2016年10月7日金曜日

【韓国】毎年日本に嫉妬、韓国がノーベル賞を取れない本当の理由

韓国うらやむ受賞? 速報で「連続日本人受賞」「計25人」を強調 科学分野での受賞なく…

大隅良典・東工大栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞し、これで、日本人が3年連続でノーベル賞を手にしたことになりました。2000年以降の自然科学分野でのノーベル賞受賞者の数は、日本はアメリカに次いで2位だということで、改めて日本の底力を感じさせる快挙です。

この吉報に対して韓国メディアも素早く反応し、朝鮮日報は速報を出したそうです。とはいえ、韓国では祝うというよりも、むしろやっかみのほうが強いのは言うまでもありません。ノーベル賞が発表される時期になると、韓国メディアではさかんに「韓国人がノミネートされたか」「また日本が受賞して、韓国は取れないのか」といった論調の記事が載ります。

先日も、韓国研究財団が「誰が最も受賞の可能性が高いか」という討論会を行い、アンケートを取ったところ、「6~10年位内にノーベル科学賞を受賞可能」という意見が多かったことを中央日報などが伝えていました。

韓国科学者「6~10年内にノーベル科学賞受賞可能」

ここ数年、韓国ではノーベル賞受賞の期待が高まりながらも、いつも日本ばかりが受賞してしまうことに不満や羨望を募らせています。ときには「日本はノーベル賞を金で買った」「ロビー活動の結果」などという悔し紛れの声も聞かれますが、このように常に日本のノーベル賞受賞を意識し
国が取れないことに悩む韓国人のさまはノーベル症」と呼ぶそうです。

台湾は物理学賞科学賞などで4人のノーベル賞受賞者がいます(アメリカとの二重国籍者含む)が、それに対して韓国の受賞者は平和賞を受賞した金大中氏1人だけです。しかも平和賞はきわめて政治色が強い賞ですから、韓国人のなかでもあまり評価されていないようです。

なぜアジアで日本人の受賞が突出しているかといえば、これは私の持論ですが、やはり言語的な影響が強いのだと思います。日本語は中国から入った漢字だけではなく、自らひらがな・カタカナを創出しました。表意文字である漢字と表音文字である仮名を組み合わせることで、複雑な思考や感情をきわめて的確に表現することができるようになりました。

また、外来語についてもカタカナでその音をそのまま表記できます。中国語の場合、外来語に対しては発音の似ている適当な漢字を当てることになるので、表記がマチマチで、例えばオバマ大統領については、「欧巴馬」「奥巴馬」という二通りの表記が出てきてしまいます。これでは混乱を招きますし、漢字は表意文字ですから、ストレートにオバマ氏のことだとはわかりにくく、別の何か特殊用語と勘違いする可能性もあります。

前回のメルマガで、日本に留学した魯迅が、中国で見かけない四書五経などの古典を、日本の学生たちが読み下し文で学び理解していることに驚愕したことを紹介しました。文法があいまいな漢語ではさまざまな文意にとれてしまうため、論語などはそれまでさまざまな注釈が加えられ、さらにその注釈に注釈を付け加えるということが行われ、しかもその注釈もさまざまな解釈があり、わけのわからない状態になっていたのです。

魯迅は、日本語による読み下し文によって、それまで漢文では理解できなかった四書五経の内容をようやく理解できたといいます。それで魯迅は文語である漢文に代わって白話文口語を取り入れるべきだという運動を広めたのです。

明治維新後、欧米の科学や哲学を学んだ日本は、その概念をうまく日本語に翻訳し和製漢語を作り出しました。科学、哲学、文化、物理、化学、原子、臣下、改革、進歩、共産主義……などは日本人が作り出した言葉です。現在の中国語における熟語の7割はこうした和製漢語であり、これがないと中国語は成り立たないとも言われています。「中華人民共和国」という国名自体、「人民」も「共和国」も和製漢語です。

表音文字と表意文字をあわせて使用するということは、きわめて複雑な言語体系でもあります。外国人が「日本語は難しい」とよく口にするのも、よくわかります。漢字にしても訓読み、音読みの2通りを使い分けなくてはなりません。そのような複雑な言語を通してでしか、海外、とくに欧米の最新科学や哲学を理解し、さらにそれを和製漢語として翻訳することはできなかったのです。中国語・漢語だけでは、近代を理解するための概念を説明、表現することができなかったわけです。

日本が明治維新を成し遂げたのに対して、中国や韓国がいくら近代化を目指しても失敗した背景に、こうした言語の違いも大きいと私は考えています。

その韓国ですが、日韓合邦時代、日本は朝鮮半島にハングルを広めました。それまで朝鮮の両班(貴族階級)たちは宗主国の文字である漢字を尊び、ハングルは愚民が使うものだとして侮蔑していたため、ハングルはほとんど使われなくなっていましたが、日本は国民教育の観点からハングル(諺文)の普及を目指し、漢文との併用を推奨しました。ハングルは基本的に表音文字ですから、いわば日本のように漢字と仮名を組み合わせるようなものです。

ところが戦後、韓国では民族意識の高まりから、漢字を追放し、ハングルだけを使用する動きが強まりました。1948年にはハングル専用法が制定されて公文書はハングルのみに限定されました。また、朴正熙政権では学校教育から漢字が追放されるようになりました。

これにより、韓国ではかつて漢語で書かれた歴史書をほとんど読めなくなってしまいました。だから現在の韓国人は自国の歴史について無知なのです。また、せっかく漢字混じりのハングルを日本が普及させたのに、それを廃止させてしまったため、当然ながら言語的な思考法も変わってしまったでしょう。

自国の歴史に向き合えないために、すべて悪いことは日本のせいにしてきました。現在でも和製漢語は日帝残滓」だということで「純化すべし」という動きが続いています。ソウル市は昨年、「行先地」「食費」などの和製漢語をハングル表現に「純化」する決定をしています。ちなみに純化した言葉はそれぞれ「行く所」「ごはん代」になるそうです。

ソウル市が行政用語に使われる日本式漢字語の純化語を選定

呉善花氏によれば、韓国では漢字を廃止したことで、概念や理念を表す言葉や各種の専門用語が使われなくなり、各種の論評、研究論文などの書き言葉の世界に、語彙の恐ろしいまでの貧困化がもたらされたといいます(『漢字廃止で韓国に何が起きたか』)。

もちろん、韓国人がノーベル賞を取れないのは言語問題だけが理由だとは思いませんが、大きな要因となっているのも確かでしょう。加えて現在もなお続くウリナラ史観(韓国起源説)、日本悪玉論といった、事実を無視した論説がはびこる風潮、事大大国に仕えるの気風では、科学の進歩など望むべくもありません。 MAG2NEWSより

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