ロイターの分析によると、中国が株式市場を下支えるために打ち出した対策の規模は、官民合わせて5兆元(約100兆円)相当に達しているようである。 中国の2014年国内総生産(GDP)が1000兆円ほどであるからして、そのほぼ10%にあたる規模で、その額は2009年の世界的な金融危機を受けて、中国が当時打ち出した景気刺激策(4兆元)よりも さらに大きい額となっている。
株式市場の30%の急落程度で、中国政府はなにゆえそれだけ大規模な対策を打ち出す必要があったのか? 「社会の不安定化」(暴動の発生)を恐れたからである。 習近平ら党幹部にとって反政府暴動の発生は 一族の命に関わる問題であるのだ。 株式市場への参加者の80%が個人株主(一般市民)であり、彼らは信用取引や銀行からの借り入れによって、持ち金の3倍近くを投資している。
それゆえこれ以上の株の下落が起きると、彼らは有り金が無くなるだけでなく、銀行や証券会社から追加支払いを求められることになってくる。 それがもう一つの懸念材料である「影の銀行」(シャドウバンキング)問題と相まって、社会の不安定化につながることを中央政府は、心底恐れているのである。
それゆえこれ以上の株の下落が起きると、彼らは有り金が無くなるだけでなく、銀行や証券会社から追加支払いを求められることになってくる。 それがもう一つの懸念材料である「影の銀行」(シャドウバンキング)問題と相まって、社会の不安定化につながることを中央政府は、心底恐れているのである。
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血と汗と銭を返せと抗議する人々 |
「影の銀行」の融資残高は、中国政府のシンクタンク、社会科学院金融研究所の「中国金融監管報告(2014)」によると、約540兆円に達している。 その多くが焦げ付き状態となっており、このままでは次々と倒産が始まる 可能性が大である。 返済を滞っている融資先の代表が地方政府、彼らは自分たちの出世のため、巨大な工業団地や公営団地の建設に奔走し てきたが、経済の停滞で幽霊団地と化してしまっており、にっちもさっちもいかなくなってしまっているのだ。
それを熟知している中央政府は、政府系銀行を通じて数百兆円に達する資金を使って地方政府などに緊急支援をし、その場しのぎをしているのである。 大々的に「影の銀行」の倒産劇が始まっていないのはそのためである。 そこに株価の暴落が起きたら倒産劇を防ぐのは一段と難しくなってくる。
そして、その「影の銀行」に10%近い高金利に魅せられて預金しているのが一般市民である ため、倒産が始まれば、一般市民はダブルパンチで痛手を受けることとなる。 その先に待ち受けているのは政府への不満の爆発で、その行く先は暴動発生 だ。
それゆえ、中央政府は米国国債を大量売却して得た100兆円という信じ難い巨額を投じて株価の急落を阻止しようとしているのである。 しかし、先週100兆円の対策で反発した株価は、28、29日の2日間の10%の急落でほとんど兆消し となってしまった。 しばらくは上がり下がりを繰り返すことだろうが、人為的な歯止めはいつまでも続くことはない。 中国経済の低迷を考慮すると、そう遠からずの内に、本格的な暴落劇が始まる 可能性は大きい。
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習近平率いる中央政府の意のままに、全ての軍部が従うだろうか? |
その時、中国で起きるのが習近平が最も恐れている反政府暴動である。 それを防ぐ手段はただ一つ、国民の不満を国内から国外に向け直すこと。 つまり隣国、日本やフィリッピンなど東南アジア諸国との戦争である。
米国国債の売却が急激に進んでいることを考えると、米国との軍事的衝突も発生するかもしれない。しかし、私は我が国との本格的な戦闘行為が始まる前に再び「神風」が吹くことになるのではないかと思っている。 神国日本を守る神風とはいかなる神風か? それは中国軍部の内部分裂である。
中国軍は藩陽軍区や南京軍区、北京軍区など7つの軍区に分かれている(下の図参照)。 各軍区は中央政府の統治下にあるが、実際の行動は各軍部の意向次第で、 全ての軍区が中央政府の意のままに戦闘行為に参加するかどうかは定かではない。
また、軍区同士の対抗意識は想像以上に強く、決して一枚岩ではないようなので、全軍区が一体となって行動するかどうかは疑問である。 共産党政権の将来に見切りをつけた一部の軍区は、反旗をひるがえしてクーデター を起こす可能性がある。 その結果、戦争行為は中断し、中国は幾つかの軍区ごとの独立国家に分かれる可能性が高い。
私は以前、中国はいずれ7つの軍区に分かれることになるのではないかと書いたが、未来予知能力を持った人物はその数を3~4個になりそうだと伝えて来ているので、一部の軍区は一緒になって 自治政府を作ることになるのかもしれない。 その時には最大勢力の藩陽軍区は勢力圏を広げるために、隣接する北朝鮮を傘下に収め ようとするのではないだろうか。 浅川嘉富ブログより引用
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