2016年10月28日金曜日

北の非核化実現不可能

【ワシントン=時事】クラッパー米国家情報長官は25日、北朝鮮は非核化を実行しないという見方を表明しました。それをめざすのは見込みのない努力だと述べています。この発言をについてカービー国務省報道官は、非核化を追及する米政府の政策に変更はないと強調。情報機関トップが対北朝鮮政策の柱を断念する見解を述べるのは異例。

ニューヨークのシンクタンク外交評議会のイベントで語りました。中央情報局(CIA)など情報機関を統括するクラッパー氏は、政策の問題には踏み込まないと断りながら、北朝鮮が非核化しない理由について、核保有は生き残りの手段であり、北朝鮮は今年2回の核実験を強行したほか、ミサイル発射を繰り返しています。

クラッパー氏は2014年11月に北朝鮮で服役していた米国人を連れ戻すため訪朝しました。この体験に基づいて、北朝鮮から世界の見方について、彼らは包囲されおり、大変な被害妄想に陥っていると指摘。このため、核兵器の放棄を求めても効果はないという考えを明らかにしました。

カービー報道官は25日の記者会見で、クラッパー氏の発言は聞いていないことを前置きにして、北朝鮮に関する政策は何も変わっていない。引き続き検証可能な朝鮮半島の非核化を実現したいとと考えている述べています。北朝鮮の非核化を話し合う6ヶ国協議プロセスの再開に期待を示しています。

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