2017年4月7日金曜日

EU離脱に揺れる

イベリア半島の南端の英領ジブラルタルが、英国の欧州連合(EU)離脱交渉を前に揺れています。

ジブラルタルは人口32000人、面積6.5平方キロの小さな土地ですが、地中海に入る要衝。1713年に英国がスペインから割譲させ、現在もイギルス軍が駐屯するなど軍事上、海上交通上、重視されてきました。領有権を巡り、今もスペインと英国と争っています。

その、ジブラルタルに再び焦点が当たったのは、EUが3月末に発表した交渉方針の草案で、スペインと英国が合意する必要があると明記し、ジブラルタルの地位を英国のEU離脱交渉の優先事項の一つにするとしたためです。英国のメイ首相はジブラルタルの主権は交渉に含まれないと発言、さらに過激にかみついたのが、現在の与党・保守党の党首を務めたことのあるハワード氏です。

2日に、英国が35年前に、南米アルゼンチンからフォークランド諸島を守ったのと同じように、ジブラルタルを守る意思があると好戦的な発言をしました。英紙ファイナンシャル・タイムズは微妙な時期に戦争を口にすることなど正当化できないと批判。英政府は強固なEU離脱派の無責任な発言とは距離を置くべきだと主張しました。

英国がEU離脱後をした後の、ジブラルタルとスペインとの境界をどうするのか、という問題も浮上しました。ジブラルタルへの物の流通はほぼすべて、スペインからで、毎日、1万人以上のスペイン労働者が自由に国境を越えているからです。英国はEU圏からからの人の自由な移動をやめさせ、移民・難民の流入を制限しようとしています。

ジブラルタルの住民は、2002年に英・スペイン共同主権を住民投票で拒否。一方、166月のEU離脱国民投票には、圧倒的多数がEU残留に票を投じています。

英BBCによると、ジブラルタルのピカルド自治政府首相はジブラルタルは取引材料ではない。ジブラルタルはジブラルタル住民の物で、英国人である続けたいと述べています。

英国がEUに入ったからこそ、栄えてきたジブラルタル。EU離脱後かつてのスペインのフランコ政権当時に封鎖された孤島だった状況に戻るのか、交渉の行方に注目です。

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