今年1月、韓国株式市場では祝砲が響いた。KOSDAQは16年ぶりに900台に乗った。KOSPI(韓国総合株価指数)は34年目にして初めて2600を超えた。しかし投資家の歓呼が悲鳴に変わるまで長い時間はかからなかった。
23日にかろうじて守ったKOSPIの2100とKOSDAQの700が翌日の24日に同時に崩れた。外国人投資家を中心に投げ売りが続いたからだ。
この日だけでKOSPIとKOSDAQから外国人の資金3808億ウォン(約380億円)が抜けた。今月に入って外国人投資家の売り越し額は4兆206億ウォン。
外国人が主導する売りで今月減少した韓国株式市場の時価総額は202兆7670億ウォンにのぼる。国内時価総額1位のサムスン電子(273兆1400億ウォン)規模の会社が一つ消えるほどの衝撃だ。
NH先物のキム・ヒョンジン研究員は「外国人投資家の売りが拡大する中、国内株式市場が今年の最安値を更新し、リスク回避が目立っている」と説明した。
メリッツ総合金融証券のチョン・ダイ研究員も「KOSPIは恐怖局面」と診断し「米連邦準備制度理事会(FRB)の緊縮的態度に対する警戒感から安全資産を好む傾向が強まっている」と指摘した。
先進国の株式市場に比べてリスク資産に挙げられる韓国など新興国株式市場で投資家離脱現象が続く理由だ。
23日(現地時間)の米株式市場は振るわなかったが、下落幅(ダウ平均は-0.5%、ナスダックは-0.42%)は韓国株式市場の急落を招くほどではなかった。この日、中国の上海総合指数(0.33%)、日本の日経平均(0.37%)などアジア主要国の株式市場は前日の衝撃から小幅回復した。韓国だけが例外だった。外国人投資家は「韓国株から売ろう」を叫んでいる。
SK証券のハ・インファン研究員は「2011年以降、外国人の累積買い越し額は約25兆ウォンで、国内株式市場の需給構造は外国人にあまりにも集中し、外国人が売れば市場が動揺するしかない」と分析した。
KOSPIが2600台から2000台に、KOSDAQが900線から600線まで落ちる過去9カ月間、市場を揺るがしたのは対外環境だ。トランプ米大統領とFRBのパウエル議長の発言、そして中国株式市場と米国の利上げに揺れた。問題は衝撃を受けた後の回復力だ。反騰なく下落傾向が続く姿は韓国株式市場で特に目立つ。好材料には鈍く悪材料には敏感に反応する「虚弱体質」の韓国株式市場の素顔がそのまま表れている。
「ATM(現金自動預け払い機)コリア」と呼ばれるように他の新興国に比べて現金化しやすいうえ、米国など主要先進国に比べて景気見通しが良くない韓国株式市場が外国人投資家のターゲットになっているのだ。
KB証券のキム・ミンギュ研究員は「悪材料がまた出現し、心理がさらに悪化すれば、成長性が高い業種を中心に投げ売りが表れる可能性がある」とし「短ければ年末、長ければ来年1-3月期まで保守的に市場を眺めながら、個人の取引比率が高い株式まで投資心理が極端に悪化する信号に注意しなければいけない」と警告した。
市場を支配する恐怖市場がいつ終わるかは予測しにくい。悪材料が次々と追加されているからだ。
現代車証券のキム・ジュンウォン研究員は「KOSPIのブレーキが作動しないようだ」とし「金利の上昇で株式市場の適正価値が下落する可能性がまた浮上した」と話した。根拠の一つは、来月の中間選挙を控えたトランプ大統領の最近の発言だ。キム研究員は「トランプ大統領がヒューストン地域での選挙演説で中産層を狙って来年度に追加減税を推進すると発言した」とし「これは来年の物価上昇を刺激する要因となり、金利上昇圧力として作用するだろう」と解釈した。中央日報より
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2018年10月25日木曜日
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