複数の米メディアは25日、トランプ米大統領周辺とロシアとの不透明な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」で、トランプ氏の長女の夫、クシュナー上級顧問が捜査対象になっていると報じた。ロシア関係者との交友範囲などについて米連邦捜査局(FBI)が調べているという。トランプ政権の現役幹部が捜査対象として名前が挙がったのは初めて。
クシュナー氏はトランプ氏当選後の昨年12月、フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)とともにニューヨークのトランプタワーで駐米ロシア大使と会談。欧米が制裁対象としているロシア国営の対外経済銀行(VEB)の頭取とも面会したと報じられている。
これまで捜査線上にあると指摘されたのはフリン氏やマナフォート元選対会長で、いずれもロシア疑惑を巡ってトランプ氏が解任している。ホワイトハウスの現役幹部に捜査対象が及んだことで波紋が広がりそうだ。
ただクシュナー氏に具体的な疑惑が浮上したわけではないという。捜査当局は、同氏が疑惑に関連した重要情報を持っているとみられることなどに関心を寄せているもようだ。司法省は25日「捜査の有無や捜査対象については肯定も否定もできない」とコメントした。
クシュナー氏は父の後を継いで不動産開発会社を経営し、2009年にトランプ氏の長女イバンカさんと結婚した。大統領選では政策立案で中心的な役割を担ってきたトランプ氏の最側近。ホワイトハウスでは対中国や中東、メキシコなどの外交政策を中心に、幅広い役割を果たしている。
日経新聞より
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2017年5月26日金曜日
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