かねてより米国内では、トランプ大統領に対する批判の声が多く聞かれるとともに、いまだ毎日のようにデモも行われているが、なんと今度は、現役医師の集団がトランプを辞任させるために立ち上がったという。この度、米国の精神科医35人が連名でニューヨーク・タイムズ紙に「トランプ氏は重度の精神不安を抱えており、大統領職を任せることは危険だ」という投書を送ったのだ。
医師たちは「現実と空想の区別がつかない妄想症、かつサイコパスが核のボタンを握ることは極めて恐ろしい」と主張し、トランプ大統領の辞任を求めている。米国精神医学会(APA)は、このような行為について「精神科医が自ら診察していない公的人物の精神状態について意見を述べるのは非倫理的だ」として禁じているが、医師35人は「今回は非常事態であり、黙っていること自体が危険すぎる」と考え、規定を破ったという。
■かつての身内からも「トランプは精神疾患」
合衆国憲法第25条には「職務不能を理由に大統領を解任し、副大統領を代理に据えることができる」と規定されている。そして、「副大統領と閣僚の過半数が『大統領は職務を遂行できない』と判断した場合、副大統領が職務を遂行する」ことになっているという。
はたしてトランプ大統領は、本当に医師たちが分析するような精神障害なのだろうか?確かに、かねてより言動の不一致や根拠のない「不正選挙」発言、さらに「オバマに盗聴されている」など根も葉もない話をでっち上げるなど、虚言癖は指摘されてきたことだ。ウェブサイト「ポリティファクト」の調査によると「トランプ氏の選挙戦中の発言のうち、77%は嘘だった」という。また、昨年は大手放送局CNBCのテレビ番組「Morning Joe」でもトランプ候補(当時)の精神問題について熱烈な討論が行われた。しかも今年1月には、かつてトランプ財団の要職にあった人物が「トランプ氏は35年にもわたり精神疾患を患っている。そして、彼の精神状況はより酷くなっている」と語ったという情報もある。しかし、真実を判断するためには、もう少し専門家の見解をしっかりと把握しなければならないだろう。
■ヒトラーと同じか、それよりもヤバい?
精神科医・心理学者であるジョンズ・ホプキンス医科大学のジョン・ガートナー氏は、トランプ大統領について深刻な「悪性の自己愛性パーソナリティ障害(MNPD)ではないか」と推測している。かのヒトラーも患っていたとされるMNPDは、ナルシシズム(自己愛性)やパラノイア(偏執病)、反社会性、サディズム(他者を傷つけて喜ぶ)が特徴で、現代の精神医学で治療することはほぼ不可能である。ガートナー医師は次のように語っている。
「反社会的で妄想的で、現実と空想の区別ができません。精神医学の見地からも非常に危険です。これまで多くの人格障害患者を診てきましたが、トランプ大統領は最悪のケースといってよいでしょう」
また、カリフォルニア州ロサンゼルスの精神科医リン・メイヤー氏や、企業心理学の専門家であるサム・ヴァクニン博士も、トランプ大統領を自己愛性パーソナリティ障害と結論づけている。メイヤー氏によると、トランプ大統領は9項目の判断基準(自己を過大評価し、実績や才能を誇張する。過度の称賛を求め、対人関係で相手を不当に利用する。共感性に欠け、傲慢で横柄な態度をとる等)のすべてに当てはまるとのことだ。
これらに加えて、英オックスフォード大学の心理学者であるケビン・ダットン博士も、昨年「トランプ大統領はアドルフ・ヒトラーよりもサイコパスの傾向が強い」と主張している。
■議員たちも「トランプ降ろし」に動き出す!
さて、このような医師たちによる危機意識の表明もあって、民主党のアール・ブルメンナウアー下院議員は「憲法修正第25条の適用に備える会」を立ち上げるとともに、「妄想症で偏執病の大統領には本条項が適用される可能性はあると思います」との声明を発表している。また、元医療助手であるカレン・バース下院議員は、「トランプ氏の衝動性と自己抑制の欠如、精神不安定性は米国にとって非常に危険である」として、トランプ大統領に精神科医の診断を求める署名運動を行うなど、現地の議員も続々と動き始めているようだ。
そもそも他人の発言にほとんど耳を貸さないトランプ大統領である。このような運動があるからといって、簡単に辞任するようには思えないが、何はともあれトランプ大統領の“ご乱心”で世界が破滅するような事態が起きないことを節に願う。 トカナより
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