2015年8月21日金曜日

中国から撤退か

中国・天津市で12日に大規模な爆発事故が起きたことについて、中国メディアの環球網は16日、「天津港は中国の主要港の1つであり、貨物取扱量は世界4位の規模」であると伝え、爆発事故によって日本企業が受けた被害は甚大であり、中国からの撤退につながる可能性もあると論じた。  

記事は、天津には約800社の日本企業が進出していると伝える一方、今回の爆発事故によって日本企業が甚大な被害を受けたことを紹介。さらに、環球網の記者が天津に進出している日本企業に対して取材を行ったことを伝え、「被害額は算定中だ」との回答を得られたことを伝えた。また、天津港の港としての機能が現在すべて止まっていることを指摘し、「日本企業の業績に対する影響も拡大する見込み」と論じた。

続けて、爆発事故の現場付近にあったトヨタ自動車の販売店は「店舗の大半が損壊し、営業など到底不可能な状況となった」と伝えた。また、富士重工業も事故現場から約2キロの場所に100台以上の新車を保管していたと紹介する一方、トヨタや富士重工業はいずれも「損失は算定中」との回答だったと報じた。

そのほか記事は、事故現場の周辺には日本の大型ショッピングモールや百貨店が存在することを伝えたほか、日本の製薬会社やエネルギー関連企業も数多く進出していたことを紹介し、「いずれも程度の差はあるものの、爆発事故によって業務に大きな影響が出ている」と報じた。

さらに、日本国内での見方として、「中国国内では人件費や製造コストが上昇を続けており、今回の爆発事故を機に中国から撤退する日本企業も出てくる可能性がある」と伝えた。

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