2017年11月24日金曜日

イスラエル軍は日本の中小企業が支えていた

■国際的にはまったく評価されていない日本製武器
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パトリオットミサイル 画像は「Wikipedia」より引用
「武器輸出禁止三原則」が2014年に見直され、日本企業の持つ軍事技術が海外に移転できるようになった。同時期に「自衛権」という言葉も再定義され、アメリカの同盟国にまで武器の輸出対象が拡大されている。

法改正後の最初の輸出案件は、2014年の三菱重工のジャイロだった。これはミサイルの姿勢制御に有効な技術で、パトリオットミサイルに採用された。当然のことながらパトリオットミサイルはアメリカの同盟国にも販売されている。韓国、台湾に加えて、エジプト、サウジアラビア、イスラエルなどが購入し、中東の戦場にも配備されている。

さて、この武器輸出に関わる新しい原則が制定された背景には、アベノミクスでの経済成長目標があった。各国の国防予算は膨大である。だから、武器輸出を解禁すれば日本のGDPが大きく増えるのではという期待があったのだ。ただ、その点では政府の思惑は外れたようだ。何しろ日本製の武器は、グローバルな視点で見ると高い評価を受けていない。国際的な武器の展示会でも、日本企業のブースはそれほど賑わっていないのが実情だ。

■各国が注目するのは、日本の中小企業の技術力

しかし、各国の武器調達担当者がひそかに注目していることがある。それは日本の町工場だ。

ドラマの『下町ロケット』(TBS系)をご覧になった方ならピンとくるだろう。ドラマの中で、大企業である帝国重工が開発する宇宙ロケットの心臓部のバルブシステムは、下町の佃製作所でなければ作ることができなかった。実は、現実もドラマの通りなのだ。各国の軍関係者が注目するのは、日本の巨大企業ではなく、小さな町工場の持つ技術力だ。だから蒲田や東大阪の町工場には、最近になって奇妙な顧客が訪れることが増えたという。
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画像は『下町ロケット』より引用
これら町工場が持つ技術には、たとえば金属に特殊な銅線を独自技術で巻いたコイルがある。単純な部品なのだが、町工場のノウハウをもってするとモーターやセンサーを正確に作動させることができるようになる。

そして、従業員20名ほどを抱える下町のレンズメーカーでは、イスラエル企業の発注で30km先の映像を鮮明に映し出す特殊なレンズセットを納入している。新宿都庁の展望台から望遠鏡で覗いたとすれば、東京ディズニーランドが18km、横浜のみなとみらいが26kmの距離にある。だから、30kmというとさらにその先だ。それがこの特殊な望遠レンズを使うと、人物の様子まで鮮明な画像として捉えることができるのだ。

このレンズセットは、10枚のレンズを組み合わせたうえで赤外線フィルターを通すことでそれだけの高性能を達成している。レンズの精密な加工技術と高度な商品開発力、そのどちらが欠けてもこの性能のレンズセットは生産できない。用途はイスラエルの無人偵察機ではないかといわれている。そして実は、この話には先がある。

イスラエルの武器メーカーに利用される日本

日本の町工場の技術はたしかに高度だが、それ単体で高度な武器にはならない。最新鋭の武器とは、メカトロニクス製品である。高度なエレクトロニクス技術とメカニック技術が両方伴わないと、武器は性能を発揮できないのだ。

たとえば、レーザーで照準を合わせるハイテクライフルでも、いくら照準が正確に合っても発射した弾丸が軌道を逸れてしまえば役に立たない。レーザーで照準を合わせる技術がエレクトロニクスで、正確に弾丸を同じ場所に命中させるのが、メカニック技術というわけだ。日本の下町工場が世界的水準の技術を持つのは、このメカニック技術にほかならない。それが最新鋭の武器として活用されるためには、同様に世界的水準のエレクトロニクス技術を組み合わせる必要がある。
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イメージ画像:「Thinkstock」より
そこでイスラエルが登場する。実はイスラエルは、隠れた世界一のIT技術国家でもある。先ほどの特殊なレンズセットが30km先のターゲットを鮮明な画像として映し出せるのは、レンズ単体の性能だけではなく、イスラエルが誇る画像解析技術と組み合わされた上での話なのだ。アナログで撮影されたぼんやりとした解像度の映像は、数枚の連続したアナログ画像を合成してデジタル処理すれば驚くほど鮮明な画像になる。その画像処理技術があるからこそ、高速で高高度を飛ぶ偵察機が捉えた30km先の映像が鮮明なものになるのだ。

そして今年7月、あるニュースがひっそりと地方新聞で報道された。日本の防衛装備庁が、イスラエルと無人偵察機を共同研究する準備を進めているという。それに対して、アラブ諸国から強い反発が予想されるというのである。
 
しかし、このニュースを見誤ってはならない。これは、日本の下町工場の技術が数千万円でイスラエルに買い叩かれたうえ、やがて完成した武器を日本の防衛省が数千億円の価格で購入することになる未来をも示しているのである。トカナより

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