トランプ新大統領が口にし出した「ドルの毀損」という暴走
今週は、ついにドナルド・トランプが発言しはじめました「ドルの毀損」につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。
先週、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、ドナルド・トランプ米国新大統領は、「我々の通貨(ドル)は強すぎる」と、ついに発言しました。
そして、ドルが強いから「他国の企業と競争できない」とし、今後「ドルを押し下げる」(get the dollar down)と明言するに至りました。
また、トランプ次期米大統領のアドバイザーであるスカラムッチ氏が「ドル高に注意が必要」との見解を示しました。
事実、ドルは既に2014年半ば以降だけを見ても22%も上昇し、貿易赤字を膨らませてきています。
これは、本メールマガジンでトランプ当選後から何度もお話ししましたように、トランプ政権は必ずドルを毀損する戦略に出ます。
なぜなら、米国に企業を呼び戻す施策は、これしかないからです。
当然、そうなると円高になり、ドルから見ると高値になる日本株も暴落するわけですが、一方、日本の現政権は「株価連動政権」と揶揄されるほどですので、為替も含め、表に影に買い支えることになるでしょう。
それによって、本来の株価とは乖離した「エセ相場」が形成されますので、どこかで必ず大きな調整が入ることになります。
このような米国のドル安施策は、中長期的に行うのではないか、と識者は見ているようですが、僕はトランプ政権は短期的にドル安へと誘導し、中長期的には、さらに「ドルの毀損」に出てくると考えています。
すなわち、なりふり構わぬ通貨の切り下げを行い、その中には「ニクソンショック」を上回る「乱暴な手立て」も含まれることになるでしょう。
ある朝起きたら、金融ルールが一変しているような世界がやってくるのです。
当然、他国も対抗し、通貨の切り下げや高関税で米国同様に対抗してくると思われますが、世界一の金融大国である米国に太刀打ちできるのか、定かではありません。
どちらにしろ、今後数年間は、世界中が米国の政策に振り回されることは確かです。
今週早々から、世界は揺れはじめるでしょう。 MAG2NEWSより
0 件のコメント:
コメントを投稿