ドナルド・トランプ米大統領が、ジェームズ・マティス国防長官を「更迭」する可能性が高まってきた。14日放送されたCBSのインタビューで、トランプ氏は「マティス氏は、民主党員のようなところがある」と酷評し、政権を離れる可能性を否定しなかったのだ。超タカ派が顔をそろえるトランプ政権で、元海兵隊大将のマティス氏は「ブレーキ役」といわれ、2人の関係悪化が伝えられていた。米中間では貿易戦争だけでなく、軍事的緊張も強まっている。国防長官の更迭・辞任が現実となれば、「戦争リスク」が高まる恐れもありそうだ。
「彼は政権を去るかもしれない。みんな、いつかはいなくなる。それがワシントンだ」
トランプ氏は14日に放送されたCBSの番組「60ミニッツ」のインタビューで、マティス氏についてこう語った。
インタビューで、トランプ氏は「私は彼と、とてもいい関係にある。2日前も、彼と一緒にランチを取った」とマティス氏との不仲説を否定したが、次のような決定的な一言を放った。
「彼は民主党員のようなところがある」
日本に例えるなら、安倍晋三首相(自民党)が、岩屋毅(たけし)防衛相について、メディアで「彼は立憲民主党員のようだ」と評するのに等しい。尋常ではない。トランプ氏とマティス氏の間に、埋まりきらない「溝」があることがうかがえた。
マティス氏は国際協調派とされ、暴走傾向のあるトランプ政権で、外交・安全保障上の安定感を与えてきた。だが、トランプ氏との関係悪化は最近、何度も報じられた。
米誌ニューズウィーク(日本語版)は8月31日、《トランプを止められる唯一人の男、マティス国防長官が危ない?》との記事を掲載した。
国防総省で同月9日に発表された「宇宙軍創設」の場に、マティス氏の姿がなかったことについて、同誌は「彼は昨年、費用の増大を懸念して宇宙軍の創設に反対し、歴史に名を残すようなプロジェクトが欲しくて仕方がないトランプに敗れたのだ」と指摘した。
9月11日に出版された、米紙ワシントン・ポストの看板記者、ボブ・ウッドワード氏の新著『Fear(恐れ)』では、マティス氏がある会議後、側近に対し、トランプ氏を「小学5~6年生程度の理解力しかない」と評した様子が紹介されている。マティス氏は発言を否定している。
マティス氏の後任候補もすでに、取り沙汰されている。
米紙ワシントン・ポストは9月5日、トランプ政権が後任人選を進めていることを伝えた記事で、ジャック・キーン退役陸軍大将を最有力候補として挙げた。キーン氏は2003年に退役し、国防政策協議会諮問委員会のメンバーとして、イラク占領政策の助言などに携わった。
他に、共和党のトム・コットン上院議員やリンゼー・グラム上院議員らの名前が挙がっているという。
マティス氏辞任説が報じられる背景には、どんな事情があるのか。
今年に入り、マティス氏と近い国際協調派とされるハーバート・マクマスター前大統領補佐官(国家安全保障担当)や、レックス・ティラーソン前国務長官が政権を去った。後任である、ジョン・ボルトン大統領補佐官(同)と、マイク・ポンペオ国務長官は超タカ派とされ、マティス氏は「世界観に違いがある」と語るなど、距離があった。
トランプ政権は、中国の習近平政権を「安全保障上の脅威」と位置づけ、7月に「対中貿易戦争」に踏み切った。軍事的にも積極的行動を続け、9月下旬には、核兵器搭載可能な戦略爆撃機「B52」を、中国が覇権を強める南、東シナ海で飛行させた。
評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「トランプ氏にとっては、重しが取れたようなもので、制御できる人物がいなくなる。トランプ政権は『やられたらやり返す』というような、直情的な方針に傾く恐れがある。中国への武力行使・衝突も予想される」と語った。
ロシアとの関係を指摘する見方もある。
国際政治学者の藤井厳喜氏は「マティス氏が辞任するとすれば、対ロシアをめぐる、トランプ氏との考え方の違いが原因ではないか。トランプ氏は、ロシアとは妥協して提携して中国を追い込んでいく考えだが、マティス氏は、ロシアも中国と同様の脅威として捉えている」と話す。
そのうえで、トランプ氏と軍との関係について、藤井氏は「トランプ氏は軍の意思を尊重するタイプの人物で、『対中戦争』を見据えて海軍、空軍の軍拡も行った。仮にマティス氏が交代したとしても、軍との関係は問題なく、悪化するようなこともないだろう」と分析している。夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年10月16日火曜日
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