2016年10月26日水曜日

移民・難民、移送始まる

フランス北部の港町カレーの移民・難民、通称ジャングルの撤去に伴う住民の移送が24日、始まりました。仏政府の発表によると、初日だけで1918人がバス45台にに乗せられ、国内80カ所の施設に移動。400人の未成年者がキャンプ内に設置された臨時受け入れ施設に収容されます。

カレーは英仏海峡海峡トンネルの仏側の入り口に当たり、2000年代初頭から英国入りを目指す移民希望者がキャンプ生活を開始。アフガニスタン、スーダン、エトリトアなど紛争・貧困地域を逃れた約7000人が生活しています。

同地では昨年来、海峡トンネルなどを通過する移民らの死亡事故が多発。仏当局は今年2月、治安や衛生管理を理由にジャングルの南側半分の撤去に着手していました。

英政府はこれまで、ジャングル住民のうち英国内に家族のいる未成年者の受け入れを表明。家族のいない未成年者についても受け入れを検討し、仏当局に約4000万ユーロ(約45億円)の財政支援を決めています。

仏当局は国内450カ所に9000人分の受け入れ施設を準備し、今後も移送を続ける予定ですが、英国入りのため残留を希望する人も少なくありません。

移民の、尊厳ある受け入れを求めてきた仏市民団体アタック・フランスは24日の声明で、仏政府は英国への道を閉ざすのではなく英政府とともに真剣に受け入れ計画に取り組むべきだと訴えています。

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