2015年8月7日金曜日

食指を伸ばす中国

中国がギリシャへの投資を積極的な姿勢。中国の習近平指導部はチャイマネーに物を言わせて、ギリシャの港湾施設を中国の中国遠洋運輸集団(COSCO)がギリシャ最大の貿易港ビレウス港に、子会社を通じて43億ユーロ(5850億円)で35年間、一部の埠頭を運営権を獲得。ユーロ圏への貿易の中継地として育成する国家的な戦略を進めている。

ところが年初に誕生したチプラス政権が、前政権までの改革路線を見直すとして、ビレウス港などの重要な施設の民営化を凍結。中国の戦略に待ったがかけられた。チプラス政権は2月に、ビレウス港への中国軍軍艦の寄港を認め式典に参加している。中国カードをちらつかせ交渉を有利に進めようとする姿勢をとっていた。

緊縮財政に現実的に対応していかなければならないチプラス政権は、凍結を解除しビレウス港の株式67%をCOSCOに売却せざる得ない状況になった。

港湾だけではなく、首都アテネやギリシャ軍が保有する軍艦も中国が手に入れるチャンスと主張する中国メディアまで表れる始末である。空港はドイツが40%出資する形で支援しているが、中国も30%程度出資し、空港の運営権の一部を獲得したい思惑がある。

ギリシャ軍が保有する揚陸艦4隻を中国が買収するとの案まで出ている。オーバークラフト型で戦車3両と将兵1名載せて離島への上陸作戦が可能という。尖閣諸島や東シナ海、南シナ海、台湾などの上陸作戦に活用するのではないかとも言われている。

ギリシャが中国との関係を深めれば深める程、チプラス政権はNATOの集団的自衛権の弱体化まで人質に取り、ギリシャは中国カードを使いユーログループとの交渉を繰り広げるかも知れない。

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