和の祭典」が「政治の舞台」に、特に北朝鮮の挑発の前で徹底的に協調しなければならない「韓国vs米日間」の角逐の場に変質したことに関しては韓国の外交的未熟さのためとする声もある。

「平昌五輪でなく平壌(ピョンヤン)五輪」という非難に巻きこまれたくなかったとすれば最低限、対朝共助パートナーである米国と日本にでも事前に明確に共感を得なければならないという指摘だ。

「南北対話を支持する」というトランプ大統領のリップサービスを過剰解釈したということだ。

特に命をかけて朝鮮戦争に参戦した国家を中心に招集された16日のカナダ・バンクーバー外交長官会議が代表的だ。よりによってそのような席で康京和(カン・ギョンファ)外交長官が北朝鮮に対する人道的支援を再開するという意欲を示さなければならなかったのかという指摘が出ている。米国・英国・日本の長官がその場で口をそろえて「時期尚早」と反対したという場面は韓国外交の孤立した姿を示唆している。中央日報より

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