日本が誇る匠の技。職人の技術が高く、老舗企業も非常に多いことは中国でもたびたび称賛されているが、長い間「パクリ大国」と言われてきた中国人は自分で開発した発明品で創業することに対して、一種のあこがれがあるのかもしれない。香港メディアの鳳凰網は28日、絶対に緩まないねじで有名なハードロック工業を紹介し、「目立たないところでチャンピオンになっている」と称賛する記事を掲載した。
記事が感心しているのは、このねじを作っているのが大企業というわけではないにも関わらず、世界中の建築物や交通機関に採用されているということだ。中国では、企業は大きいほど良いというイメージがあるが、この企業は公式ホームページによると従業員は89人の中小企業である。
しかし、顧客は世界中にいて、営業距離で世界一を誇る中国の高速鉄道もハードロック工業のねじを採用しているという。記事は、ほかにも新幹線や明石海峡大橋、東京スカイツリー、英国や台湾などの高速鉄道、さらにはロケットの発射台にも採用されていると紹介。筆者が「目立たないところでチャンピオン」になっていると評したのも納得である。
では、このねじのどこがすごいのだろうか。記事は、くさびの原理を応用した原理は簡単なため、多くの模倣者が現れ、大抵2割か3割ほど安く販売しているが、模倣したねじはどうしても緩みがでてしまうのだという。それで、「20年間研究・開発を繰り返し、質を究極にまで高めた本家にはかなわない」と感心した。
このねじは、普通のねじの4倍から5倍と高額ではあるが、緩みを直す手間と人件費、そして、安全性を考慮に入れれば十分に元は取れるため、「中国の高速鉄道でもこのねじを採用して莫大な経費が削減されている」と尊敬の気持ちを込めながら紹介した。
緩まないねじで有名なのはハードロック工業ではあるが、日本ではほかにも異なる原理を利用して発明したL/Rネジや、ロックン・ボルトが知られている。日本人は頭が固いと言われがちだが、日本にはこうした多くの発明家がおり、常識を覆した発想で中国人のうらやむ「匠の精神」を見せてくれるのは何とも頼もしい限りである。サーチナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年5月31日木曜日
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