韓国大法院(日本の最高裁判所に相当)は30日、帝国主義時代の日本に強制徴用された労働者が日本企業を相手取り起こした訴訟の最終判決を下す。日本政府は政治的論議に包まれた大法院が日本企業に賠償を命じる判決を下す可能性が高いとの前提の下、外交的な対応策を最終検討している。
日本政府は先月、米ニューヨークで安倍晋三首相と会談した文在寅(ムン・ジェイン)大統領が強制徴用「裁判取引」疑惑と関連した言及をした時から、日本に不利な結果が出ると見て備えてきた。文大統領はこの時、「過去の政権が強制徴用関連の裁判に介入を試みた状況が問題となっている。司法の判断を尊重することが重要だ」と述べていた。
日本のマスコミも懸念している。日本経済新聞は26日付の紙面で韓国人の元徴用工裁判の特集記事を1面分にわたり取り上げた。同紙は日本企業が敗訴する可能性が高いとして、「日韓外交・経済関係への深刻な打撃が避けられない」と予想した。読売新聞は20日の関連報道で「日韓関係に再び暗雲が漂い始めた」「着地点が見えない」と書いた。
強制徴用賠償事件は、被害者であるヨ・ウンテクさん=故人=ら4人が、日本の新日鐵住金を相手取り2005年2月に訴訟を起こしてから13年8カ月ぶりに大法院の最終宣告が下されるものだ。1965年の請求権合意を含む韓日基本協定が結ばれて以降、韓国のどの政権も個人請求権問題を取り上げてこなかった。
現政権が流れを継ぐ盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権でさえ委員会を作り、05年に「『慰安婦・サハリン抑留韓国人・原爆被害者』を除いてはこの問題が1965年の合意で解決した」と発表している。文大統領は当時、大統領府民政首席秘書官として同委員会に参加し、こうした決定に関与した。
日本の外務省はこの事実をきちんとファイルにまとめてきた。菅義偉官房長官が関連の質問を受けるたびに、「財産請求権問題は完全かつ最終的に解決されたというのが日本の一貫した立場だ」と明らかにしてきたのも、こうした背景があるからだ。
慰安婦問題については被害者の人生があまりにも哀れだという点から、文在寅政権がこの合意を事実上、破棄してでも暗黙の理解をしようとする雰囲気が日本社会にあったことは事実だ。
しかし、両国関係の土台となる韓日基本合意を、司法判断を口実に無効化する措置に対しては違う。いつもは韓国の進歩系政府を肯定的に評価してきたある日本人専門家は「韓国が50年以上も維持されてきた基本的な合意さえ守ろうとしないのは、完全に別の問題だ」と一線を画した。別の専門家は「韓国が基本条約を破ろうとしていることについては、安倍内閣を嫌う人も理解を示そうとしないだろう」と言った。
安倍内閣は、日本のこうした雰囲気に、大法院の賠償命令判決が出れば長嶺安政駐韓大使を一時帰国させる可能性がある。国際司法裁判所(ICJ)への提訴状も準備している状態だ。韓国政府はICJの「義務的管轄権」を受諾しておらず、韓国が応じなければ裁判は開かれない。それでも日本はこの問題を国際社会に持っていき、「世論戦」を展開するというカードに手を伸ばしている。
経済的な面では、強制徴用に関与した企業を中心に、直ちに「出張禁止」措置を下す可能性も浮上している。最悪の場合、日本企業が韓国への投資を引き上げる事態に発展する可能性も取りざたされている。
日本経済新聞は「悪影響は日本企業だけにとどまらず、韓国企業にも及ぶだろう」と書いた。「結局は今回の事態の被害者は韓国になるだろう」という意味合いを色濃くにじませた分析だ。朝鮮日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年10月29日月曜日
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