2015年8月28日金曜日

韓国経済の危機

韓国メディアのKBSの中国語電子版は24日=韓国の2015年4-6月期の国内総生産(GDP)の成長率が前期比0.3%増にとどまったことに対し、「欧州の財政危機に直面している国より低かった」と伝え、韓国は経済対策として打てる手はすでに打ち尽くしているのが現状であると論じた。

記事は、前期比0.3%増にとどまった15年4-6月期の韓国のGDP成長率について「09年1-3月期以来、6年ぶりの低水準」と指摘したうえで、当時は世界金融危機の発生直後だったと伝えた。さらに、ポルトガルやギリシャ、スペインといった財政危機に直面した国のGDP成長率が韓国を上回ったことに対し、「韓国の経済状況は財政危機にある国よる酷い」と論じた。

続けて、経済成長率の下振れは「世界的な現象」であると主張し、原油価格の下落が石油輸出国に影響をもたらし、中国経済の鈍化が世界経済を減速させていると指摘した。さらに、韓国経済の成長速度がほかの国を下回っていることは最大の問題であると主張し、各金融大手が韓国経済の成長率見通しを引き下げていると論じた。

続けて、韓国経済の成長の足を引っ張っている最大の原因は「中国」だとし、韓国の主力産業のうち鉄鋼や機械、造船などは中国が主な輸出相手国だったとしながらも、「中国は経済が減速しているだけでなく、製造業の高度化に取り組んでいる」とし、輸出相手国から競合国へと変化しつつあると論じた。

さらに、韓国は輸出に依存する経済構造であるうえに、中国経済への依存度が高すぎるとし、中国経済の鈍化および中国の競争力向上による影響をまともに受けていると指摘。韓国が苦境から脱するためには、韓国政府がまず追加予算を編成すると同時に、中央銀行の利下げによって国内経済を刺激する必要があると指摘。  一方で、韓国は財政政策や金融政策のうち、打てる手はすでに打ち尽くしているのが現状であるとし、「残される道は構造改革のみ」しかないと指摘し、輸出に過度に依存する経済構造を改革してこそ、中国や米国など外部要因によるリスクに対応できると主張した。

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