トランプ米大統領は25日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の講演を前に、突如として環太平洋経済連携協定(TPP)への復帰検討を表明した。貿易赤字削減を旗印に政権は始動したが、1年目は通商協議で成果が出ずじまい。TPP復帰を求める産業界の声にこたえた形だが、強硬な交渉姿勢で協定成立が難航する可能性もある。
トランプ氏は就任直後の昨年1月下旬に「TPPから永久に離脱する」とした大統領令に署名した。TPPは長期漂流の瀬戸際に立たされたが、残された11カ国は協定を微修正して2019年にも発効させることで合意。予期せぬ「米国抜き」の協定成立に、米産業界からは自由貿易体制での出遅れを不安視する声が広がっていた。
共和党の大票田である食肉業界は、トランプ氏にTPPへの復帰を直接働きかけていた。対日貿易でみれば、米国産牛肉には38.5%の関税がかかるが、TPP11の発効後は参加国の冷凍牛肉が最大9%にまで下がる。米食肉業界はオーストラリアを最大のライバルとみなしており、アジア輸出で決定的な差をつけられるリスクがあった。
トランプ氏はTPP離脱後、参加国と2国間協議に切り替えて通商協定を結び直すとしていた。ただ、各国はライトハイザー米通商代表部(USTR)代表らトランプ政権の強硬姿勢を不安視し、同盟国の日本も含め2国間協議が進んだ事例はない。通商政策の出遅れでトランプ氏は側近のロス商務長官を叱責したともされ、政権内に焦燥感が強まっていた。
もっとも、トランプ政権がTPPの復帰を綿密に検討した痕跡はない。トランプ氏に先駆けダボス入りしたロス氏は、11カ国によるTPP合意に冷ややかな反応をみせ、関税引き上げなどで各国との通商摩擦も辞さない考えを示していた。トランプ氏は25日にTPPの合意内容を「ひどい」と評したが、具体的な改善点は提示しなかった。
TPPが再交渉となれば、トランプ政権主導で協議が進む可能性がある。トランプ氏はカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)を再交渉に持ち込んだが、域内の自動車生産で米国産部品の使用拡大を求めるなど「米国第一主義」を前面に押し出して各国と摩擦を強めている。TPP参加国では米国の交渉復帰に警戒感が広がる可能性もある。日経新聞より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年1月26日金曜日
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