2018年10月29日月曜日

現代自動車、業績急降下ショック! 韓国製造業崩壊のおそれ

韓国が「現代ショック」に襲われている。同国を代表する自動車メーカー「現代自動車」の業績が急落したのだ。先行きも米中貿易戦争の影響が避けられないうえ、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)締結で韓国車のEU輸出が減少するとの予測もある。韓国経済の命運を握る基幹産業の大不振で「製造業崩壊」も懸念されるなか、文在寅(ムン・ジェイン)政権が、北朝鮮との統一経済という“夢物語”に突き進むとの観測も出ている。

現代自動車が25日に発表した7~9月期の連結決算によると、営業利益は2890億ウォン(約289億円)で、前年同期に比べ、76%の減少を記録した。聯合ニュースは、四半期ベースでは国際会計基準の適用が義務づけられた2010年以降で、最低の営業利益になったと伝えた。

76%減という衝撃的な数字に、悲観的な記事も伝えられる。

《現代自の業績急降下で韓国製造業崩壊の懸念、部品業界は既に瀕死》との見出しを掲げたのは、朝鮮日報(日本語版)だ。

記事では、専門家の話として「現代自は強硬な労働組合との労使紛争に加え、技術投資不足などの問題もあり、なかなか回復できない状況だ」と紹介。営業利益低迷の意味について、「現代自の未来に投資する余力がなくなるということと、部品関連の1-3次協力会社が赤字に近い経営危機に直面しているということだ」と指摘した。

将来の見通しも暗い。日本とEUのEPA締結に伴い、日本車にかけられている関税が将来、撤廃されるからだ。

このEPAに、韓国は戦々恐々となっている。

中央日報(日本語版)は8月の時点で《日欧EPA、THAAD後のさらなる危機「韓国自動車産業崩壊のおそれ」》と題した記事で、自動車エンジン部品メーカー代表の声を紹介していた。
 
記事によると、米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の韓国配備に対する報復で中国への輸出が急減した後、このメーカーはEUへの輸出を伸ばし、危機を克服した。ところが、日欧EPAによって関税免除を受けていた韓国の利点が消え、メーカーの代表は「米国と中国への輸出量が減った状態で欧州輸出に活路を見いだしたのに、今は退くところがない」と悲嘆に暮れたという。

大手商社「豊田通商」で韓国担当を務めた経験もある朝鮮近現代史研究所所長の松木國俊氏は、「韓国車の競争力は値段しかない。日本車の関税がなくなってしまうと、それが失われ、欧州市場で韓国車のメリットはなくなる。米国でも燃費のごまかしなどが発覚し、信用を落とした。中国ではTHAAD問題で激減し、いまだにほとんど回復できていない。韓国の自動車業界は今、打つ手がなく、八方塞がりの状況にある」と話す。

7月に勃発(ぼっぱつ)した「米中貿易戦争」が激化し続けていることも韓国経済の頭痛の種となっている。米中への輸出依存度が高いとされる韓国は、影響を避けられないからだ。

国内の経済状況も厳しい。「雇用拡大」を掲げていた文政権だが、最低賃金(時給)を急激に引き上げた影響で、雇用が低迷し、メディアでは「雇用惨事」と伝えられている。

文政権が「活路」として見いだしているのが、北朝鮮だ。9月の南北首脳会談の共同宣言には、北朝鮮の開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光事業の正常化、東西の沿海地域での経済共同特区・観光共同特区の造成協議などが盛り込まれたのだ。

前出の松木氏は「文政権は北朝鮮に前のめりになっており、統一経済の方向に向かいつつある。北朝鮮には、南と一緒になって繁栄しようという考えはなく、韓国を利用することだけを考えている。北朝鮮そのものが閉鎖社会で、経済特区をつくるにしても人的往来がそれほど、自由になることもないだろう。文政権は夢を追いかけているが、痛い目をみるという結果になるのではないか」と話した。

最後は妄想にすがるしかないのか。夕刊フジより

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