2017年4月3日月曜日

森林復活大作戦

アフリカ西部のカメルーンでは、政府が12万平方キロの伐採された森林を元に戻す事で、気候変動の影響を軽減する計画です。地方自治体やNGO、経済界も後押し。原生林の保護を行うよう計画しています。

2月の計画開始にあたってピエール・エレ環境・自然保護・持続可能開発相は、豊かな種を擁するコンゴ盆地で実施される森林保護計画としてはかつてない規模だと言います。同盆地には広さ世界2位の熱帯雨林があります。

エレ氏は、何も生み出さない土地を元に戻す事で、地元の共同体が持続可能な開発を行い、気候変動に対する回復力を強め、その軽減に寄与できるようにしたいと述べました。

それに対し環境問題の専門家からは、森林の回復は歓迎すべきだが、今ある森林を守る事がそれ以上に求められており、現存の森林は気候変動を抑え、種の多様性を保護するという点で、大いに貢献しています。

カメルーンの森林は23万平方キロで、アフリカ第2の広さがありますが、近年、伐採や後退が急激に進行しています。世界の森林面積の動態を監視するグローバル・フォレスト・ウォッチによると、カメルーンでは2001年~15年に7770平方キロの森林が失われていますが、その半分は12年以降のことです。

専門家によると、森林消失は生態系を破壊し、気候変動に拍車をかけるだけでなく、国の経済にも打撃を与えます。エレ氏は現存の森林を守る事、回復すること、いずれの活動も森林消失を大幅に削減するのに寄与すると考えると述べています。

森林回復計画は30年まで実施される予定。全国で183団体が参加しており、そのうち74団体は地方自治体で、36団体はNGOです。カメルーン政府によると、参加する自治体には毎年9020万円が支払われ、植林を実施します。

エレ氏は、政府と環境問題の専門家が協力することで、コンゴ盆地でかつて実施したことのない大規模な森林保護活動が大きな成果をあげると期待していると述べています。

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