韓民求(ハン・ミング)国防部長官は先月29日、国会国防委員会で核推進潜水艦の導入についての意見を聞く質問に「必要性を調べる」と述べた。韓長官の発言後、国防部次官をつとめた白承周(ペク・スンジュ)セヌリ党議員と軍事専門家のキム・ジョンデ正義党議員は30日、ラジオインタビューで核推進潜水艦の導入問題をめぐって賛否討論を行った。白議員は「北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)対応策としてどうしても必要だ」と強調した。
一方キム議員は「廬武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領も自主国防推進計画によって最優先に持とうとしたが、持てない理由がある」として「莫大な費用がかかり核拡散を疑う同盟国が執拗に邪魔するだろう」と反対した。果たして韓米原子力協定の適用を受ける韓国が核推進潜水艦を導入できるだろうか、ファクトをチェックしてみた。
(1)核推進潜水艦の導入に米国の許可を受けなければならないか=半分は真実だ。核推進潜水艦は正確に言えば原子力推進潜水艦だ。核兵器を搭載したという概念ではなく、エンジンを原子力で回すという意味だ。韓は1973年原子力の平和的利用のために原子力協定を結んだ。昨年協定を改定して純度20%以下に米国産ウラニウムを濃縮できる道を開いたが「平和的利用」に限定した。それで軍事的用途の原子力潜水艦に適用できないというのが専門家たちの意見だ。潜水艦専門家であるムン・グンシク予備役大佐は「核兵器に転用できる純度94%以上の高濃縮ウラニウムではない純度20%未満のウラニウムをロシアやフランスから購入して使いながら国際原子力機構(IAEA)の査察を受ければ問題ないだろう」と話した。しかし徹底的に核物質を統制する米国が反対する場合、現実的に導入が容易ではないのも事実だ。
(2)韓半島(朝鮮半島)非核化宣言に背馳するか=事実ではない。南北は92年の韓半島非核化宣言に合意して在韓米軍の核兵器を撤収した。シン・ジョンウ韓国国防安保フォーラム事務局長は「原子力(核推進)潜水艦は核兵器ではないので韓半島非核化宣言とは関係がない」と話した。実際に核推進潜水艦は全て核弾頭があるミサイルを搭載するわけではない。米国は80隻余りの核推進潜水艦を保有している。この中には核兵器が搭載された潜水艦(SSBN)もあるが、一般ミサイルだけ搭載されたまま燃料だけに原子力を使う潜水艦(SSN)もある。
(3)韓国に核推進潜水艦が必要だ?=事実だ。潜水艦は水中に入れば発見がほとんど不可能だ。水面上に浮び上がる時に探知が可能だ。北朝鮮の潜水艦はエンジン(ディーゼル機関)を回してバッテリーを充電した後、バッテリーの力で運航する。だがバッテリーが放電されれば充電のためにエンジンを回さなければならない。エンジンを回すには空気が必要で水面上に姿をあらわさなければならない。
韓国海軍は半月以上の再充電が必要ない非大気依存推進(Air-independent propulsion・AIP)体系を搭載している。だがバッテリーが放電されれば北朝鮮のように水面上に浮び上がらなければならない。一方、核推進潜水艦は水中で数カ月ずつ潜航が可能だ。核エネルギーを動力として使うためだ。核推進潜水艦で長期間作戦できるため、それだけ北朝鮮の潜水艦を精密に監視できる。
(4)核推進潜水艦を建造する技術がないのか=事実ではない。韓国は現在インドネシアに潜水艦を輸出しているのはもちろん2020年を目標に3000トン級の潜水艦を自ら設計して建造中だ。原子力の発電能力もまた世界トップ圏だ。ムン・クンシク予備役大佐は「原子力潜水艦は米国が54年に建造したほど高級な技術ではない」と話した。問題は費用だ。4000トン級の原子力潜水艦1隻を建造するのに1兆5000億~2兆ウォンかかる。現在、原子力潜水艦を運用している国は米国のほかにロシア(43隻)・英国(17隻)・フランス(16隻)・中国(12隻)・インド(3隻)だけだ。 中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年9月2日金曜日
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