日本の排他的経済水域(EEZ)内で台湾が昨年、日本の同意を得ずに行った海洋調査は8件と過去最多だったことが1日、海上保安庁への取材で分かった。尖閣諸島(沖縄県石垣市)と与那国島(同県与那国町)の周辺海域で確認されており、台湾の海洋権益意識の高まりが背景にあるとみられる。
海保は、台湾による海洋調査の件数について過去10年分を取りまとめている。それによると、台湾は平成20年以降ほぼ毎年、日本のEEZで日本の同意を得ずに海洋調査を実施。26年から3年連続で増えている。最多だった昨年に次いで多かったのは、20、21年でともに6件だった。
海保によると、尖閣諸島の久場島や大正島の北などで昨年8月27~29日、航行中の台湾の海洋調査船「海研1号」からワイヤのようなものが海中に入っているのを海保の航空機や巡視船が確認。昨年4月20~22日には、与那国島の西埼灯台の北北西で、台湾の海洋調査船「海研2号」が船尾からロープのようなものを海中に入れて航行しているところを海保の巡視船が確認した。いずれも「同意のない調査活動は認められない」などと中止を求めたが、応じなかった。
南シナ海周辺諸国などでは近年、海洋権益に対する意識が高まっており、台湾は尖閣諸島の領有権を主張している。
日本のEEZ内の海洋調査をめぐっては、韓国が昨年、竹島周辺の日本のEEZ内で10年ぶりに2件実施したのが確認されていた。 産経ニュースより
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2017年4月2日日曜日
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