2017年1月28日土曜日

メキシコ大統領、会談中止

メキシコのペニャニエト大統領は26日、ワシントンで31日予定されていたトランプ大統領との首脳会談を中止すると発表しました。ホワイトハウスに正式に通知しました。大統領本人がツイッターに投稿した後、大統領府が発表しました。

不法移民の流入を防止のため両国の国境沿いに壁建設を決定したトランプ大統領に反発するメキシコ国内世論の高まりを受け、対抗姿勢を示しました。トランプ氏が26日、壁の建設費用をメキシコが払いたくないなら、首脳会談は中止した方がよいとしたツイートしたことがペニャニエト氏の会談取りやめ決定を後押ししたとみられます。

一方、スパイサー大統領報道官は26日、トランプ氏が壁建設費用の財源としてメキシコなどとの貿易赤字相手国から全輸入品に20%を課税し、その税収を充てる構想を持っていると表明。費用負担を拒否しているメキシコへの圧力を強めており、両国の対立は激化しています。

同日、ペンシルベニア州で演説したトランプ氏は、ペニャニエト氏との会談中止に同意したと説明。その上で、メキシコが敬意を払って私達に対応しないのなら、首脳会談は無益なものになる。別の道を模索したいと主張しています。

メキシコでは国境の壁建設に加え、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しなどを強固に迫るトランプ氏への反発が高まっています。訪米中止を巡っては、野党から国家の尊厳に基づく決断を歓迎するとの声が上がっています。

ペニャニエト氏は25日、国民向けの演説で、我が国の国民と尊厳を守ると強調。国境の壁建設を決めたトランプ氏に対し、分断に繋がる決断を非難すると訴えています。

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