2017年1月31日火曜日

アメリカ大統領令とは

大統領令とは、大統領が議会の承認や立法の経ることなく、連邦政府や軍に直接発令する命令で、法律と同じ効力を持ちます。議会を通さず迅速に政策を実現する手段とされています。

議会は大統領令に反対する法律を制定して対抗することが出来ます。最高裁判所が違憲判断を出すこともでき、大統領の思いとおりに進むわけではありません。

オバマ前大統領は、議会の過半数を野党の共和党が占める中、大統領令を次々発令しました。連邦政府による温室効果ガス排出量削減、政府の契約職員の最低賃金引き上げなどです。

ただ、議会を通さない方法に共和党はますます反発を強めました。オバマ氏は2014年秋の大統領令で、不法移民に条件付きで滞在許可を与える改革案を進めようとしましたが、共和党知事らが提訴し、最高裁判断で改革案は阻止されました。

テロ容疑者を収容するグアンタナモ収容所の閉鎖を、8年前の就任2日後に発令した大統領令でしたが、議会の反発で実現できませんでした。

米メディアによると、トランプ氏の大統領令のいくつかについて合法性に疑問が出されており、訴訟になる可能性があるといいます。また相次ぐ大統領令に共和党内からも議会権限の侵害だという懸念も出ていると伝えられます。

ナイジェリアではしか大流行

国連児童基金(ユニセフ)によると、アフリカ中部のナイジェリアの北東部で先週まで、470万人の子どもに予防接種を施すという大規模な活動が実施されました。

実施地域はイスラム過激派ボコ・ハラムと紛争が続いているアダマワ、ボルノ、ヨベの3州。これまで治安悪化で予防接種が進んでいません。

ナイジェリアでは昨年、約25000人のこどもがはしかを発症。97%が10歳以下で、少なくとも100人が死亡しています。

ユニセフ・ナイジェリア事務所のモハメド・フォール代表は治安が改善した地域があり、これまでいけなかったところへ出向き、子どもを危険な病気の蔓延から救うため、素早く行動したと説明。いまも非常に懸念しているのは、ボルノ州の広い範囲でわれわれはが到達できない地域に住む子ども事だと述べました。

はしかの感染は1年うち比較的気温が高い前半に増える傾向があります。

ナイジェリアでは子どものはしか予防接種率が低く、50%をやや超えたところです。

紛争地域の子どもは虚弱ですが、免疫力の低下した栄養不良の子どもの危険はさらに高くなっています。

ナイジェリアでは紛争とそれにともなう避難の結果、440万人以上の子どもが人道支援を必要としています。今年、重度急性栄養不良(SMA)の可能性ある子どもは45万人と予測されています。

ミャンマー表現の自由懸念

アウン・サン・スー・チー国家顧問率いるミャンマーの国民民主連盟(NLD)政権下で、政権や国軍を批判し名誉毀損の容疑で訴追されるケースが相次ぎ「表現の自由」が侵害さていると懸念する声が高まっています。

テイン・セイン前政権下の2013年制定された電気通信法。同法は66d項で、ソーシャルメディアなどネット上で他人を中傷したり脅したりすると禁錮3年の刑に処すると規定しています。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると同条項違反に問われたケースは7件でしたが、スー・チー政権下では少なくとも40件に上ります。

昨年11月、NLD有力者の汚職疑惑を巡る記事で地元メディア、イレブン・メディア・グループの最高経営責任者(CEO)と編集幹部が逮捕されました。このほか、スー・チー氏を批判する投稿を共有した野党支持者の女性が逮捕されたり、フェイスブックに国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官を侮辱する内容の投稿を行ったとして、男性に禁錮2年の判決が言い渡されたりしています。

人権団体などは、国民がNLD政権に期待したのは、この種の抑圧に終止符を打つことであり、政治犯を増やす事ではない(ヒューマン・ライツ・ウォッチのアダム・アジア局長)などとして、同法の撤廃・修正を訴えています。

司法省トップ、大統領に反旗

主要メディアは30日、司法省トップのイエーツ司法長官代理が、難民やイスラム圏7カ国の出身者らの一時入国禁止を命じたトランプ氏の大統領令を支持しないよう同省に命じたと伝えた。トランプ大統領に反旗を翻した形となった。国務省でも同日、100人以上の国務省職員が入国禁止令に集団で抗議する計画が判明。西部ワシントン州は30日にも、大統領らを相手取り「違憲」として提訴に踏み切る。トランプ氏に対抗する動きは、政府内や地方州に拡大する異例の展開に発展している。

イエーツ氏は、司法省の顧問弁護士に送った書簡の中で、大統領令は「合法的ではないと確信している」と批判。「私が司法長官代理である限り、擁護が適当と確信するまで、司法省は大統領令を擁護する答弁を行わない」と表明した。

トランプ氏は次期司法長官にセッションズ氏を指名し、同氏は近く議会で承認されると報じられている。オバマ前政権下で任命されたイエーツ氏の書簡は象徴的な意味合いが強いが、政権内の深刻な分断を浮き彫りにした。トランプ氏はツイッターで、イエーツ氏の対応を批判した。

一方、抗議を計画する国務省職員は、同省が設置した外交政策への意見表明制度を利用し、抗議内容を記したメモに署名を集めて提出するとみられる。ニューヨーク・タイムズ紙は「メモがまとめられたスピードと署名者の人数(の多さ)は、国務省がトランプ氏の禁止令への抵抗の中心になったことを示している」と指摘した。

入国禁止令をめぐり全米州で初の提訴に踏み切るワシントン州のファーガソン司法長官は30日、憲法に定められた法の下の平等や、信仰の自由などを侵害していると批判した上で「大統領でさえも、法を超越しない」と強調した。

司法長官は、訴訟と併せ、大統領令執行の暫定的な差し止めを求める申し立てを行うほか、同州シアトルの連邦地裁に対し、2週間以内に審理を開くよう要求することも明らかにした。ワシントン州に本社を置くインターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムも提訴を支持した。
 
オバマ前大統領も報道担当者を通じて「信仰や宗教を理由に個人を差別する考えに根本的に同意しない」と批判する異例の声明を発表した。 JiJi.comより

中国、ゴミ処理に約4兆円かけて対策

中国政府は、廃棄物による土壌と水汚染を減らす目的で、2020年までにゴミ処理問題に2520億元(約4兆2100億円)を投じて対策をとる。国家発展改革委員会(発改委)が22日、発表した。 
 
財新ネット英語版は24日、発改委はゴミ処理の予算のうちの3分の2を、焼却、埋め立て、リサイクルなどの家庭廃棄物を「有害でない」処理方法にあてる予定だという。

発改委の関係者が匿名で同ネットの取材に応じたところによると、これから数週間以内に、当局は、産業・家庭ゴミを分別するよう義務づける規制を発表する可能性があるという。

このたびの発表によると、廃棄物が埋立地に送られる前に、北京、重慶、上海、天津など直轄地や省都での家庭ゴミの分別制度が2020年までに成立する。これにより、すべての有機物は焼却され、埋立ゴミが削減されるという。

発改委によると、埋立地に運ばれる家庭ゴミの量は2015年の時点で、毎日50万1500トン。2020年には47万7100トンへ削減したいとしている。

スモッグなど環境問題に頭を抱える中国政府は、2016年12月に業界特有の環境保護税を導入。石炭燃焼による排気ガス量など有害廃棄物を規定より上回って出す企業に賦課している。
大紀元日本より

トランプ大統領の対中強硬姿勢に〝報復カード〟切る中国 米進出の中国企業に黄信号

トランプ米大統領の対中国強硬姿勢をめぐり、中国側は“報復カード”を相次いで切っている。米自動車メーカーへの制裁措置を科したほか、習近平国家主席はダボス会議での講演で「保護主義に反対する」などと批判した。もし、トランプ氏が公約通りに中国製品の輸入に対し懲罰的な関税をかけるなら、貿易戦争が勃発しかねない。米国市場で存在感を示しつつあった中国メーカーにとっては、黄信号がともる。アリババグループの馬雲(ジャック・マー)会長がトランプ氏と会談し、両国の関係改善に乗り出したが、効果は未知数だ。
 
1月20日の大統領就任演説で「米国製品を買おう」と呼びかけたトランプ氏が、最大の不公正貿易国として念頭に置いているのが中国だ。選挙中には、為替操作を行っているなどとして、中国からの輸入品に対して45%の関税をかけるとの経済政策を掲げていた。

これに対し、中国政府は対決姿勢を鮮明にしている。中国共産党機関誌、人民日報の国際版「環球時報」は「トランプが中国に関税を課すのなら、iPhoneの売り上げは打撃を受けることになるだろう」と伝えた。中国上海市当局も昨年12月23日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の中国の販売統括会社に対し、独占禁止法に違反したとして罰金2億100万元(約34億円)を科したと発表した。

中国側が報復カードとして活用できそうなものはまだある。習主席は2015年9月に訪米した際、米ボーイングから737型機など計300機(当時の為替レートで約4兆6000億円)を購入すると発表しており、この約束をほごにすることも可能だ。中国国内に進出した米国企業への制裁措置も考えられる。

さらに、習主席は1月17日、スイスで行われた世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で講演し、「保護主義に反対する。貿易戦争をすれば、結局は双方が負けることになる」などと強調し、トランプ氏を牽制(けんせい)した。

トランプ氏は意に介さない。大統領就任後、カナダとメキシコに対し、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を進めると宣言。欧州連合(EU)離脱を決めた英国とも通商交渉を行う。今のところ、中国への対応は不透明だ。

一方、米国では、中国企業の進出ブームともいえる状況だ。新華社通信のニュースサイト「新華網」によると、1月5~8日に米・ラスベガスで開催された家電見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」では、中興、海信、TCLの家電・通信機器メーカー3社が、スマートフォンや4K有機ELテレビなどの新製品を発表。3800社余りの出展企業のうち、中国企業は3分の1を超えたという。

中国のスマホメーカー、小米科技(シャオミ)も昨年10月から、アンドロイドTV搭載の端末「Mi Box」を米国で発売。価格は69ドル(約7800円)で、米アップルが販売する「アップルTV」下位モデルの半額以下だという。

同じ中国の動画配信大手、楽視網信息技術(LeECO)も同月、米国でスマホやテレビをインターネット通販で販売すると発表した。楽視網は昨年7月に米テレビ大手ビジオを買収し、米国での販路を確保しており、市場開拓を進める。

シャオミはこれまで、米国ではヘッドホンなどスマホ周辺機器だけを販売していた。シャオミと楽視網は、ようやく業界首位のアップルに挑むステップを踏み出したばかりで、トランプ氏の出方によっては悪影響を及ぼしかねない。

こうした中、世界190カ国・地域でインターネットを通じてサービスを提供するアリババグループの対応は早かった。馬会長は今年1月9日、ニューヨークのトランプタワーでトランプ氏と約40分間にわたって会談。中小企業による中国向け商品販売を支援することで、米国内に100万人の新規雇用を創出する計画について話し合ったという。

アリババが運営するウェブサイト「淘宝(タオバオ)」は、偽造品売買の温床だとして、米当局に最近「悪評高い市場」に再び指定されていた。トランプ氏は会談後、アリババ側の雇用創出案を歓迎したというが、その後の対応は不透明だ。

中国企業への懲罰的な関税政策は実現するのか。実際、トランプ氏は特定の製品の輸出入に課税する法的権限を持っているが、ブルームバーグが「計画の実現には議会や世界貿易機関(WTO)の支持が必要になる」可能性を指摘するなど、懲罰的な関税は簡単に適用できそうにない。

これまで、トランプ氏はツイッター上で特定の企業を攻撃し、国内雇用を創出しようという自身の意向を反映させてきた。2000万人を突破したフォロワーへの影響力は絶大だ。

ただ、ロイター通信は1月6日、トヨタ自動車に関する投稿の中でトランプ氏が事実誤認をしていたとして、「こうしたケースが繰り返されれば、トランプ氏のツイートの神通力が落ちるのは必至だ」と論評した。パフォーマンス重視の戦略のほころびはすでに始まっているのかもしれない。
産経ニュースより

77%が「韓国を外交、経済活動の相手国として信頼できない」

国内に対韓不信が広がっている。産経新聞社とFNNが28、29両日に実施した合同世論調査では、「韓国を外交や経済活動の相手国として信頼できない」との回答が77・9%に達した。「信頼できる」は17・0%にとどまった。韓国は朴槿恵大統領が弾劾されて政治的な空白に陥っていることに加え、釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置や、地方自治体首長の竹島(島根県隠岐の島町)上陸などが重なったためとみられる。
 
慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決」とした一昨年の日韓合意についても、86・4%が「韓国が守らないのではないかと懸念している」と回答。「懸念していない」は9・3%のみだった。

慰安婦像設置をめぐっては、日本政府は対抗措置として長嶺安政駐韓大使らを一時帰国させ、像撤去など韓国政府の動きがなければ帰任させない方針だ。そうした厳しい日本政府の対応にも国内世論の8割超が理解を示している。

支持政党別にみても、自民党86・8%▽民進党79・0%▽公明党81・0%▽共産党69・8%▽日本維新の会83・3%-と、各党支持層で「政府の対応を支持する」との回答が圧倒的に多かった。
産経ニュースより

IS打倒計画策定

トランプ大統領は28日、過激派組織IS打倒に向けた計画策定を、マティス国防長官に指示しました。関係省庁の長官と協力して暫定的な計画案をとりまとめます。トランプ大統領は30日以内に提出するように命じています。

トランプ大統領は、指示文書でISが力を持ち続ける限り、脅威は拡大する一方だと主張。新たな計画で打倒に向けた包括的戦略を示すように命令。署名を際し、記者団に大成功する、ものすごいことだと自信を示しています。

指示文書では、IS掃討作戦での従来の有志連合パートナーの強化に加え、新たな連合パートナーの特定を盛り込むように命じています。

また、米国が対IS戦を進める際の交戦規則や武力行使に関する制約の変更についても、計画で勧告するよう求めています。オバマ前政権は対IS戦で、地上部隊を現地勢力に頼り、米軍の役割を空爆や後方支援に限定していました。

トランプ大統領は20日就任演説で、文明社会が結束し、イスラム過激主義のテロを地上から完全に消し去ると宣言。外交・安全分野の優遇課題として、ISなどテロ組織の壊滅を明示しています。

2017年1月30日月曜日

ミャンマー表現の自由懸念

アウン・サン・スー・チー国家顧問率いるミャンマーの国民民主連盟(NLD)政権下で、政権や国軍を批判し名誉毀損の容疑で訴追されるケースが相次ぎ「表現の自由」が侵害さていると懸念する声が高まっています。

テイン・セイン前政権下の2013年制定された電気通信法。同法は66d項で、ソーシャルメディアなどネット上で他人を中傷したり脅したりすると禁錮3年の刑に処すると規定しています。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると同条項違反に問われたケースは7件でしたが、スー・チー政権下では少なくとも40件に上ります。

昨年11月、NLD有力者の汚職疑惑を巡る記事で地元メディア、イレブン・メディア・グループの最高経営責任者(CEO)と編集幹部が逮捕されました。このほか、スー・チー氏を批判する投稿を共有した野党支持者の女性が逮捕されたり、フェイスブックに国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官を侮辱する内容の投稿を行ったとして、男性に禁錮2年の判決が言い渡されたりしています。

人権団体などは、国民がNLD政権に期待したのは、この種の抑圧に終止符を打つことであり、政治犯を増やす事ではない(ヒューマン・ライツ・ウォッチのアダム・アジア局長)などとして、同法の撤廃・修正を訴えています。

ソロスがトランプの失敗を確信する訳

ソロスは、トランプをどう見ているか?


私は、いつもジョージ・ソロスの発言に注目しています。世界で23番目の金持ち(フォーブス誌2016年)であるソロスの発言は、まずよく当たります。次に、彼の発言自体に、「事実をつくる力がある。つまり、ソロスが「○○国はヤバいよ」といえば、世界中の投資家が、「ヤバいらしいよ」と考え、逃げ始める。それまで○○国はヤバくなかったかもしれませんが、ソロスの一言が現実を創ってしまった

そんなソロスは、トランプ新大統領について、何と言っているのでしょうか?

反ブッシュ(子)としてのソロス

その前に、ソロスが過去に何を言ったか振り返ってみましょう。まずソロスは、真正の「グローバリスト」で「ナショナリズム」を嫌悪しています。それで、「アメリカ一極支配体制構築」を目指したブッシュ(子)政権を嫌悪していました。彼は、イラク戦争が始まった翌04年、『ブッシュへの宣戦布告』という本を出版しています。この本の中で、ソロスは、「アメリカの没落を明確に予測していました。

先制軍事行動を唱えるブッシュ・ドクトリンを私は有害だと思っている。アメリカの単独覇権というブッシュの夢は、達成不可能であるばかりか、アメリカがその伝統として唱えてきた理念と矛盾するものである。アメリカは今日の世界で、他のどの国家も、またどの国家連合も、当分は対抗できそうもない支配的な地位を占めている。アメリカがその地位を失うとすれば、それは唯一、自らの誤りによってだろう。ところが、アメリカは今まさに、そうした誤りを犯しているのである。
どうですか、これ?「アメリカがその地位を失うとすれば、それは唯一、自らの誤りによってだろう」
「アメリカは今まさに、そうした誤りを犯している」

つまりソロスは、「イラク戦争は誤りでそれによってアメリカは自らの地位(=覇権国家の地位を失う」と言っている。

これは、まさにその後起こったことです。では、なぜアメリカは、大きな間違いを犯してしまったのでしょうか?それは、この国が、「確実なものが存在する」という間違った考えと強い使命感を持つ過激派グループに牛耳られているためだ。ソロスの意見では、ブッシュ政権(=ネオコン政権)は、「過激派グループ」だそうです。そして、08年1月、ソロスはダボス会議でこんな発言をし、世界を震撼させました。

「現在の危機は、ドルを国際通貨とする時代の終焉を意味する!」

皆さんご存知のように、「リーマン・ショック」から世界的危機が起こったのは、その8カ月後、08年9月です。ソロスは、「予言者」としての地位を確固たるものにしました。

ソロスは、「親中」だった

次に、ソロスの中国に関する発言を見てみましょう。知らない人は、かなり驚くと思います。彼は、06年に出版された本『世界秩序の崩壊~「自分さえよければ社会」への警鐘』の中で、アメリカと中国についての考えを明らかにしています。

ところが、ここに、皮肉にも愚かな事態が起きた。近隣の大国・中国が基本的に多極主義を受け入れ始めた矢先、アメリカ合衆国が正反対な方向へと動き、国際的な諸制度への疑念を強め、最近の国家安全保障面での難題に対して大幅に一極主義的な治療策を遂行したのである。

日本は、この両国の板挟みになった。かたや最大のパトロンかつ保護国ながら、昨今益々世界の多くの国々との折り合いが悪くなってきたアメリカ。かたやその経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システムにおいて安定と現状維持を志向しつつある中国。

ソロスによると06年当時のアメリカは、「昨今益々世界の多くの国々との折り合いが悪くなってきた」国である。一方、中国については、「経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システムにおいて安定と現状維持を志向しつつある」国。

06年時点のソロスの、「米中観」は明確です。つまり、彼は、「アメリカ」「中国」と考えていた。この評価は、2010年時点でも変わっていません。彼は2010年11月16日の「フォーリン・ポリシー」で、アメリカから中国への、パワーと影響力の本当に驚くべき、急速な遷移があり、それはちょうど第二次世界大戦後の英国の衰退とアメリカへの覇権の移行に喩えられる。

今日、中国は活発な経済のみならず、実際に、アメリカよりもより機能的な政府を持っている」という議論を呼ぶであろう。と語りました。つまり、彼は当時、「イギリスからアメリカに覇権が移ったように、今は、アメリカから中国に覇権が移動している」と考えていた。さらに、中国は「アメリカよりも機能的な政府を持っている」と。

これも、本当に驚きです。というのは、ソロスは、「オープン・ソサイエティ」、つまり「開かれた社会」をつくりたいのでしょう? だから、彼の財団は、世界各地で独裁国の民主化勢力を支援している。
ところが、共産党の一党独裁国家、基本的人権の存在しない、「開かれていない社会である中国だけは完全に例外扱い。それどころか、大絶賛している。

反中に転じたソロス

「アメリカから中国に覇権が移っている」「それは悪いことではない」と考えていたソロス。しかし、彼の中国への期待は裏切られます。08年9月からの危機で、中国は一人勝ち」状態になった。それで増長し傲慢に振舞うようになってきた。

2012年、習近平がトップになり、「中国の夢」とか言い始めたとき、ソロスは、「うわ~~~、こりゃダメだ!」と思ったことでしょう。

これまで見てきたように、ソロスは、一党独裁でも「グローバリズム」に逆らわない限り寛容である。しかし、「中国の夢」とか、ナショナリズム全開のスローガンには我慢できないのです。
2016年1月、世界的投機家ジョージ・ソロスは、また爆弾発言をし、世界を仰天させました。

ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時期尚早(2)

(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込んだ取引をしていると説明した。ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」と語った。これで世界の投資家は、「嗚呼、ソロスは、中国を見捨てたのだ」と判断しました。

ソロスは、トランプをどう見ているか?

さて、ソロスはトランプをどう見ているのでしょうか? ここまで読まれた皆さんには、想像がつくことでしょう。

トランプ氏で市場は低迷へ、政策は失敗すると確信=ソロス氏[19日 ロイター]著名投資家ジョージ・ソロス氏は19日、ドナルド・トランプ次期米大統領の政策が不透明な点を考えると、世界の金融市場は今後低迷するとの見通しを示した。ソロス氏はブルームバーグに対して「現段階で不確実性の度合いは最高潮に達しており、こうした不確実性は長期的な投資家の敵だ。だから市場が順風満帆な局面を迎えられるとは思わない」と語った。トランプの政策が不透明なので、金融市場は低迷するそうです。

トランプ氏の政策についてソロス氏は、規制緩和や減税といった市場の希望がかなった半面、国境税や環太平洋連携協定(TPP)脱退などの提案が米国の経済成長にどういった影響を及ぼすのかが不明だと指摘。「トランプ氏が実際にどう動くかを正確に予測するのは無理だ」と言い切った。
ソロスによると、トランプの政策のうち

規制緩和、減税 = 善 TPP脱退、国境税 = 悪だそうです。

米大統領選では民主党のクリントン候補を応援して多額の選挙資金を提供したソロス氏は「個人的にはトランプ氏は失敗すると確信している。それはわたしのように失敗を望む人がいるからではなく、彼の考えが本質的に自己矛盾をきたし、そうした矛盾が既に周囲のアドバイザーや閣僚候補によって体現されているからだ」と述べた。
ソロスが言うに、トランプは自己矛盾しているので失敗する」そうです。「自己矛盾」が何かは、わかりませんが。ソロスは、「トランプは、自己矛盾している」と考えている。

いずれにしても、トランプが、ソロスや、彼の属する「国際金融資本サークルに嫌われているのは確かなようです。こうした動きを見て、習近平が、ダボスで「グローバリズム絶対支持!」演説をしたことは、既にお伝えしました。

トランプ大統領誕生で落胆したソロスは、また中国の方になびき始めています

ソロス氏は、中国が重要な輸出市場である欧州の統合に関心を持っていると指摘。習近平国家主席は中国を社会的にもっと開かれた状態にすることも、もっと閉じられた状態にすることも可能だが、中国自体はより持続的な経済成長モデルに向かうだろうと語った。
「おい!ハードランディングの件はどうなってるんだ!」と思うのですが。

世界で起こっていることを簡潔に書くと以下のようになります。ナショナリスト・トランプは国際金融資本家に嫌われている。そのことを知った習近平は、ナショナリストをやめて、グローバリストになるフリ」をはじめた。国際金融資本は悩んでいる

日本政府はこうした世界の動きを知り、トランプとも国際金融資本ともうまくやっていくべきです。
MAG2NEWSより

北朝鮮の秘密警察も震え上る「抜き打ち監査」の恐怖

絶大な権力を握っている北朝鮮の秘密警察、国家保衛省(保衛省)。ところが、最近になって非常に厳しい検閲(監察)を受け、すっかり意気消沈しているようだ。その内情を、ラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

保衛省の内部事情に詳しい両江道(リャンガンド)の情報筋によると、朝鮮労働党の組織指導部6課は昨年12月、1ヶ月にわたり保衛省に対する検閲(監査)を行なった。よほど過酷だったのだろう。保衛省の幹部たちは魂が抜けたような有様だという。
このような厳しい検閲が行われたのは、昨年に保衛省のタスクフォースである「612常務」が全国各地で行なった検閲が背景にあると言われている。

両江道の別の情報筋によると、612常務は咸鏡南道(ハムギョンナムド)の検閲を行う際、咸興(ハムン)市の党委員会責任委員長と勤労団体委員長の家の家宅捜索を行なった。その結果、党委員会責任委員長は更迭に追い込まれた。ところが、本来なら必要ではるはずの組織指導部の許可を得ていなかったことが判明した。

本来なら「党に対する挑戦」として厳しく処罰されるはずの手続き無視、越権行為を平然と行なったことに対して、党幹部から激しい反発の声が上がった。

保衛省は後日、金正恩氏から厳重な警告を受けた。

他の部署の幹部たちは、また粛清の血の嵐が吹くのではないかと、保衛省に対する検閲を震えながら見守っている。同時に、保衛省のトップとして君臨し絶大な権力を誇っていた金元弘(キム・ウォノン)氏が、金正恩党委員長に睨まれたせいで検閲を受けているのだろうと噂しているという。

金正恩氏の厚い信頼を受けている金元弘氏がトップに就任してからの保衛省は、各地で様々な横暴を働いてきた。

例えば両江道では、多くの人々が、保安署(警察署)や国境警備隊の庇護を受けて、脱北幇助や密輸を行い、それを見逃してもらう代わりにワイロを渡すという利権構造ができていた。脱北者やブローカー、密輸業者は楽に仕事ができ、保安署や国境警備隊は私腹を肥やすことができ、さらに地域経済も潤う関係だった。

ところが、金元弘氏の威光を笠に着て両江道に乗り込んできた保衛省は、脱北者や密輸業者を次々と逮捕し、激しい拷問を行い、全財産を奪うなど、悪行の限りを尽くした。

保衛省系の企業が、他の機関が握っていた利権を強奪した事例も報告されており、幹部も庶民も、保衛省の利権強奪に激しく反発していた。

慈江道(チャガンド)の情報筋は、「金正恩氏が、金元弘氏を貶めるためのネタを探すために検閲を行わせた」という見方に否定的な見解を示した。金正恩氏なら、わざわざそんなことをしなくても、鶴の一声で済むはずだというのだ。

「このような抜き打ち検閲は、金日成時代から繰り返されてきた手法だ。勢力を過度に大きくしようとしたり、驕り高ぶったりしたら、だれでも抜き打ち検閲を受けるものなのだ」 デイリーNKより

自転車大国・中国は日本の部品がないと高値で売れない

2016年9月25日、中国メディアの毎日経済新聞は、中国が生産する自転車は日本などの部品がないと高値では売れないと伝える記事を掲載した。

記事は、中国は「自転車大国」ではあるものの、「自転車強国」ではないと指摘。その理由に、核心的技術に欠けていることを挙げた。例えば、中国で生産する自転車を高値で売ろうと思った場合、日本のシマノ製のブレーキシステムに依存せざるを得ないという。それで記事は、中国の自転車企業は欧米や日本の代理工場となりつつあるとした。

これに対し、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「中国はボールペンのボールも作れない製造大国」

「これが残酷な事実だ。ハイテク製品は言うまでもない。これで日本製品ボイコットなどできるのか?」

「でも俺たちは偽物を作るのは得意だ」

「科学技術が遅れているからなあ。あんなにたくさんの科学者がいるのに無駄飯を食べているのだ」

「製造大国とか妄想をするのはやめようよ。不動産大国になればそれでいいさ」

「別に問題ない。俺たちには不動産がある。誰が自転車なんて作るんだよ」

「俺はマウンテンバイクに乗るようになって20年経つが、シマノのディレイラーはいまだに世界トップクラス」

「自転車大国だって?俺は自転車を4台盗まれた。政府はエコな外出を推し進めるが、自転車泥棒は放っておくんだ。もう自転車には乗れないよ」   レコードチャイナより

春節、海外に600万人

中国は28日、春節(旧正月)を迎えました。中華民族の最も重要な伝統的祭日とされ、大晦日の27日から1週間が連休になります。海外に出かける観光客は600万人を超えるとみられ、大手インターネット旅行代理店のシートリップによると、海外の人気旅行先はタイ、日本、米国の順。中国では旧日本軍による南京事件を否定した書籍を客室に置いているとして国家観光局がアパホテルのボイコットを呼びかけていますが。北京の旅行社では日本旅行は大入り満員の状態といいます。

国内観光でも延べ34300万人の人出が予想され、北京が2022年冬季五輪の開催都市に決まり、人気の高まる河北省張家口市のスキー場では、1月時点で今シーズンのスキー客数が昨年シーズンの人数を超えました。

春節前には習近平主席が視察に訪れた事もあり、同スキー場関係者は春節のスキー客数は予測不能と喜びの声を上げています。

CIAの秘密施設復活

トランプ大統領が、海外の秘密施設にテロ容疑者を収容するという中央情報局(CIA)の活動を復活させる政策を指示する可能性があるという。

2人の政府関係者がこのほど明らかにしています。同施設では、拷問だとしてたびたび非難を浴びてきた尋問手法が用いられています。

秘密施設は20119月の米同時多発テロ後、ブッシュ大統領のテロ戦争で捕らえた容疑者を拘束するために使われ、オバマ前大統領が公式に閉鎖しました。

政府関係者によれば、トランプ氏が近く大統領令に署名するものとみられます。米紙ワシントン・ポストが報じた同草案のコピーによると、外国人テロリスト幹部の尋問を米国外で行うという活動を再開するどうか、その施設をCIAが運営するどうかについて、高官レベルで検討するよう求めています。

スパイサー大統領報道官は、この草案がホワイトハウスの文書ではないと指摘。一部が欠落しており、トランプ氏の署名用紙に準備された完全版ではなかった可能性を示唆。ライアン下院議員もこの文書は政権移行に従事した誰かが、トランプ政権に入る前に書いたものだと、米MSNBCテレビのインタビューに語っています。

CIAの秘密施設はかつて、ポーランド、リトアニア、ルーマニア、タイ、アフガニスタンに存在。ブッシュ大統領は06年、過酷な尋問手法をやめさせ、カブール以外の全施設を閉鎖しています。

「少女像撤去要求は内政干渉」

2017年1月28日、韓国・ニューシスによると、歯に衣(きぬ)着せぬ発言で「韓国のトランプ」と呼ばれ注目を集めている京畿道城南市の李在明(イ・ジェミョン)市長が、ソウル鍾路区にある日本大使館前に設置された慰安婦少女像を訪れ、日本政府の撤去要求に対し「これは明らかに内政干渉」と批判した。

 李市長はさらに「同等な国家間ではあり得ないこと」とし、「大韓民国政府が過度に屈辱的な姿勢を取るため、日本があまりにも傲慢になっているようだ」と述べた。 また「実際に、彼ら(日本)の誤りは明らかだが、それを認めると言いながらも、それを記録する行為や忘れないために象徴物を設置する行為に腹を立て、他国の内政に干渉することをみると、実際に反省していない」とし、「今後もずっとこんなことが繰り返されるだろうから、記録して忘れないようにせねばならない」と述べた。

李市長の発言を受け、韓国のネットでは「彼が次期大統領になるべきだ」「国民が望むのは、日本、中国、北朝鮮に振り回されない、彼のような大統領」「次期大統領選には彼のような行動力のある候補が当選するだろう」など、次期大統領への期待の声が多く寄せられた。また、「韓国人は過去の歴史に劣等感を持ち続けている」「日本に対してコンプレックスを持ちすぎる」など、日本に対する複雑な感情を垣間見る意見もあった。 infoseek newsyより

相次ぎ効力停止 米大統領令で連邦地裁 違憲訴訟検討も

トランプ米大統領が難民受け入れ凍結やシリアなどイスラム圏7カ国からの入国禁止を決めた大統領令の効力を部分的に停止する連邦地裁の判断が29日、相次いで出た。
 
ペンシルベニア州など15州とコロンビア特別区(首都ワシントン)の司法長官が大統領令を非難する声明を発表、合憲性などを問う訴訟を検討しており、大統領令の「正当性」が司法の場で争われる可能性が出てきた。

国土安全保障省は29日の声明で裁判所の判断に従うとする一方、大統領令の執行継続を表明。必要に応じて査証を無効にするなどの措置を取るとした。トランプ氏も同日のツイッターで「厳格な国境管理が必要だ」と正当性を強調した。
 
米メディアによると、ニューヨークやマサチューセッツなど各州の連邦地裁判事が28~29日、合憲的な滞在資格を持つ人の強制送還の停止を命じる決定を出した。

空港で拘束された難民らを支援する全米市民自由連合(ACLU)などは100以上の提訴を行っているもようだ。 産経ニュースより

2017年1月29日日曜日

防衛通信衛星「きらめき2号」、打ち上げ成功

三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2017年1月24日の夕方、防衛省の防衛通信衛星「きらめき2号」を搭載したH-IIAロケットを、鹿児島県にある種子島宇宙センターから打ち上げた。安全保障に関わる衛星の打ち上げであるため、ロケットがどのように飛行したかは明らかにされていないが、三菱重工業らによると、衛星を予定どおり分離して所定の軌道に投入し、打ち上げは成功したという。

26日現在、衛星の状態は正常で、このあと最終的に運用を行う静止軌道という場所へ向けて移動を始め、3月ごろから運用が始まる予定となっている。

「きらめき2号」は防衛省が導入する通信衛星で、自衛隊の艦船や航空機、部隊などの活動において、通信を行うことを目的としている。防衛省が独自に衛星を保有するのは今回が初となる。なぜ防衛省はこれまで独自の衛星をもっていなかったのか、そして「きらめき」の重要性はどこにあるのかついて紹介したい。

◆非侵略から非軍事へ「平和目的」の意味の変化

防衛省が独自の通信衛星をもつに至った経緯、あるいはなぜこれまで独自の衛星をもっていなかったのかについて語るには、約半世紀前にまで遡らなければならない。

1969年、科学技術庁に属する機関のひとつとして宇宙開発事業団が設立されるのに合わせ、「宇宙開発事業団法」が定められることになった。この法の第1条には「平和の目的に限り、ロケットや衛星の開発、打ち上げを行う」という文言が入っている。この「平和の目的に限り」という言葉の解釈をめぐって、やや議論が巻き起こることになった。

というのも、たとえば宇宙から地上を攻撃、侵略するような兵器を開発することが、「平和目的」に反するのは一目瞭然で、また1967年に発効された宇宙条約でも、宇宙の平和利用が謳われ、宇宙空間や月などの天体に大量破壊兵器を配備することは禁止されている。宇宙条約は米国やソヴィエト連邦(当時)も批准し、実際にこれまでそのような兵器が配備されたことも(少なくとも公式には)ない。しかし、宇宙から地上を監視する偵察衛星や、軍艦や地上部隊などが通信に使う軍用通信衛星など、宇宙を軍事目的に利用することに対しては、宇宙条約では明確に禁止されておらず、周知のとおり米ソをはじめ、さまざまな国が打ち上げ、運用している。

一方日本では、憲法9条との兼ね合いもあり、宇宙条約の平和利用、そして宇宙開発事業団法の「平和の目的に限り」という文言について、「非侵略」であるのは当然として、「非軍事」でもあると解釈すべきであるとの意見が出された。つまり他国のように、人工衛星を使った偵察や軍用通信さえも禁止すべき、という考えである。この意見は、当時の科学技術庁長官をはじめ、おおむね同意されることになり、何らかの法律や付帯決議として「平和目的=非軍事」と明記されたわけではないものの、「平和の目的に限り」という文言が「非軍事」である、という解釈は、その後長く続くことになった。

しかし、その後の宇宙開発の発展と、日本を取り巻く情勢の変化に伴い、「平和目的=非軍事」という解釈にだんだんと齟齬が生じてくる。

1985年、政府は自衛隊による衛星利用に関して「一般化原則」を示した。当時、すでに世の中には衛星を使った通信(衛星放送など)がありふれていたものの、前述の国会決議などに反するという理由で、自衛隊は使うことができなかった。

しかし1983年、硫黄島に駐留する自衛隊が、宇宙開発事業団の運用する通信衛星を利用したのを契機に、1985年には海上自衛隊が米軍の軍事通信衛星を利用するなど、徐々になし崩しとなっていった。そして同年政府は「『平和の目的に限り』とは、『その利用が一般化しない段階における自衛隊による衛星の利用を制約する趣旨』だ」とする見解を示した。つまり「すでに一般化している衛星通信を自衛隊が利用するのは問題ない」ということである。これにより自衛隊は、一般と同程度ではあるものの、通信を使った衛星をおおっぴらに利用することが可能になった。

そして2008年には「宇宙基本法」が制定。「国は、国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障に資する宇宙開発利用を推進するため、必要な施策を講ずるものとする」と定められ、安全保障を目的に宇宙を軍事利用すること、すなわち米国のように、人工衛星を使って偵察したり、通信をしたりといった、いわゆる”軍事利用”が十分に可能になったばかりか、推奨にも近い形で認められることになったのである。

◆自衛隊の衛星通信利用

前述した1985年の一般化原則を受け、防衛庁(当時)と自衛隊は1990年から、衛星通信の利用を本格的に始めた。

とはいえ、自衛隊専用の通信衛星が打ち上げられたわけではなく、民間企業が打ち上げた商業用の通信衛星の、一部の機能を借り受ける形で利用された。通信回線の太さや速度も特段優れているわけではなく、むしろ他国の軍用通信衛星と比べれば遅れており、音声やFAXくらいしか送受信できないと言われている。また、陸・海・空の3つの自衛隊間でのやり取りや、同じ自衛隊内でも、部隊同士の通信さえ満足にできないといった、多くの問題を抱えているという。

たとえば米国などでは、基本的な高速・大容量の通信を行う衛星から、航空機や艦船、各兵士がもつ端末など移動体向けの通信を行う衛星、さらに核戦争などの際でも影響を受けずに通信できる衛星などを幅広く、それも複数打ち上げており、その差は歴然としている。

そして2011年、防衛省はこうした状況を改善するため、またこのとき(現在も)利用している3機の衛星のうち、2機の設計寿命が2015年に切れること、そして前述した宇宙基本法で日本も宇宙の軍事利用が十分に可能になったことなどを受けて、防衛省が独自に通信衛星をもち、運用することを決定する。それが今回打ち上げられた「きらめき2号」をはじめとする、「Xバンド防衛通信衛星」である。

◆Xバンド防衛通信衛星「きらめき」

報道では「きらめき」という名前ばかりが表に出るが、正式名称は「Xバンド防衛通信衛星」であり、「きらめき」は愛称である。なぜこのような(やや拍子抜けするような)愛称をつけたのかは明らかにされていない。

Xバンドというのは、周波数の種類のひとつで、雨や大気による電波の減衰が小さく、また妨害を受けにくいなど、まさしく軍用の通信にうってつけな性質をもっており、他国でも広く利用されている周波数帯である。

前述のように、日本では宇宙の軍事利用が忌避されていたという経緯から、「きらめき」は防衛省が独自に保有する初めての衛星となる。もっとも、調達や運用といった実際の業務は、防衛省からPFI(Private Finance Initiative)によって委託を受けた、民間企業のディー・エス・エヌが担当している。

たとえば衛星の運用は、ディー・エス・エヌを構成する一社のスカパーJSATが担当し、衛星の製造は同じく同社を構成する一社である日本電気(NEC)と、ディー・エス・エヌには属さないものの大型の通信衛星の製造実績をもつ三菱電機が担当した。意外なところでは、トンネルやダムの建設でおなじみの前田建設工業もディー・エス・エヌに参画しており、衛星の運用を行う施設の局舎の建設などを担っている。

「きらめき」は今回の2号機を合わせて全3機が打ち上げられる計画となっている。1号機の「きらめき1号」は当初、2016年中に欧州のロケットでの打ち上げが予定されていたものの、日本から打ち上げ場のある南米仏領ギアナへの輸送中に損傷する事故が発生したため、2018年3月以降に延期。先に2号機である今回の「きらめき2号」が打ち上がることになった。なお、3号機の「きらめき3号」は2020年度中の打ち上げが予定されている。

ただ、安全保障に関わる衛星であることから、各衛星の質量、寸法などは明らかにされていない(たとえば「きらめき1号」と「2号」は同型機ではないとされるが、詳細は不明)。配備される軌道も、地球の赤道上、高度約3万5800kmにある静止軌道ということ以外は明らかになっていないが、おそらく自衛隊が主に活動する日本周辺と、太平洋上やインド洋上などへ配備されるものと思われる。

◆日本と世界の平和を守るための”きらめく星”になれるか

「きらめき」の運用が始まれば、たとえば日本と海外に展開する自衛隊との間で、あるいは各自衛隊内や、それぞれの乗り物や部隊内の通信が、より円滑にできるようになり、また弾道ミサイルの発射情報なども迅速かつ的確に届けることも可能になるという。

また将来的には、自衛隊のすべての部隊が、他のすべての部隊のセンサーとなり、一体となって作戦などが実施できるようになる可能性もあるという。

現代の戦闘において、情報の伝達や共有はより重要度を増しており、さらに平和安全法制の成立で、自衛隊が他国で活動する機会が増えれば、日本におけるその重要度も、これまで以上に大きくなると予想される。その点で、「きらめき」の打ち上げ、運用がもつ意義は大きい。

もちろん、宇宙を平和利用に限ってきた過去の経緯から、それを良く思われない向きもあるだろうが、いずれにしても、導入が始まった「きらめき」が、日本と世界の平和を守るたの”きらめく星”になって、最大限活用されることを願いたい。 infoseek newsより

強力な力の保有は自主権守護の

日本が去る24日、軍事衛星「キラメキ2」号を打ち上げた。
 
「キラメキ2」号は防衛省の初の独自衛星として、「自衛隊」の各部隊に対する指揮、統制と情報共有に利用されると言う。
 
今、日本の反動層は自国の軍事衛星打ち上げの目的が対朝鮮抑止にあると強弁するが、それが周辺諸国を標的としたということは三尺の童もはっきりと判断することである。
 
問題は、われわれの平和的衛星の打ち上げまであくまでも「挑発」と「脅威」に罵倒して「制裁」をけん伝した米国と追随勢力が、日本の軍事衛星の打ち上げに対しては一言半句もせずおしのまねをしていることである。
 
米国が一方的に作り出した二重的な基準に従ってある国に対しては合法的な平和的衛星の打ち上げ権利の行使も「不法」「挑発」に罵倒されるが、ある国に対しては明白な軍事目的の衛星さえも何の制限もなく無事通過されているのが国際舞台で常例的なことになっている。
 
こんにちの世界政治舞台は、正義と真理、良心と信義、平等と尊重がますます消え、不義と強権、覇権と専横、侵略と支配がはびこり、人類が合意して規制した国際関係の最も初歩的な原則さえ無視される大国中心の暴力の乱舞場に変わった。
 
米国をかしらとする帝国主義勢力は、弱小国の自主権と生存権を公然と蹂躙(じゅうりん)し、露骨な支配と干渉をこととしている。
 
自分らがすることを他国がしてはいけないという強盗さながらの論理を全面に掲げて主権国家の合法的な権利と正々堂々たる自主権の行使まで問題視している。
 
国連をはじめとする国際舞台で「主人」の役を演じる「特権」勢力は、大多数の発展途上国の自主的な要求と利益を乱暴に踏みにじっており、すべての問題を自分らの機嫌に合わせて一方的に処理している。
 
最近、わが共和国を巡る情勢の流れは、極度に不公正な世界政治の縮図をそのまま反映している。
 
わが共和国は、米国の強権と専横に従わないというたった一つの理由で長々数十年間、未曽有の核脅威・恐喝と政治・経済・軍事的圧力を受けた。
 
最近は、われわれの小型化された水爆の保有宣言と自衛的な軍事的措置を世界の平和と安全に対する「深刻な脅威」と「挑発」に罵倒して膨大な核打撃手段を朝鮮半島に投入し、「政権交代」と「体制崩壊」まで露骨にけん伝している。
 
力がなければ正義も不正義に罵倒される弱肉強食の世界で、共和国の核保有偉業は米国をはじめとする列強の強権と専横に断固と立ち向かって生命より貴重な自主権と尊厳を守り、この地でわが自身の力で自主統一と民族万代の平和・繁栄のための歴史的時代を開こうとする聖なる自覚から発している。
 
民族の尊厳と自主権を守るためには必ず、自分の強力な力を持たなければならないということは、歴史が実証した真理である。 朝鮮中央通信より

少女像黙認・竹島上陸…挑発やまず冷え込む日韓

韓国・ 釜山 プサン の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が昨年末に設置された問題に端を発した日韓関係の冷え込みが長期化の様相を呈してきた。
 
少女像の設置以後も、少女像を守るため、監視カメラ設置を表明したり、韓国・ 慶尚北道 キョンサンプクト 知事が島根県の竹島に上陸したりするなど、日本側を挑発するような行動が続いているためだ。9日から一時帰国中の長嶺安政・駐韓大使らの帰任の見通しも立たない状況が続いている。

「韓国が売ってきたケンカだ。簡単に降りられない」

「反日無罪という感覚があるのではないか」

自民党が27日に開いた外交関係の会合では、出席議員から韓国政府への批判が噴出した。小田原潔・外務政務官は、「粘り強く、あらゆる機会をとらえて日韓合意の着実な実施を韓国政府に求めていく」と述べ、少女像撤去に向けた対応を促す考えを強調した。 infoseek newsより

拷問復活

トランプ大統領は25日ABCニュースのインタビューで、テロ容疑者の尋問に関して、拷問に当たる水責めなどの手法は機能すると主張しています。さらに治安当局に求められれば、法律の範囲内で復活に尽力する明言しています。

トランプ大統領は過激派組織ISはキリスト教徒という理由で斬首するなど中世以来聞いたことがない事をしている。火には火で対抗しなければならないと強調。情報機関幹部に聞いたところ拷問の効果を聞いたところ、確実に機能するとの答えがあったと説明しています。

赤十字国際委員会(ICRC)や国際法律家委員会(ICJ)などからは反対の抗議の声が上がっていますICRCの担当者はどんな政治指導者であれ、拷問を主張する事は非常に憂慮すべきで、拷問は憎しみしか生まないのはこの間の経験がものがたっていると述べています。また、アムステルダム・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの人権団体などがこぞってトランプ氏の姿勢を批判しています。

外国人労働者4年連続贈

厚生労働省27日は発表した201610月末の外国人雇用状況による、日本国内の外国人労働者数は前年同月比末19.4%増の1083769人となり、100万人の突破は初めて。雇用情勢の改善に加え、技能実習生や留学生らの受け入れが進んでいる状況です。

同省は毎年、10月末時点の外国人労働者数を発表しており、4年連続の増加となります。

国籍別では、中国が最も多く、6.9%増の344658人、2位はベトナム、3位はフィリピンでした。在留資格別に見ると、技能実習生が25.4%、留学生(アルバイト)25.0%、高度な専門知識や技術を持つ外国人20.1%それぞれ増えています。

メキシコ大統領訪米中止

米国のトランプ大統領が不法移民流入を防ぐため、メキシコ国境への壁建設を正式に決定したことを受けて、米紙ニューヨーク・タイムズは25日、メキシコ政府高官の話として、同国のペニャニエト大統領の訪米を取りやめる可能性があると報じました。

ペニャニエト大統領同日、国民向けに声明を出し、米国の国境の壁建設に対し、遺憾を表明すると共に、トランプ大統領が壁の建設費用負担を求めていることについて、メキシコは決して払わないと言明。

ただ、ペニャニエト氏は訪米取りやめの有無には言及しませんでした。

2018年の大統領選出馬が取り出されている野党有力候補サバラ氏はツイッターに、国境の壁建設は、憎しみと不寛容の表れだ。われわれは拒否すると投稿。ペニャニエト氏に再考すべきだと訪米中止を求めました。地元紙ホルナダによると、大統領選への出馬経験がある野党政治家カルデナス氏は卑屈になるべきではないと強調。訪米の取りやめこそメキシコの尊厳を守ることにつながると訴えました。

日本の最先端兵器の実力は大国に匹敵するレベル

2017年1月28日、中国のポータルサイト・今日頭条が、日本の最先端兵器の実力は決して甘く見ることはできず、大国に匹敵するレベルだとする記事を掲載した。 記事は、日本の液体燃料ロケットは、10トンの人工衛星を3000メートル上空の軌道へ乗せるだけの技術があると指摘。2トンの物を3000メートル上空の軌道に乗せられる技術があれば、地球上のどこにでもミサイルを落とせる技術があることを意味しているため、日本のロケット技術は決して過小評価できないとした。

 また、日本は固体燃料ロケットの打ち上げにも成功しており、その気になれば日本はいつでも大陸間弾道ミサイルを造れることを意味していると指摘、しかもミサイル防衛システムも有している日本の実力は相当高いとした。

 これに対し、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。 「通常兵器での戦争だったら、米国以外に日本の敵はいないな」 「日本の先端科学技術は米国に次ぐ実力で、3位のロシアよりずっと上だ」 「日本の工業の実力は厚みがある。

いつでも軍事に転換できる」 「日本の軍事の実力なら、米国による押さえつけがなければ一夜で核兵器を造れる」 「日本とは中国に悪夢を見させる国。小国なのにすご過ぎる」 「日本に対しては北朝鮮と同じ扱いをすべきだ。ロケットの開発を制限させるべき」  infoseek newsより

2017年1月28日土曜日

韓国は「第2のIMF危機」可能性に備えるべき

われわれはまた、誰にどのような理由で貸し付けるのかを考え直さなければならない。例えば、工場を作るのに数十億ウォンを融資することも重要だが、若者の創業のために数多くの小規模資金を提供することはもっと重要だ。今後近づく危機の後、新しい産業はいま「つまらなく見える」創業精神の中で育っていくだろう。

長期的な投資は安定のために必須であり、融資は長期的であるほど良い。もし銀行が核心技術とインフラ開発のために30~50年の融資を提供できるなら、このような政策は経済に新たな安定性を付与するものであり、韓国は他の国々では作ることのできない、優れた製品を開発することができるはずだ。もちろんそのような長期融資は関連性や社会的影響の面で効果が確実なプロジェクトに限定されなければならない。融資を申請する人の政治権力や影響力よりも重要なのは、韓国全体に及ぼす融資の効果でなければならない。
農業は長期投資政策で大きな部分を占めるべきだ。農業は儒教経済体制の核心だったが、われわれは最近農業を無視するようになった。われわれは土地が金よりも大切だという事実を忘れ、農村を住宅・工場・高速道路・廃棄場が蚕食するがままに放置した。

だが、気候変動がすべてをすっかり変えてしまった。これから韓国は輸入食品に依存できなくなる。温暖化が進んだ気候に適応するには、銀行は高度かつ効率的な農業体制の発展のために核心的な役割を果たす必要がある。そうしてこそ韓国が安保を確保することができ、農村経済が躍動性を回復して青年雇用を創出することができる。

規制が高度に緩和された経済では、資金の出処が重要ではないという考えは愚かだ。そのような考えは経済に対する統制力の喪失と成長のわい曲をまねくような政策を生む。政府が保障する安定的かつ長期的な貯蓄プログラムを通じて、国内で資本を蓄積しなければならない。

最後に、銀行は住宅絶縁処理、太陽光パネル設置、電気自動車購入、農地復元に必要な資金を小額金融(microfinance)として提供するべきだ。低金利の融資は社会を健康な方向に導き、国家の富が平等に分配されるように仕向けることができる。  中央日報より

自滅を促す「全方位外交」

南朝鮮のかいらいが、反統一的な事大主義的売国策動に執ように執着している。

去る16日、かいらいは米国・日本・中国・ロシア駐在の各南朝鮮大使と国連駐在大使までソウルに呼び込んで外交安保問題に関連する「緊急対策会議」を開き、笑止千万にも「全方位的な外交」で国際的な「北核圧迫共助」を誘導することについて言いふらした。 

北南関係の改善と祖国の統一に向けた民族の志向にあくまでも顔を背け、なんとしてもわれわれの自衛的核霊剣を骨抜きにしようとする極悪な反民族的行為である。

かいらい逆賊一味が滅び切った最後に至ってまで「北核圧迫共助」を唱えているのは、われわれとあくまで対決することによって、それでも有用な手先として上司の歓心を買おうとするところにある。

われわれの核戦力は統一の極悪な敵であり、対朝鮮圧殺の元凶である米国を懲罰するための祖国の統一と民族守護の威力ある霊剣である。

南朝鮮が直面した最大の危険はわれわれの核ではなく、周辺諸国と米国から受けている前代未聞の圧迫である。

かいらいはこんにち、神頼みにしてきた上司からは米帝侵略軍の南朝鮮占領費をもっと供しろという強盗さながらの圧力まで受けている。

米国の「THAAD」配備策動の先頭に立ってのさばったことにより周辺諸国からも政治的・経済的孤立と共に軍事的脅威まで受けているのは周知の事実である。

蓄財と政治的余命維持のためなら、民族の尊厳と利益もためらわずに外部勢力に売り渡し、はては上司の世界制覇策動に突撃隊としてまで乗り出すかいらいの事大主義的売国・外部勢力依存政策が生んだ必然的結果である。

かいらいがアジアの核強国の地位に上がった同族と手を取り合う代わりに、外部勢力の「北核圧迫共助」の実現に執着し続けていれば得られるものは自滅を促すことだけである。

逆賊一味がわれわれと対決すればするほど、南朝鮮は米国のアジア太平洋支配戦略実現の前哨基地にさらに転落し、朝鮮半島と地域の情勢は収拾できない一触即発の最悪の状況に陥るであろう。

かいらいの「全方位外交」こそ、わが共和国をはじめとする地域の核強国の無慈悲な対米核報復打撃の照準鏡内に自ら飛び込む自殺的妄動である。

かいらい一味は醜悪な同族対決策動、反統一的な事大主義的売国行為がもたらす破局的結果についてはっきりと知って軽挙妄動してはいけない。
朝鮮中央通信

メキシコ大統領、会談中止

メキシコのペニャニエト大統領は26日、ワシントンで31日予定されていたトランプ大統領との首脳会談を中止すると発表しました。ホワイトハウスに正式に通知しました。大統領本人がツイッターに投稿した後、大統領府が発表しました。

不法移民の流入を防止のため両国の国境沿いに壁建設を決定したトランプ大統領に反発するメキシコ国内世論の高まりを受け、対抗姿勢を示しました。トランプ氏が26日、壁の建設費用をメキシコが払いたくないなら、首脳会談は中止した方がよいとしたツイートしたことがペニャニエト氏の会談取りやめ決定を後押ししたとみられます。

一方、スパイサー大統領報道官は26日、トランプ氏が壁建設費用の財源としてメキシコなどとの貿易赤字相手国から全輸入品に20%を課税し、その税収を充てる構想を持っていると表明。費用負担を拒否しているメキシコへの圧力を強めており、両国の対立は激化しています。

同日、ペンシルベニア州で演説したトランプ氏は、ペニャニエト氏との会談中止に同意したと説明。その上で、メキシコが敬意を払って私達に対応しないのなら、首脳会談は無益なものになる。別の道を模索したいと主張しています。

メキシコでは国境の壁建設に加え、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しなどを強固に迫るトランプ氏への反発が高まっています。訪米中止を巡っては、野党から国家の尊厳に基づく決断を歓迎するとの声が上がっています。

ペニャニエト氏は25日、国民向けの演説で、我が国の国民と尊厳を守ると強調。国境の壁建設を決めたトランプ氏に対し、分断に繋がる決断を非難すると訴えています。

韓国専門家の相当数、日本返還求める 「国際的信用失墜させる」「略奪の確証なし」と断言

長崎県対馬市の観音寺から韓国人窃盗団が盗み出し、韓国に持ち込まれた「観世音菩薩坐像」を、元の所有権を主張する韓国中部・瑞山(ソサン)の浮石(プソク)寺に引き渡すよう命じた大田(テジョン)地裁の判決について、27日付の韓国紙は、日韓関係のさらなる悪化や、韓国の専門家の否定的な見方を伝えた。
 
朝鮮日報は、韓国の専門家の相当数が「たとえ略奪された文化財であろうが、適法な手続きで返還せねばならない」と指摘していることに言及。「具体的な略奪、搬出の経緯が証明されずに(日本からの)盗品をを“略奪文化財”と認めたことで国際的な信用を失墜させるのはもちろん、今後日本などとの文化財交流に与える影響は小さくはない」とする西江大学教授の見方を紹介した。

同紙によると、国際法の専門家は匿名で「略奪された確証がなく、韓国人が盗んできたことが明らかな文化財を『韓国のものだ』と主張するのは国益にならない」と述べたという。

東亜日報は「韓国の文化財界では歓迎と憂慮が交錯している」とし、「判決により、韓日の文化財交流や日本国内の文化財の(韓国への)返還運動に多くの困難が出るだろう」とする複数の学者の見方を伝えた。  産経ニュースより

2017年1月27日金曜日

国連拠出金、削減

米紙ワシントン・ポストは25日、トランプ政権が国連などに国際機関に対し、イランや北朝鮮への制裁をさまたげる活動など一定の基準に従って分担金の拠出を削減・停止する大統領令案を準備していると伝えています。また、多国間条約の見直しに着手する大統領令案も用意している。

大統領草案によると米国による分担金停止の基準は1、パレスチナの加盟2、中絶支援3、テロ支援や組織的な人権侵害の責任を問われている国家による影響などが含まれるという。

委員会を設置し、国連平和維持活動(PKO)や国際刑事裁判所(ICC)などへの資金拠出を精査するという。

トランプ大統領は昨年12月、国連安保理事会がイスラエルによる占領地への入植活動の即時停止を求める決議を採択したことを受けて、国連が本来の機能を果たさなければ、時間と金の無駄と非難しています。

多国間条約の見直しを巡っては、国の安全や犯罪者の引き渡し、国際貿易とは直接関係のない条約が対象と記されています。しかし、どのような例外規定があるかは不明だということです。

中国が狙う世界リーダーの座、トランプ政権の米国回帰で

貿易から気候変動に至るまで、中国は世界の指導的な役割を担いたいとの静かな願望を抱いている。メディアとの確執や抗議活動が目を引く就任直後のトランプ米大統領に対して、卓越した習近平国家主席の指導力を際立たせようとしているのだ。

トランプ氏が米大統領に就任する数日前、習主席はスイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で基調講演を行い、グローバル化や自由貿易の重要性を強調。中国が世界でより大きな役割を担う意思を示した。

南シナ海の領有権問題においてさえ、中国は米国の挑発的発言に乗らなかった。ホワイトハウスのスパイサー報道官は今週、中国による南シナ海での人工島建設について、トランプ新政権は国際水域を自国の領土とする行為は阻止する考えを表明した。

この発言に対し中国は、同海域における航行の自由を守ることに尽力しており、当事国間で話し合い、平和的解決を望むとの考えを示し、抑制的な態度で米国に言動を慎むよう求めた。

「あなた方は『米国第一』だが、われわれは『人類運命共同体』だ」と、中国人民解放軍の元幹部で強硬派の論客として知られる羅援氏は今週、自身のブログで主張。

「あなた方は『閉ざされた国』だが、われわれは『一帯一路』だ」と記して、同氏は中国が進める新経済圏構想に言及した。

米国が世界で担ってきた従来のリーダーシップを引き継く意思はないと中国は繰り返し強調してきたが、中国外務省幹部は今週、そうならざるを得ない可能性を認めている。

「もし中国が世界の指導国としての役割を演じていると誰かに言われるとすれば、それは中国が前面に出ようとしているのではなく、前面にいた国々が後退して、その立場を中国に明け渡しているからだ」と、同省国際経済局の張軍局長は語る。  ロイター通信より

柳京キムチ工場

昔から朝鮮民族が好んで食べる伝統食品の一つであるキムチは、今日人間の必須健康食品であると同時に、世界5大健康食品の一つ、世界的な人気食品となっている。

柳京キムチ工場は工業的な方法でキムチを量産している。

延べ床面積が1万6130余㎡に及ぶ工場は、地階、地上2階からなっており、キムチ及びカクトゥギ(大根の角切り漬け)、塩漬け生産工程からなっている。
生産組織と経営活動、品質管理の情報化、科学化を高い水準で実現できるように統合生産システムが構築されている工場の生産現場は、無菌化、無塵化が実現されており、すべての生産工程は自動化、ロボット化されている。

地下から昇降機と垂直コンベヤーを通じて供給される白菜と大根は自動供給機によって切断、塩漬け、洗浄工程に送られ、香辛料和え、発酵、熟成、包装工程を経て完成品になる。

工場では白菜のキムチ、カクトゥギの他にも、人々の要求と季節にともなうソレギキムチ、チョンガーキムチ、子供栄養キムチ、白キムチ、キュウリのキムチ、モヤシのキムチ、キャベツ巻きキムチなども生産している。また、大根、キュウリ、キャベツ、タラの木の若芽、青トウガラシ、ニンニク、キキョウ、白コンボウ、シイタケ、ヒラタケなどの塩漬けとメンタイ、タラ、ハタハタ、イカ、カレイのシッケ(魚を米や大根その他の薬味で発酵させた食物)なども生産している。

工場では、製品の質向上と衛生・安全性をはかるために実験・分析室にキムチ総合分析機をはじめ近代的な分析設備を備えてその運営を着実に行っている。

工場には、総合制御室、実験分析室のほかにも科学技術普及室、技術見習い室、製品見本室などと原料貯蔵庫、そして従業員のための便益・サービス施設である恩情院などがある。

年間2000余トンのキムチ、2000余トンの塩漬け、200余トンのキノコ加工品を生産する工場の製品は、包装も遜色なくその味も独特なので、人々の間で人気が高まっている。

柳京キムチ工場は平壌市大城区域にある。 朝鮮中央通信より

メキシコ大統領、訪米中止

米国のトランプ大統領が不法移民流入を防ぐため、メキシコ国境への壁建設を正式に決定したことを受けて、米紙ニューヨーク・タイムズは25日、メキシコ政府高官の話として、同国のペニャニエト大統領の訪米を取りやめる可能性があると報じました。

ペニャニエト大統領同日、国民向けに声明を出し、米国の国境の壁建設に対し、遺憾を表明すると共に、トランプ大統領が壁の建設費用負担を求めていることについて、メキシコは決して払わないと言明。

ただ、ペニャニエト氏は訪米取りやめの有無には言及しませんでした。

2018年の大統領選出馬が取り出されている野党有力候補サバラ氏はツイッターに、国境の壁建設は、憎しみと不寛容の表れだ。われわれは拒否すると投稿。ペニャニエト氏に再考すべきだと訪米中止を求めました。地元紙ホルナダによると、大統領選への出馬経験がある野党政治家カルデナス氏は卑屈になるべきではないと強調。訪米の取りやめこそメキシコの尊厳を守ることにつながると訴えました。

特定の人種・宗教を排除

昨年の大統領選時の、公約通り、トランプ大統領は、メキシコ国境での壁建設の大統領令を発しました。報道によれば同大統領は今後、中東・北アフリカ地域の7つの国家へのピザ発給も停止し、イスラム教徒入国の規制などを進めます。特定の人種・宗教に属する人々を標的にした政策をわすか政権発足後に実行に移しました。

メキシコ国境での壁建設は、他ならぬ、担当省庁である国土安全保障省のケリー長官が物的な障壁はそれ自体、うまく機能しないと断言しているものです。カリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコ、テキサスの4州に沿った総延長3200キロの壁を建設すること自体、荒唐無稽で、どれだけの巨額の費用がかかるか政権は明らかにしていません。

ドローンなどの技術革新が進んだ今、壁などより効果的な不法越境取り締まりの方策があるとの主張は聞かれません。犯罪を理由にするのなら、壁ではなく犯罪対策を強化すればいいだけの話です。

トランプ氏は、壁建設をメキシコに支払わせると公言。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉、撤退も辞さない構えを見せる中、この日の大統領令は、隣国メキシコとの関係を決定的に悪化させ、さらに、中南米諸国との関係にも打撃を与えます。

トランプ氏の大統領選挙勝利後。米国内では移民や人種マイノリティーへのヘイトクライムや嫌がらせが多発しました。

今回、実際の政策として中南米から移民を追い出し、イスラム教徒敵視が始まれば、増加・定着する懸念が生じます。

トランプ氏は20日の就任演説で、素直に胸を明かして、考えの違いを誠実に議論し同時に連帯を追求しなければ、完全に止まらない勢いをもつと述べ、大統領選挙で米国民に生じた分断の修復を呼びかけました。しかし、反国民の大統領令を連発し、分断どころかさらに溝を深めているのは、他ならない大統領である。

対馬の盗難仏像判決 仏像は返ってこなかった 観音寺関係者「異邦人どころか異世界人」

仏像は返ってこなかった-。長崎県対馬市の観音寺から盗まれた仏像「観世音菩薩坐像(かんぜおんぼさつざぞう)」を、韓国・大田(テジョン)地裁は、証明しようもない700年前の略奪を根拠に、同国内の浮石寺に引き渡すよう命じた。韓国内の「反日」世論に迎合した司法判断といえ、観音寺の関係者は「盗んだ物を返すという当たり前の理屈すら通じない。異邦人どころか異世界人としか思えない」と嘆いた。(九州総局 中村雅和)

 「想像したくなかったけれど、想像はできていた」

 観音寺の田中節孝・前住職は憤りを超え、やりきれない感情を吐露した。

 ずんぐりとした体形で、優しげな仏像は、長く地域の信仰の対象だった。「集落のみなが、像を待ち望んでいる」。田中氏は平成25年1月に窃盗団が韓国で逮捕され、仏像が回収されて以降、韓国側に返還を求め続けた。

 だが、“異世界人”との交渉は、進展しなかった。

 韓国・浮石寺が所有権を主張し、25年2月、大田地裁が仏像返還差し止めの仮処分を出した。

 これまでの研究で、観音寺の仏像は1330年ごろ、浮石寺の本尊として造られたと判明している。

浮石寺側は「14世紀に倭寇に略奪された」と主張する。一方、対馬では李氏朝鮮による仏教弾圧を逃れるため、島に持ち込まれたと伝わる。

 日本に来た経緯は、はっきりしないのだ。これは韓国側も認める。

同国文化財庁は2014年、「略奪された蓋然性は高いが、断定は困難」と結論付けた。今回の訴訟において韓国政府の代理人は昨年7月、「浮石寺が所有者だという証拠が不足している」と指摘した。

韓国・中央日報の2014年4月の記事(日本語電子版)によると、韓国政府の海外文化財返還公式窓口である「国外所在文化財財団」の理事長が「文化財と関連した不法行為は容認してはならない。浮石寺の仏像の場合、日本に戻すのが正しい」と語った。

にも関わらず、大田地裁の文(ムン)宝頃(ボギョン)裁判長は「略奪や盗難で対馬に渡ったとみるのが妥当」と数百年前の出来事を見てきたかのように断じ、「浮石寺の所有と十分に推定できる」とした。

同じ大田地裁が、仏像窃盗団に有罪判決を出しながら、返還は認めないという非常識な司法判断だ。

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の文化財不法輸出入等禁止条約では、盗難文化財の原則返還を定める。

日韓はともに、同条約の批准国だ。

 広島女学院大学専任講師の永野晴康氏(文化法)は「韓国側が主張するようにユネスコ条約締結前の略奪があったとしても、条約上の返還義務は別問題だ。まずは観音寺に戻した上で、歴史上の経緯について議論すべきだ」と述べた。

判決の背景には、根強い「反日無罪」の世論がある。

田中氏は昨夏、日本のテレビ局の取材に同行し、韓国を訪れた。街頭インタビューでは「朝鮮半島から持ち出されたもので返還は不要」との答えが多かった。「街中に日本製品があふれ、日本への観光客が増えても、公的な場では反日がステータスになる。『反日』であれば、皆がまとまる。異論を許さない雰囲気を感じた」と振り返った。

反日世論が、国際条約や国家間合意に優先する韓国の振る舞いは、仏像事件に限らない。

昨年12月、釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された。「公館の安寧や威厳を守る」ことを定めたウィーン条約や、27(2015)年12月の日韓合意に反する。

さらに、韓国大統領選への出馬を表明した潘基文(パンギムン)前国連事務総長は、日韓合意で日本が拠出した10億円について、「少女像撤去と関係があるものなら間違っている」と返還に言及した。

この理屈がまかり通るのであれば、韓国とはあらゆる交渉が成立しない。

韓国側の姿勢に、日本政府は長嶺安政駐韓大使と森本康敬釜山総領事を一時帰国させるなどの対抗措置を取った。この措置について、毎日新聞が今年1月21、22日に行った世論調査では、74%が「支持する」と回答した。

日本側の我慢は限界に来ている。

ただ、対馬にとって韓国は、切っても切れない隣国だ。

長崎県によれば、平成27年に対馬に宿泊した韓国人は延べ22万人だった。島への全宿泊者延べ77万9千人の3割近くを占める。対馬の観光産業を、韓国人が支えているのは間違いない。

「仏像の件だけでなく、旅行客のマナーなどで不満は持っている。ただ、地理的にも歴史的にも切っても切れない関係だ。島でお金を落とすのであれば、それが誰でも歓迎する」

旅館を経営する男性は、こう語った。

島最大の夏祭り「対馬厳原港まつり」では、「朝鮮通信使行列」が行われる。仏像窃盗後の25年は取りやめたが、26年から再開した。祭りを主催する対馬厳原港まつり振興会の山本博己会長は「誤解されることも多いが、韓国をたたえるためのものではない。かつて対馬を治め、日本と朝鮮の仲立ちをした宗家の功績を振り返るものだ。判決を受けた対応は、仲間と話し合って決めたい」と語った。

国境の島の苦悩が、ここにある。 yahooニュースより

2017年1月26日木曜日

「バレないワイロの受け取り方」

役所での書類発行、離婚届の提出、市場への出店、教化所(刑務所)からの一時釈放、そして脱北――北朝鮮では、こうしたことのすべてワイロで済ませることができるが、言い方を変えれば、ワイロを払わずしては何も出来ないとも言える。それほど、北朝鮮はワイロ漬けの社会となっている。
当局は、このような現状に危機感を持って対処に当たっているようだ。

2015年2月18日に開催された朝鮮労働党政治局拡大会議では、「不正腐敗行為との闘争」が宣言された。また、当日付の労働新聞は「イルクンが私生活に頭を使いすぎると、徐々に革命課業に無関心になり、革命熱が冷め、イルクンとしての資格を失う」「イルクンは、他の人々よりいい生活をすることを望んではならず、人民と同じように生活することを体質化、習慣化すべきだ」などと主張している。

しかし、こんなものはどこ吹く風とばかり、幹部たちはいかにしてワイロをより安全に受け取るかを考えているようで、次から次へと「バレないワイロの受け取り方」が編み出されている。

平壌市の幹部を勤めた60代の男性が、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に語ったところによると、最も「きれいなワイロ」は、冠婚葬祭に合わせて祝儀や香典の形で受け取ることだ。しかし、そう頻繁に家族が結婚するわけでも死ぬわけでもない。

そこで、金品は自分で受け取らずに、妻や家族の誰かに受け取らせる。

また、カネを受け取ったことが後々に問題化することを避けるために、カネは借りたことにする。期限を決めていないので、相手がもし「返してくれ」と言い出しても、のらりくらりとかわすことができる。

中国と咸鏡北道を頻繁に行き来している行商人によると、ワイロが必要な場面なのに、それを出そうとしない人がいる場合、妻や家族が「金を貸してくれ」と話しかける。そうすると、相手もすぐに空気を読んでワイロの要求だと気付き、言われただけの額を「貸す」のだ。

また、部下にわざとカネを貸し与えて、利子の名目でワイロを定期的に徴収する手法も編み出されている。

以前は一般的だった酒やタバコなどの「付け届け」は姿を消し、今では米ドルや中国人民元の現金が最も好まれる。かさばらず、足がつきにくいからだ。

それにしても、北朝鮮はなぜここまでワイロ漬けになってしまったのだろうか。それは、国のシステムの根幹に問題があるからだ。

北朝鮮は公式に「税金制度のない国」であると宣言している。税金がないということは、税収もないということだ。しかし、国を運営するためにはカネが必要になる。そこで権力は、高級幹部から一般庶民に至るまで、一部の権力者を除くすべての国民に「忠誠の資金」などと称して上納金を支払わせることで、税金の代わりとしている。

しかし、一般的な国営企業や国の機関で働いて、もらえる月給は5000北朝鮮ウォン(約60円)程度。これでは、上納金を納めるどころか、コメ1キロすら買えない。それで、自分の権限や立場を利用してワイロを得たり、商品を横流ししたりして、不当な利益を得るしかないのだ。もはや善悪の問題ではなく、生きるか死ぬかの問題だ。

清廉潔白な人でも、不正に手を染めざるを得ないのが、今の北朝鮮のシステムなのである。
デイリーNKより

北朝鮮、高速道路を軍用機の滑走路に転用か

北朝鮮が、高速道路を軍用機の滑走路として使えるよう整備を進めている模様だ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が、米ジョンズ・ホプキンス大学米韓研究所のカーティス・メルビン研究員の分析を伝えた。

同研究員は、米国の商業衛星が昨年10月4日に撮影した写真を分析。それによると、首都・平壌から北東に向かう平壌―妙香山(ミョヒャンサン)高速道路に少なくとも11カ所、南へ向かう平壌―開城(ケソン)高速道路に3カ所、航空機の駐機場と思われる施設が作られているようだ。

理由は不明

高速道路沿いに作られた施設はそれぞれ、航空機と複数の整備車両をとめておくのに十分なスペースがあり、周囲が盛土で囲まれ、引き込み道路で高速道路とつなげられている。

同研究員はまた、北朝鮮が小型軍用機用の補助滑走路の脇にも同様の施設を増設している模様だと指摘している。

北朝鮮がなぜこの時期に、どのような理由でこうした始めたかは不明だが、その目的が軍用機の運用能力を高めるところにあるのは明らかと言える。 デイリーNKより

正しい政党、結党大会

韓国の与党セヌリ党で朴大統領と距離を置き、離党した非主流派の国会議員らは24日、新党「正しい政党」の結党大会をソウルで開催しました。次期大統領が前倒しで実施される見通しの中、保守層の新たな受け皿を目指します。
新党にはセヌリ党から離党議員らが参加。地方の知事らが参加。国会の議席は31で第4勢力となります。

結党大会で党代表にチョン・ビョングク議員を選出しました。チョン・ビョングク代表は受諾演説で、セヌリ党は既得権だけを擁護する為の、偽の保守だったと批判し、正しい政党こそ真の保守勢力だと強調しました。

アジア太平洋の米軍予算

米上院軍事委員会のマケイン委員長は23日、中国が台頭するアジア太平洋地域に展開する米軍の予算を、5年間で合計75億ドルに増額する事を、同委員会に提案しました。

マケイン氏は報告書、米軍事力の再建の中で、大国が競う新時代に入った現実を認めなければならない。

中国とロシアは米国の影響力を減らし、米国の国益に反する方向で世界秩序の修正を切望していると軍事費増を正当化しています。

報告書は2018年から22年の米軍軍事費について、オバマ前政権の提案額より4300億ドル増の予算を提案。アジア太平洋地域は年間15億ドル増やします。

トランプ政権の当局者はマケイン氏の提案について、トランプ政権のアジア太平洋地域で目指すことを非常に支援するものだと語りました。トランプ大統領は中国に対して強固姿勢で、軍事力削減方向を再転換し、米軍の再構築を図ると主張しています。

3月13日までに宣告

朴大統領に対する弾劾訴追案の是非を判断する憲法裁判所のパク・ハンチョル所長は25日の審理の冒頭、314日以降、憲法裁の裁判官9人の内2人が空席にとなる事態に懸念を示し、遅くとも313日までに弾劾案の妥当性に関して宣告しなければならない。

313日までに憲法裁が判断を下し、弾劾成立で朴大統領が罷免された場合、憲法の規定で60日以内に新大統領を選ぶことから、5月上旬までに選挙が行われることになります。

朴所長は7人の場合、審理や判断に重大な支障が出る可能性がある。深刻な憂慮を禁じ得ないと語っています。

誰のおかげか

国が「苦難の行軍」、強行軍の痛手からまだ完全に立ち直っていなかった頃のことで、西海岸のある農村においても電気はほとんど入っていなかった。

ところがこの村の家々に思いがけなくも電灯が点った。近くの人民軍部隊が風力発電所を建設し、電気の一部を農村に送ったのである。

「人民軍のおかげで電灯が点った!」 村人たちは大喜びして軍隊を誉めそやした。

ところで、村に電気が入ったのには、次のようないきさつがあった。

2004年2月3日、キムジョンイル総書記が当部隊を視察した時のことである。
総書記は部隊が建設した風力発電所を見ようと言って、指揮部の裏の険しい山の頂に登った。

高地の尾根伝いに数十メートル間隔で立ち並ぶ風力発電機は、まわりの景勝と調和し、風車の高さと羽根も壮大でなかなかの景観であった。 

「風力発電機が大変に大きい。壮観です」

総書記は、勢いよく回転する羽根を眺めてたいそう喜び、ここで生産される電気はどう使っているのかと聞いた。

「部隊指揮部と直属中隊、指揮部の軍官と軍属の家庭に送っています」

部隊指揮官の説明に総書記は、直属中隊も電気暖房を行っているのは結構なことだとたたえ、部隊の近くの山麓に並ぶ農村に目を向けた。

「あれらの住家には電気がどれだけ入っていますか」

総書記は誰ともなく質問した。

部隊の幹部たちはもじもじした。

そんな彼らの気持ちを察した総書記は、風力発電機で生産した電気を駐屯地域の住民にも送るべきだ、指揮部軍官の住宅地域と農村住宅地域が一本の道路で分かたれ、夜軍官たちの住宅地域はあかあかとし、農村の住宅地域は暗闇に包まれていることであろう、この対照的な現象を見て、人民はなんと考えるだろうかとして、こう続けた。

「人民たちに、今度われわれは風力発電所を建設したが、電気の生産量はあまり多くない、しかし少ないながらに電気を一緒に使おうと持ちかければ、人民は、われわれの人民軍は確かに違う、軍隊のおかげで電気が入ることになったと言って喜ぶだろうし、この物語は伝説のように後の世まで伝えられるだろう」 

指揮官たちは胸を熱くしながらも、どうして自分たちは人民のことを考えなかったのかと、深い自責を覚えた。

こうして農村の住宅地域にも電気が入ることになったのである。感謝する農場員たちに、部隊の軍人たちはことのいきさつを話し、こう強調するのであった。

「だから軍隊のおかげではなく、わが将軍のおかげです」  朝鮮中央通信

メキシコ国境に「壁」建設を指示

トランプ米大統領は25日、メキシコ国境からの不法移民流入防止のために「壁」を築くよう指示する大統領令に署名した。また、不法移民に寛容な自治体への処罰を含む摘発強化の方針も決めた。不法移民問題をめぐるトランプ氏の強い姿勢は、選挙戦中から「非人道的だ」との批判も受けたが、公約実現に動き出したかたちだ。
 
トランプ氏は国土安全保障省で大統領令に署名。その後の演説で、「国境のない国家は国家ではない。米国は今日から国境を取り戻す」と述べた。

大統領令は、国土安全保障長官に対して、メキシコ国境に築く壁の設計や建設に直ちに着手するよう命じた。また、国境警備隊の要員を5000人増員することや、国境で拘束された不法移民を強制送還する手続きの迅速化も命じた。

トランプ氏は壁の建設費用はメキシコに負担させると主張してきた。大統領令では、過去5年間に米国がメキシコ政府に拠出した経済援助の実態について、調査を求めている。

すでに米国内にいる不法移民の摘発強化に関する大統領令では、意図的に不法移民の取り締まりに寛容な政策をとっている自治体を「米国民に計り知れない損害を与えている」と批判。司法長官らに対して、こうした「聖域」自治体が連邦政府からの補助金を受け取れないようにするための措置を命じた。移民管理当局を1万人増員するともしている。

トランプ氏は選挙戦中から、不法移民が米国内での犯罪や薬物問題を拡大させているなどと主張。政治集会ではトランプ氏が不法移民問題に触れるたび、聴衆から「壁を築け」との声援が上がるのが定番となっていた。

一方、壁建設には100億ドルもの建設費用がかかるとの指摘もあり、実現可能性を疑問視する声もある。長年にわたって米国内に滞在し、地域にもなじんでいる不法移民の強制送還には「非人道的だ」との批判も強い。 産経ニュースより

乱世の始まり。トランプが口にし出した「ドルの毀損」という暴走

トランプ新大統領が口にし出した「ドルの毀損」という暴走


今週は、ついにドナルド・トランプが発言しはじめました「ドルの毀損」につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。

先週、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、ドナルド・トランプ米国新大統領は、「我々の通貨(ドル)は強すぎる」と、ついに発言しました。

そして、ドルが強いから「他国の企業と競争できない」とし、今後「ドルを押し下げる」(get the dollar down)と明言するに至りました。

また、トランプ次期米大統領のアドバイザーであるスカラムッチ氏が「ドル高に注意が必要」との見解を示しました。

事実、ドルは既に2014年半ば以降だけを見ても22%も上昇し、貿易赤字を膨らませてきています。
これは、本メールマガジンでトランプ当選後から何度もお話ししましたように、トランプ政権は必ずドルを毀損する戦略に出ます。

なぜなら、米国に企業を呼び戻す施策は、これしかないからです。

当然、そうなると円高になり、ドルから見ると高値になる日本株も暴落するわけですが、一方、日本の現政権は「株価連動政権」と揶揄されるほどですので、為替も含め、表に影に買い支えることになるでしょう。

それによって、本来の株価とは乖離した「エセ相場」が形成されますので、どこかで必ず大きな調整が入ることになります。

このような米国のドル安施策は、中長期的に行うのではないか、と識者は見ているようですが、僕はトランプ政権は短期的にドル安へと誘導し、中長期的には、さらに「ドルの毀損」に出てくると考えています。

すなわち、なりふり構わぬ通貨の切り下げを行い、その中には「ニクソンショック」を上回る「乱暴な手立て」も含まれることになるでしょう。

ある朝起きたら、金融ルールが一変しているような世界がやってくるのです。

当然、他国も対抗し、通貨の切り下げや高関税で米国同様に対抗してくると思われますが、世界一の金融大国である米国に太刀打ちできるのか、定かではありません。

どちらにしろ、今後数年間は、世界中が米国の政策に振り回されることは確かです。

今週早々から、世界は揺れはじめるでしょう。 MAG2NEWSより

2017年1月25日水曜日

中国艦隊の湾岸諸国巡航は「軍事輸出の足場確立のための軍艦外交」

2017年1月24日、環球網によると、ロシアのニュース専門局ロシア・トゥデイは23日、中国海軍の艦隊が2010年以来となる湾岸アラブ諸国を巡航していることについて「軍事輸出ビジネスの足場を確立するための軍艦外交だ」と伝えている。

中国の経済力や国際的な役割と一致するように、ミサイル駆逐艦「ハルビン(哈爾浜)」、ミサイル護衛艦「邯鄲」、総合補給艦「東平湖」からなる中国海軍第24次護衛艦隊は21日、カタールの首都ドーハに到着し、歓迎セレモニーが行われた。柏耀平(バイ・ヤオピン)司令官は、中国メディアの取材に「訪問中、両国の海軍将校は友情を深め、お互いに学ぶために意見交換を行う」と語っている。

中国メディアによると、艦隊はすでにサウジアラビアを訪問しており、この後はUAEとクウェートを訪れる予定だ。艦隊は訪問前に航行していたアデン湾で、海賊を防ぐのに重要な役割を果たしている。

中国とイランは2014年に海軍の合同演習を実施しているが、中国艦隊の湾岸諸国巡航は2010年以来となる。

中国の軍事輸出ビジネスの成長は、湾岸諸国での足場を確立しようとしている。湾岸諸国は世界で最も高い防衛予算を有する国々だ。中国の経済も引き続きこの地域で生産されている石油に依存している。

中国は過去数十年間、外交問題において比較的中立的な立場を維持してきた。だが最近は、平和維持活動や外交的イニシアチブ、共同プロジェクトなどで積極的な役割を追及している。ドナルド・トランプ大統領の就任後の4年間で米中の亀裂が拡大すれば、中国のこうした役割追求は一層加速することになるかもしれない。 レコードチャイナより

トランプ就任演説を酷評

20日就任演説で米国第一を宣言したトランプ大統領。大統領選時から、トランプ氏不支持を鮮明にしてきた米国内の主要紙は、こぞって就任演説を酷評しています。

ニューヨーク・タイムズ紙は21日付の社説で、トランプ大統領の陰気なピジョンとの見出しを立てました。大統領はあまりに無礼で、気掛かりになるほど歴史に無関心なピジョンを示したので、就任演説は、彼の大統領職に対する希望よりも疑念を抱かせるものとなった。

トランプ氏はを宣言し、自分自身を救世主のように売り込んだとして、トランプ大統領に対する期待はそれほど高くなかったが、同政権の幕開きの瞬間は例えようがないほど失望を招くものだったと伝えています。

経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルも同日、トランプ氏のポピュリスト(大衆迎合)宣言との見出しで社説を掲載。この日から米国第一のみだと演説した中の、のみ、という言葉は当初なかったものの、演説時にトランプ氏が入れたと報じました。その上で、米国第一を唱える、トランプ氏の言葉使いの危険性は、世界に対する嫌悪を生む極端な愛国主義を引き起こしかねないと警鐘を鳴らしました。

ワシントン・ポスト紙は21日付の社説で、通常は民主主義と平和的なリーダーシップが説かれる就任式で、トランプ氏は好戦的で孤立主義者のトーンを示したと指摘。米国憲法にある正義を実現する、自由の恩恵を実現するや正義、自由、平等など、国民を奮い立たせる言葉を歴代の大統領は就任演説で使ってきたが、トランプ氏はその代りに、大虐殺、引き離された、破壊するなどの言葉を使ったと指摘。

同紙はコラムニストのジョージ・F・ウィル氏の米国人の大虐殺という言葉を使用した事を歴史上、最も恐ろしい就任演説だと批判しています。

トヨタもすがるペンス米副大統領

トヨタ自動車は24日、米インディアナ州にある工場の生産能力を増やし新規に約400人を雇用すると発表した。トランプ米大統領への配慮とみられるが、別の思惑もある。インディアナ州の前知事は副大統領のペンス氏だ。親企業で知られた同氏は自動車業界に詳しい。打つ手が読めないトランプ大統領。トヨタはペンス氏をテコに米国の新政権との関係構築を探っている。

「トランプ氏とは一切関係ない。前からある話だ」。トヨタの関係者は発表後、今回の投資はあくまでビジネス上の判断だとの点を強調した。同じコメントは月初に相次ぎ雇用増を発表したゼネラル・モーターズ(GM)もフォード・モーターも出している。「トランプ時代」の模範解答だ。

理由はどうあれ雇用の話はトランプ大統領には響く。そして、今回はペンス副大統領のお膝元での投資と雇用だ。「米国に貢献していないとは言わせない」との思いが発表には込められている。

インディアナ州にとってトヨタの存在は絶大だ。同じ州にあるGMの工場よりも多い約5000人の従業員を抱え、賃金水準も「周辺企業より高い」(日系メーカー関係者)とされる。

何より州関係者が覚えているのは米系メーカーが雇用を大幅に減らした2008年の金融危機時だろう。この時、トヨタは07年から生産を委託していた富士重工業のインディアナ工場で「カムリ」の生産台数を2倍以上に増やした。トヨタがいなければ同工場で大規模なリストラが起きていた可能性もあった。

そんな同州出身の前知事を、トヨタはトランプ氏とのパイプ役と位置づけているふしがある。9日にデトロイトでの北米国際自動車ショーに出席した豊田章男社長はその足でワシントンに飛び、ペンス氏と会談した。今回の投資もほのめかし、トランプ氏の「口撃」回避の糸口を探ったとみられている。

ペンス副大統領に頼ろうとしているのはトヨタだけではない。10日、デトロイトで開かれた業界向けの夕食会で、フォードのビル・フォード会長は「業界のことを分かっているのはペンス副大統領」と明言している。

フォードはメキシコ投資でトランプ氏から厳しい批判にあった。グローバルに散らばる部品供給網や設備産業がゆえに投資撤回が難しい点など「自動車業界特有の複雑さをトランプ氏に伝えるには側近のペンス氏が最適だ」というのがフォード会長の見立てだ。

24日にワシントンで開かれたトランプ大統領とGMやフォードなど米自動車大手3社との会談にもペンス副大統領は同席した。トランプ氏の意をくみながらも、業界を傷つけず最適な着地点を探る。そんな役割を自動車業界はペンス氏に期待しているように映る。


「インディアナでの経済発展への貢献に感謝する」。富士重工業の工場敷地内にはペンス氏の知事時代のサインが入った賞状が飾ってある。インディアナ州にはこのほかホンダも拠点を構え、日系3社が車の製造で進出している。企業誘致の目的から知事在任中の訪日も多かったペンス氏の日系企業への感情は決して悪くはないだろう。

日米自動車摩擦を思わせる発言など予測不能のトランプ大統領。新政権の産業政策を読むうえで日本の関係者がペンス副大統領の動向から目が離せなくなったことは間違いない。
日経新聞より

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