トルコ政府とEUの対立が深まっています。トルコのチャブシオール外相は15日、同国訪問中のシュタインマイヤー外相と会談後の共同記者会見中、ドイツ外相を面前で「テロ支持者、偽善者」と罵倒する異常事態となりました。
トルコ政府は7月のクーデター未遂後、大規模粛清を続けています。反政府系メディアを相次いで閉鎖し、10月末にはエルアンドル大統領を批判する有力左派新聞のジュムフリエトの編集長、風刺画家など15人を拘束、11月始めには国会の第2野党で少数民族クルド人系の国民民主主義党の党首と国会議員12人を逮捕しました。
報道によると、トルコ政府が事件の黒幕とするイスラム教指導者ギュレン師と関係があったとの理由で、これまで裁判官や教師、警察官、公務員計11万人以上を解雇、3000人を拘束しました。
こうした粛清に国内だけからでは、EU国内から懸念続出しています。トルコは長年、EU加盟を目指し交渉してきましたが、しかし14日EU外相会合ではオーストリアのクルツ外相が、加盟交渉の継続を支持しない。トルコはEUに入るべきではないと明言。ルクセンブルクとベルギーもトルコも強く批判しています。
また、モゲリーニ外交安全保障上級代表(外相)も8日、トルコ死刑復活や言論弾圧、野党政治家の逮捕に、深刻な懸念を表明しています。
エルアンドル政権が、EUの掲げる基本価値の法の支配、報道の自由、人道尊重から遠く離れているという点に批判が集中している状況です。
これに対して、トルコのチャブシオール外相は、EU側がクルド系非合法武装組織・クルド労働者党(PKK)やギュレン派をかくまっている非難、エルアンドル大統領もEUに対する苛立ちを隠さず、EUが私達を受け入れたくないなら、はっきりすべきだ。私達の忍耐は無限ではないとEU批判し、トルコでEU加盟を問う国民投票を行うとインタビューで語りました。
トルコとEUは3月ギリシャから流入した不法移民をトルコに送還する協定を3月に結びました。トルコ側は、EU側の対応次第でこの協定を廃棄すると表明。そうなればシリアばかりか新たにイラクから戦闘を逃れてくる難民が押し寄せるだろうと欧州側を圧迫しています。
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年11月18日金曜日
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