2018年2月3日土曜日

国内初のバイオペットボトルでCO2削減!

飲料大手のアサヒ飲料が環境にやさしいペットボトルの開発に取り組んでいる。なかでも植物由来の原料を使用したペットボトルの開発に力を注ぐ。平成28年には業界で初めて炭酸飲料の一部商品のボトル、キャップ、ラベルの全資材の一部に植物由来の原料を使用した「オールバイオペットボトル」を採用した。研究開発本部技術研究所生産技術グループ主任の本多隆一氏は「オールバイオペットボトルの普及拡大で、環境負荷低減に努めたい」と意欲を燃やす。

国内初の植物由来ボトル

バイオペットボトルの採用に乗り出したきっかけは

「当社はかねてボトルの軽量化や小型化などによる省エネ化に取り組んできた。しかし、軽量化技術などは限界に近いところまできている。こうした中、消費者の環境問題に対する意識は年々高まっている。消費者ニーズに対応するためには、新しい観点から環境負荷低減を進める必要がある。そこで原料そのものを見直した。26年にはペットボトルの原料に植物由来を使用した商品の導入の検討を開始。27年には国内初となるボトルの一部に植物由来の原料を使用したバイオペットボトルを採用した」

オールバイオペットボトルを採用している商品は

「炭酸飲料ブランド『三ツ矢サイダー』の1.5リットルボトルのみに採用している。数量は28年、29年とも4万箱(32万本)限定で、30年も同等レベルでの展開を計画している。もっとも、緑茶飲料用小型ペットボトルなど一部の商品ではボトルの原料に植物由来を使用した商品を増やしている」

オールバイオペットボトルの植物由来の割合(バイオマス度)は

「オールバイオペットボトルはボトルとキャップがサトウキビ由来、ラベルがトウモロコシ由来の植物由来原料をそれぞれ使用している。28年の取り組みでのバイオマス度はボトルとキャップが30%、ラベルが20%。しかし、翌29年にはラベルの材質などを見直し、ラベルのバイオマス度を75%に引き上げることに成功した」

CO2年10トン削減

オールバイオペットボトルの二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果は

「植物由来のCO2排出量は石油由来よりも約25%少ない。29年は年間約10トンのCO2削減を実現した」

オールバイオペットボトルの採用が広がらない理由は

「コストだ。石油由来のものと比べるとコストは約2倍と高く、29年に約3800万箱を販売した三ツ矢サイダーブランドでの採用数量が限られるのもこのためだ。普及拡大にはコストダウンが欠かせない。コスト削減に向け採用を継続して取り組んでいくほか、樹脂メーカーなどとも協力していきたい」

技術面での課題は

「ボトルは使い勝手や強度などが求められる。バイオマス度を引き上げると、強度などが足りず、キャップが開けづらかったり、開封する際に中身がこぼれてしまったりという不具合が生じる恐れがあるためだ。ラベルについても、バイオマス度を高めるとしわが発生し、コードが読み取れなくなる可能性がある。もっとも、バイオマス度を上げればCO2排出量削減につながるため、『環境配慮』と『使いやすさ』を両立したボトルを開発していく」産経ニュースより

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