中国メディア・参考消息は6日、ベトナムが中国を急追して第2の「世界の工場」となろうとしているとする、ドイツ紙・ターゲスシュピーゲルの電子版が4日付けで報じたことを伝えた。
記事は、すでにスマートフォンの半数以上をベトナムで生産している韓国・サムスンが、このほど30億米ドル(約3730億円)を投じてベトナムで2カ所目のスマートフォン工場を建設し、中国での生産をさらに減らす計画であると紹介。また、米インテルのほか、台湾の富士康(フォックスコン)、韓国のLGも同様の動きを見せているとした。
その背景に、経済の安定、教育レベルの高さ、低廉な人件費があり、さらにはEUとのFTAでの進展により関税撤廃が時間の問題になっていることを挙げるとともに、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)のメンバーであることも、多くの企業が生産拠点を中国からベトナムに移す動きを後押ししていると分析した。
また、あるアナリストからは1970年代に日本からシンガポール、台湾、韓国へ、90年代に中国大陸へと移動した労働集約型の製造業に「第3の波」が押し寄せており、タイ、バングラデシュ、インド、カンボジア、ベトナムへと移転が進んでいるとの声が出ているとした。
さらに、「ドイツ企業にも中国からベトナムへのシフトが見られる」とする在ベトナムドイツ商工会議所の代表者が「契約履行に対する信頼性、細かい部分の正確さが他国と違う。5万着のTシャツなら中国でも良い品が見つかるだろうが、丹精込めて器用に作られたウエディングドレス5000着が必要なら、ベトナムに行くのがベストだ」と語ったことを紹介した。
記事は、外国企業がベトナムへの生産拠点移転の動きを見せているのに合わせ、ベトナム政府も「しっかりと赤じゅうたんを敷いている」と説明。外国投資局長が「法規を改正して、中古設備をスムーズに中国からベトナムに移転させるようにした」と語ったことを伝えた。一方で、2012年時点におけるベトナム人労働者の生産効率が中国人の15分の1であり、生産率向上に向けた教育・研修への大規模な投資が最大の課題になるとする専門家の意見を併せて紹介した。
そして、同局長が「メーカーにとって中国市場は非常に重要であり、わが国は中国に代わって『世界の工場』の地位に立つことは不可能。ただ、われわれは中国に次ぐ2番目になることは可能だ」と語ったことも伝えた。
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2015年8月10日月曜日
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