2018年5月24日木曜日

「韓国政府は北朝鮮に振り回されすぎ」…批判高まる 

北朝鮮の露骨な韓国政府手なずけの動きが度を超えているとの指摘が出ている。北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)核実験場閉鎖行事の取材に向けた韓国側記者団の訪朝を翻意し南北高位級会談を一方的に延期するなどの「横暴」が相次いだことに伴う批判だ。韓国政府の屈辱的な「低姿勢交渉」に対する批判も大きくなっている。

北朝鮮は23日午前、板門店(パンムンジョム)連絡チャンネルを通じ韓国側の豊渓里取材陣名簿を受け付けた。18日に韓国政府が送った名簿を拒否し続けて5日ぶりに受け取った。前日に韓国政府は趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官名義の立場文で「北側の後続措置がなく記者団が訪朝できなかったことに対し残念に思う」と遺憾を表明した。

核実験場閉鎖を対外的に宣伝するためには北朝鮮側も韓国側の取材が切実だったという点を考慮すれば過度に北朝鮮に振り回されているのではないかというのが専門家らの評価だ。東国(トングク)大学のコ・ユファン教授は、「北朝鮮が韓国側だけ除いて行くのは気まずかったかもしれない」と話した。

また「韓国の役割がとても重要な状況なのに韓国を除いて行えば意味が半減するとみたかもしれない」と付け加えた。

一部では韓国政府が国家情報院ラインなど非公式チャンネルを通じて北側の体面を立てる線で水面下の交渉を行ったとの分析も提起した。統一部が22日夜に公示を通じ「北朝鮮側が受け入れるならば南北直行路を利用して23日に元山(ウォンサン)に移動できるだろう」と明らかにした点が根拠だ。

韓米首脳会談に向け米国を訪問した文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「マックスサンダー韓米合同軍事演習終了日である25日以降に南北高位級会談をはじめとする対話が再開されるだろう」と言及した。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は「具体的な内容は明らかにできないがさまざまな分析を通じ文大統領は南北間の膠着状態が解決するとみている」と話した。

だがこうした非公式接触が今後の南北交渉に良くない先例を残したという懸念も出ている。康仁徳(カン・インドク)元統一部長官は「北朝鮮は韓国政府を通じ望むことは何でも実現できるものと考える」と話した。北朝鮮が韓国政府を露骨に非難したが公式対応をしないまま一言も言えないのが残念だという指摘だ。

ひとまず韓国政府は北朝鮮が南北高位級会談を再開する意向を明らかにするならば積極的に取り組むという立場だ。「板門店(パンムンジョム)宣言」に合意してから1カ月もたたずに膠着局面が長期化するならば南北ともに負担が大きくなるためだ。

だが非核化をはじめとして離散家族再会、南北民間交流など核心議題がテーブルに上がらないならば「会談のための会談」にとどまる可能性が高いという懸念が支配的だ。

中央日報より

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