世界規模で同時多発的にサイバーテロが発生し、大きな問題となっている。今月12日、英国をはじめとする欧州全域で、身代金要求型のコンピューターウイルス(ランサムウエア)その名も「WannaCry」が蔓延。病院や鉄道などライフラインに直結する有名企業が相次いで感染し、深刻な事態を引き起こしている。同ウイルスは、多くのパソコンが搭載している米マイクロソフト(MS)の基本ソフト「ウィンドウズ」のセキュリティー上の脆弱性を突き、感染すると端末内のファイルを暗号化して使えないようにし、300ドル~400ドルの身代金を要求する。
ウイルス対策ソフト大手・トレンドマイクロ社によると、日本でも12日から15日午後4時までに計175件の問い合わせが寄せられ、うち9件で感染が確認されたという。そのなかには電気メーカー大手の日立製作所やJR東日本などの名も見られる。「ランサムウエアの恐ろしいところは、不審なファイルを開いたり、アダルトサイトを閲覧したら感染するのではなく、ネットワークに繋がっているすべてのPCが攻撃対象ということ。ワーム(虫)型のウイルスが自動で、脆弱性のあるPCを探し、寄生していく」(IT関係者)
■ウイルスはアメリカ製、実行は北朝鮮!?
この厄介なウイルスを開発したのは、ネットテロリストやハッカー集団でもなく、米国の国家安全保障局(NSA)だ。今年4月、キャッシュ情報がネット上に流出。盗んだのは「シャドウ・ブローカーズ」なるハッキング組織だ。
「それを第三者が悪用して今回の世界的被害に繋がった。一部では北朝鮮が運営するハッカー集団『ラザルス』による犯行とも噂されている」(同)
ラザルスは2016年、バングラデシュ中央銀行から、およそ93億円が奪われたサイバー攻撃への関与が指摘されている。そして今回も、ランサムウェアから北朝鮮ハッカーのコードが見つかったことが次第に報じられつつある。まだ断定はできないが、やはり“第一容疑者”は北朝鮮であるようだ。
北朝鮮は現在、国際社会から孤立しており、最大のパートナーである中国からも経済的圧力をかけられている。外貨獲得のために“仇敵”米国が作ったランサムウエアを使い多額の身代金を手にしたのであれば、米国は面目丸潰れだ。
■SFパニックの世界が現実になる
こうした米国産サイバー兵器の流出について、米MS社の法務担当上級副社長のブラッド・スミス氏は14日、ブログで「今回の攻撃は米国政府が脆弱性を武器としたサイバー兵器を保持することがいかに問題かを示す1つの例となった」とコメント。被害について「米軍がトマホークミサイルを盗まれたようなもの」と形容した。スミス氏は、NSAだけでなく米中央情報局(CIA)も多数のハッキングツールを開発・保持していると述べ、「世界中の政府機関はこの攻撃を警告として受け止めるべきだ」と訴えている。
また、NSAの元局員で多数の機密文書を暴露したエドワード・スノーデン氏も13日、ツイッターで「NSAは世界74カ国のコンピュータを狙ったサイバー攻撃に参加している」と糾弾。もとを正せば米国に責任があることを指摘している。
ある軍事ジャーナリストは「今回の全世界同時多発サイバーテロは序章にすぎない」と警告した上で、次のように語る。
「米国の軍事力と諜報力はグンを抜いていて、次から次へと新兵器を生み出している。アイフォーンを遠隔コントロールして盗聴したり、他国のPCにバックドアを仕掛けて、内部データを盗み見たり。やろうと思えば、他国の重要機密を書き換えることも可能だろう。こうした先進サイバー兵器の“設計図”が外部に流出すれば、ブーメランのように米国の喉元に返ってくることも忘れてはならない」
今回のランサムウエアは身代金目当てが濃厚だが、いつネット上にIS(「イスラム国」)のような組織が出現するかはわからない。一般紙記者は「映画であるような大規模停電や為替相場の不正操作、原発の制御システムに攻撃を加え、内部から大事故を引き起こすことも論理的に可能だ。そうなれば世界中が大パニックになる」と話す。SFの世界が現実になろうとしている。 トカナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年5月17日水曜日
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