2018年1月29日月曜日

日本の被災地食品の輸入解禁「模索してもいい」

2018年1月28日、科技日報によると、福島第1原発事故被災地の食品輸入問題について中国の専門家が「最も懸念しているのは土壌汚染だ」と語った。

記事は「近年、日本政府は世界各地で福島県および周辺地域の食品輸入制限解禁を求める動きを加速させている。日本メディアは1月初め、中国が解禁を模索する作業グループの設置を提案したと報じている」としたうえで、この問題に詳しい中国科学院大学の彭光雄(パン・グアンシオン)教授の話を紹介した。

彭教授は「空気や海の放射能汚染よりも憂慮しているのは、土壌の放射能汚染だ。一度寿命の長い放射性物質に汚染された土地で生産された食べ物が食物連鎖によって世界的に拡散すれば、恐ろしいことになる。人体に入ってとどまれば、肝臓や胃腸など重要な器官が直接被ばくすることになり、非常に有害だ」と語った。

また「放射性物質はまず空気を汚染する。事故から7年経って空気汚染の影響は徐々に少なくなっているが、空気中の放射性物質は刺繍的に雨や雪に混じって土壌に入り込むことになる。事故発生からほどなく検出されたセシウム137の半減期は30年だ。そして、最も心配しているのはプルトニウムとストロンチウム。プルトニウム238の半減期は87年と長く、ストロンチウム90は発がん物質だ」と説明している。

さらに「福島原発の放射能排出が止まっているのか、なおも続いているのか、国際機関による検査や情報公開が行われていない。そして、原発を運営している東京電力の信頼性も疑わしい部分がある。同社は福島の事故が発生する前にデータや記録を改ざんした『前科』がある」とした。

一方で彭教授は「中国政府や政界各国が食品輸入を制限し、検査や検疫を強化するのは非常に正しいことだが、7年を経たことで汚染のレベルに応じて政策を調整する必要はある。現状を鑑みて、段階的に解禁を模索してもいいだろう。この問題は主観的にではなく科学的に対処しなければならない。食品や土壌の検査結果が安全標準を満たしていれば問題ない」とも論じている。レコードチャイナより

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