同党のデューリンゲン州代表のビエルン・ヘッケ州議会議員が17日、ドレスデンで青年層の支持者を前に演説しています。同氏は首都中心部に国旗の記念碑を設置しているのは世界でドイツ人だけだとベルリンにあるホロコースト記念碑を批判し、ドイツ人の気分・感情は残酷に打ち破られた民族のものとなったと述べています。愚かな過去の政策が社会を麻痺させている、ナチスの歴史を記憶しようとする政策は百八十度転換しなければならない。
さらに、ワイツゼッカー元大統領が1985年過去に目を閉ざせば盲目になるとし、ナチスの罪に対する集団的な歴史的責任を認めた演説をドイツ国民に敵対する演説だったと語っています。
この発言に対し、ユダヤ人中央評議会のシュスター代表は、AfDが本当の顔を表したと批判。同評議会はヘッケ氏発言がナチスに殺された600万人のユダヤ人への追憶を足で踏みつけたと批判。まったく受け入れられない、深く怒りを表明するとしました。
政府の副首相兼独社会民主党党首ガブリエル氏はドイツ人の自己認識を挑発するもので、このデマゴーグには反論しない分けにはいかないと強調。左翼党のデーム連邦議会議員はナチスの言葉でしゃべっている。民衆扇動で告発すると述べています。90年連合・緑の党のベーター代表はAfDに謝罪するよう求めました。
ヘッケ氏は意図的に悪意をもって解釈されたと釈明しています。
AfDはこれまでも元首相がヒトラーの格好したり、ナチス・ドイツ時代の言葉を復活させたりと物議をかもしてきました。
これまで反難民をあおり、各州議会選で議席を獲得するなど支持を伸ばしてきた同党ですが、過去のナチス犯罪の克服に背を向ける姿勢が表面化。ドイツ国民が秋の総選挙に、この党がどう評価されるかが改めて問われそうです。
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