2016年10月23日日曜日

発表よりも深刻な北朝鮮洪水被害 30万人被災か

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の北東部、咸鏡北道地域で8月末から9月初めにかけて発生した洪水による被災者が、北朝鮮メディアが発表した4倍以上となる30万人に達するもようだ。
北朝鮮メディアが報じた洪水被災地の復旧作業の様子=ソウル(労働新聞=聯合ニュース)
北朝鮮メディアが報じた洪水被災地の復旧作業の様子=ソウル(労働新聞=聯合ニュース)
 
韓国の民間シンクタンク、世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)統一戦略研究室長が23日、北朝鮮消息筋から入手した情報として聯合ニュースに伝えた。 鄭氏は朝鮮労働党機関紙の労働新聞で先ごろ、発生から約1カ月半になる洪水の被害からの復旧作業が盛んだとする記事が出たことを紹介。その上で、「被害規模が思っているよりはるかに深刻であることを示している」と指摘した。 北朝鮮の朝鮮中央放送は先月、「8月29日から9月2日にかけて咸鏡北道地域を襲った台風(10号)による洪水被害は(1945年の日本による植民地支配からの)解放後、初めてとなる大災害だった」と報じた。また、死者・行方不明者などの人命被害は数百人に上り、約6万8900人が住む場所を失ったとした。

鄭氏は「北は今月10日の朝鮮労働党創建記念日に核実験や長距離ミサイルの発射をする可能性もあったが、大規模な洪水のため、祝賀ムードを出すことができず自粛した」との見解を伝えた。

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