安倍晋三首相は17日夕(日本時間18日朝)、ニューヨーク市内でトランプ次期米大統領と会談した。終了後、記者団に「ともに信頼関係を築いていくことができる確信が持てる会談だった」と強調。早期の再会談で一致したことも明らかにした。やりとりの詳細は「非公式な会談で中身については差し控えたい」と言及を避けたが、トランプ次期政権下での強固な同盟関係の維持に自信を示した。
会談はトランプ氏が所有するトランプタワーの自宅部分で、通訳を交えて1時間半近くに及んだ。トランプ氏の長女のイバンカさんと夫のジャレッド・クシュナー氏に加え、大統領補佐官(国家安全保障担当)への起用が有力視されるマイケル・フリン前国防情報局長が同席した。日本側は通訳を除いて首相のみだった。
首相は会談後、記者団に「2人でゆっくりじっくりと胸襟を開いて率直に話した。大変温かい雰囲気の中で話ができた」と話した。日本の首相が就任前の次期大統領と会談するのは異例。大統領選後、トランプ氏が外国首脳と直接会談するのは初めてだ。
トランプ氏は会談後、自身のフェイスブックに首相との写真を掲載し、「安倍晋三首相に我が家に立ち寄ってもらい、素晴らしい友好関係を始められたのは喜ばしいことだ」と感想を記した。
首相は会談内容に関し「私の基本的な考え方を話した。様々な課題について話した」と述べるにとどめ、詳細は明らかにしなかった。トランプ氏が脱退を主張する環太平洋経済連携協定(TPP)を巡っては自由貿易を推進する観点から意義を説明した可能性がある。首相はTPPはアジア・太平洋地域の繁栄につながり米国の国益にかなうとみている。
首相は日本外交の基軸に据える日米同盟に関し、トランプ氏から一定の確約を得られたかどうか記者団から問われ「同盟は信頼がなければ機能しない。トランプ氏は信頼できる指導者だと確信した」と語った。トランプ氏は大統領選期間中、「米国は世界の警察官にはなれない」などと述べ、日本を含む同盟国との関係見直しに言及していた。
首相は「2人の都合のいい時に再び会って、より広い範囲について、より深く話をすることで一致した」とも強調。これに関連し、菅義偉官房長官は18日の記者会見で、両氏の再会談は来年1月のトランプ氏の大統領就任後になるとの見通しを示した。
首相は今回の会談で信頼関係を構築することを最優先課題に位置づけた。次回以降の会談で、TPPや中国の海洋進出、北朝鮮の核・ミサイル開発など日米間の具体的な課題について突っ込んだやりとりをしたい考え。トランプ氏が選挙中に主張していた日本が在日米軍の駐留経費の負担を増やすかどうかも懸案として残っている。 日経新聞より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2016年11月18日金曜日
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