2017年4月2日日曜日

ソウル大荒れか…「親朴派」が逮捕後初の集会 熱狂的な忠誠心が怒りに変化

韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領が収賄などの容疑で逮捕されてから初となる支持団体の大規模集会が、1日午後からソウル市内で開かれた。逮捕当日には、朴容疑者の自宅やソウル拘置所で逮捕に反対する支持者が抗議活動を行った。「主」を失ったことで、熱狂的な忠誠心が怒りに変わり、暴動に発展する恐れもある。

朴容疑者は収監先のソウル拘置所で、「503番」という収容者番号を与えられ、生活を送っている。聯合ニュースによると、独房は通常は収監者6~7人が入る約12平方メートルの広さで、前大統領への礼遇という。

韓国検察は週明けにも朴容疑者の取り調べを本格化させる。韓国最大財閥のサムスングループから約298億ウォン(約30億円)の賄賂を受け取った疑いなどがあり、容疑の解明と立証を急ぐ。

こうした中、朴容疑者の支持者らは1日午後2時から、逮捕後初となる集会を開いた。韓国KBSラジオ(日本語版)によると、韓国の保守団体でつくる「大統領弾劾棄却のための国民総決起運動本部」は31日に出した声明で、「偽りと不義が勝利し、正義と真実が敗北した」として集会への参加を呼びかけた。

韓国では昨年以来、朴容疑者の大統領弾劾を求める「ロウソクデモ」と、弾劾反対を訴える「太極旗デモ」が開かれてきたが、今年に入ってからは、朴容疑者を支持するデモが勢いを増している。

その勢いは流血騒ぎという形で表れた。3月10日、憲法裁判所が朴容疑者の大統領罷免を決定した直後、朴容疑者の支持者が警官隊と衝突し、3人が死亡、70人を超える負傷者が出たのだ。

逮捕直前の3月30日から31日にかけ、朴容疑者の自宅周辺では支持者が夜を徹して裁判所の決定を待ち続けた。ソウル拘置所でも31日未明、朴容疑者を乗せた車を100人あまりの支持者が出迎え、「朴槿恵大統領!」「逮捕反対」と叫んだ。

逮捕後も「親朴派」の熱気は冷めていないとみられ、1日の集会は異様な雰囲気になる可能性がある。朝鮮日報(電子版)は「キャンドルは音もなく倒れ、太極旗の歓声はますます激しく咆哮する」という集会への参加を促す関係者の声を紹介している。キャンドルは「ロウソクデモ」の象徴であり、反対派によるデモ打倒を呼びかけているようにも受け取れるのだ。

警察では、支持者らが興奮して過激な行動をする可能性を念頭に置き、対応策を検討しているという。

「朴ロス」の影響は深刻なようだ。 夕刊フジより

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